概要
1784年(天明4年)に刊行された鳥山石燕の妖怪画集の4作目の最終刊で、上中下の3巻があり『百器徒然袋』とも呼ばれる。
「百器」とあるように、いわゆる付喪神と呼ばれるものが多く描かれている。
なお、その多くは平安・室町時代に成立した『百鬼夜行絵巻』などの「妖怪絵巻」にある名も無き怪の絵姿を元に、石燕自身の創作した妖怪である。
掲載妖怪一覧
巻之上
宝船(たからぶね)
- 塵塚怪王(ちりづかかいおう)
- 文車妖妃(ふぐるまようひ)
- 長冠(おさこうぶり)
- 沓頬(くつつら)
- ばけの皮衣(ばけのかわごろも)
- 絹狸(きぬたぬき)
- 古籠火(ころうか)
- 天井嘗(てんじょうなめ)
- 白容裔(しろうねり)
- 骨傘(ほねからかさ)
- 鉦五郎(しょうごろう)
- 払子守(ほっすもり)
- 栄螺鬼(さざえおに)
巻之中
- 槍毛長(やりけちょう) 虎隠良(こいんりょう) 禅釜尚(ぜんふしょう)
- 鞍野郎(くらやろう)
- 鐙口(あぶみくち)
- 松明丸(たいまつまる)
- [[不々落々]](ぶらぶら)
- 貝児(かいちご)
- 髪鬼(かみおに)
- 角盥漱(つのはんぞう)
- 袋狢(ふくろむじな)
- 琴古主(ことふるぬし)
- 琵琶牧々(びわぼくぼく)
- 三味長老(しゃみちょうろう)
- 襟立衣(えりたてごろも)
- 経凛々(きょうりんりん)
- 乳鉢坊(にゅうばちぼう) 瓢箪小僧(ひょうたんこぞう)
- 木魚達磨(もくぎょだるま)
- 如意自在(にょいじざい)
- 暮露々々団(ぼろぼろとん)
- 箒神(ほうきがみ)
- 蓑草鞋(みのわらじ)
巻之下
- 面霊気(めんれいき)
- 幣六(へいろく)
- 雲外鏡(うんがいきょう)
- 鈴彦姫(すずひこひめ)
- 古空穂(ふるうつぼ)
- 無垢行騰(むくむかばき)
- 猪口暮露(ちょくぼろん)
- 瀬戸大将(せとだいしょう)
- 五徳猫(ごとくねこ)
- 鳴釜(なりがま)
- 山颪(やまおろし)
- 瓶長(かめおさ)
宝船(たからぶね)