概要
頭に五徳という囲炉裏で鍋ややかんを乗せる台を冠のように被った、二本の尻尾を持つ猫。百器徒然袋では竹筒を手に囲炉裏で火を起こしている絵が描かれている。そのため、昭和・平成以降は囲炉裏の側に現れて自分で火を起こす妖怪、もしくは付喪神として解釈されている。
解説によると、信濃前司行長が舞曲『七徳の舞』の内の2つを忘れてしまったため『五徳の冠者』と呼ばれてしまった事を引き合いに出されており、語呂合わせで生まれた妖怪と思われる。
創作での五徳猫
ゲゲゲの鬼太郎
五徳状の角を持つ猫妖怪として登場する。
初登場は80年代の最新版鬼太郎とアニメ3期の地獄編。メスであり、鉄鼠の嫁。死者を現世に現す妖術を使う。角が折れると猫の本能に従って夫を食べようとする。
自身の能力で地獄童子の恋人である幽子を現世に呼び出し、歌手デビューさせて金儲けを企んだ。アニメではぬらりひょんに鉄鼠と共に雇われており、幽子を人質にして地獄童子に天童夢子を誘拐させ、鬼太郎を葬ろうとした。
どちらも、鬼太郎と地獄童子のタッグに敗れる。
アニメ4期では、如意自在や山爺と共に、鬼太郎を倒すために朱の盆が連れてきた助っ人として登場する。……しかし、その実態はねずみ男が適当に連れてきただけの貧乏妖怪。こちらはオスで、五徳状の角は無い。なお、何の因果か上記の3期でだまそうとしていた地獄童子とは中の人が同じでもある。
※イラスト左
風が吹くだけでガタつき、扉を開けた勢いで内側から破裂するように倒壊した程のみすぼらしい小屋に住んでおり、和傘の紙張りの内職に勤しんでいた。
ねずみ男や如意自在とは顔見知りであり、何かあったのか「いい話を持ってきた」と言って訪ねてきたねずみ男に「もう騙されんぞ!」と警戒心を露わにしていたが、金が絡んでいると知るとすぐに手のひらを返した。
鬼太郎の事は知ってるがぬらりひょんの事は知らず、最初は如意自在と共にぬらりひょんが標的と勘違いし、誤解が解けた後もぬらりひょんが言う自分達の相手がねずみ男が「ちんけな妖怪」と言うほどの弱い相手だと思い込んでいたが、ぬらりひょんの言葉から漸く自分達の相手が鬼太郎だと知って愕然し、あの手この手で逃げようとした(なお、ぬらりひょんは自分に襲いかかってきたのを自分を試そうとしたと勘違いし、居合いを避けた事から強い妖怪だと思い込んだが実際には転んだだけ)。更には鬼太郎の家を目前に神に祈り、もう一度チャンスがあったなら「いなり寿司が食べとうございます」と心の中でぶっちゃけた。
ぬらりひょんに急かされて如意自在と共に破れかぶれでゲゲゲハウスに突撃するが、留守だった事に安堵して相手が逃げた事にして場を切り抜けようとしたが、タイミング悪く鬼太郎が猫娘と共に買い物から帰って来てしまい、結局鬼太郎と戦うことになってしまった。
武器は火吹き竹から放つ強力な火炎放射だが、実戦では回してアピールした直後に落としてしまい、気まずげに拾ったはいいものの間合いを見誤り全然届かなかった上に、風向きが変わった事で炎に呑まれて自滅してしまう。最後は如意自在の苦し紛れの策に乗って肩車で戦おうとするが、山爺が勝手に動き出したせいでバランスを崩して投石機の要領で発射され、鬼太郎と猫娘の眼前に落下した際に買ってきた食材をダメにしてしまったため猫娘に引っ掛かれてしまう。
その後、元々悪い妖怪ではないため許され、事情を知らずに帰ってきた目玉おやじ達から温泉まんじゅうを貰った。如意自在共々、鬼太郎を怒らせたら恐ろしい目に遭うと思っていた(針責めにあう(※髪の毛針)、下駄を投げつけられる(※リモコン下駄)、上着で首を絞められる(※霊毛ちゃんちゃんこ)など。……あながち間違っていない)ため、鬼太郎達の優しさに感動して号泣した。
猫絵十兵衛御伽草紙
五徳猫の五鉄として登場。五徳の付喪神で五徳のほうが本体である。
妖怪百姫たん!
※イラスト右
怪異いかさま博覧亭
声:釘宮理恵(ドラマCD)
小竹田貴弘作のギャグ漫画。五徳の付喪神で、かつては猫又たちを束ねていた。ある出来事から博覧亭に居つき若旦那の榊に対してはツンデレ。
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