ドルフィンオルフェノク
どるふぃんおるふぇのく
「そういう問題じゃない!お客様が見てないからと言って、裏切るようなマネはしたくないんだ。仕方ない、作り直すぞ」
「許してくれ…俺はまだ…死にたくないんだ……!」
登場話:第21話「加速する魂」
概要
第21話で登場。
イルカの特質を備えたオルフェノクで、仮面ライダーシリーズでは初となるイルカモチーフの怪人。
時速85ノットの泳力を誇り、体中の球状器官から超音波を放って8km先の相手を探知できる。
劇中未使用だがヒレ状のジャマダハルを隠し持っており、厚さ20cmの鉄板を叩き切る。
人間態は『PIZZERIA tappost』の店長「青木茂久」(あおきしげひさ)で、人間として平穏に暮らしていたが、影山冴子に脅迫され、バイトで雇っていた乾巧と木場勇治に仕方なく襲い掛かる。
彼自身はオルフェノクとしてはかなり珍しい本能を理性で完全に制御している人物で、商品であるピザを粗末に扱う巧の態度に激怒しながらもオルフェノクの力で制裁を加えるようなことはしなかった点からもそれが窺える(他の一般オルフェノクは些細なことでもオルフェノクの力を行使するものが多い)。
ロブスター、スコーピオンとともにファイズを追い詰めるが、アクセルフォームに変身したファイズには敵わず敗北。
この時、逃げるドルフィンの前に立ちはだかったファイズ=巧は「あんたは人間だ」と人として生きていきたい茂久の思いを理解しており、ドルフィンに手加減したことが示唆されている(本人ははぐらかしているが)。
結果密かに逃がされる形となり、劇中数少ない生き延びて退場したオルフェノクとなった。
派生作品
『仮面ライダーディケイド』第1話「ライダー大戦」では夏海の世界に現れ、他のオルフェノクとともに、士達を襲う悪の怪人として登場。しかしディケイドファイズのファイズエッジを食らってあっさり灰化した。
余談
テレ朝版公式サイトや一部の関連書籍では苗字が「野間」になっていた。理由として、オックスオルフェノクの人間態の姓として「青木」が使われていたために変更されたと思われる。
『仮面ライダーファイズ超全集 上巻』p.48や『仮面ライダー 平成 vol.4 仮面ライダー555』p.21や仮面ライダー図鑑(2022.5.31閲覧)では「青木」姓になっている。
イルカモチーフの怪人はかなり珍しく、仮面ライダーシリーズではビーストキマイラとドルフィン・ドーパント、スーパー戦隊シリーズを含めてもイルカシンカ、そしてドルフィンオルフェノクを含め4体しかいない。
しかもビーストキマイラはキメラかつメインモチーフはあくまでライオンでドルフィン・ドーパントは映像作品に登場していないため、仮面ライダーの映像作品に登場したイルカモチーフの怪人は未だにこのドルフィンオルフェノクのみである。
スーツはスネイルオルフェノクを改造したもの。
正邪で揺れる良心あるキャラクターということで、あまり邪悪なイメージのないイルカがモチーフとなった。腕の輪状のパーツやボディのボール状のパーツはイルカショーからの発想である(『完全超悪』p.144)。