「かわいい姫がぼくの妻になる神聖な儀式に、お前達平民ふぜいを招待する訳にはいかないからな。せめてお前達が大金持ちか貴族なら招待してやれたんだがな。ぶゎーっはっはっはっは!」
「でっ…でも。王者の儀式では、あんなに大きなアルゴンハートを…じっ、自分の力で……」
※注意
このキャラクターは、その所業故にアンチが非常に多く、時折過剰なキャラヘイト表現や、「似たような人物」など本来の記事内容の趣旨からズレた書き込みが行われる事があり、それが原因となって編集合戦へと発展する事も多々あります。
原則中立性のある記事を保つ為、そして無益な編集合戦及び、演者への風評被害を防ぐ為にも、そういった悪意を含んだ書き込みは極力控えるよう、お願い致します。
概要
サザンビーク国の王子。現国王であるクラビウス王の息子で、国王の兄であるエルトリオはチャゴスの伯父に当たる。トロデーン国のミーティア姫とは婚約者の関係である。
人物像
父親からかなり甘やかされて育ってきたために極めて傲慢な性格で、なおかつ臆病で勇気もない。
権力や地位を振りかざして他人を卑下する、ステレオタイプなボンボン。
自分を助けてくれる者は皆「家来」扱いして尊大な態度をとり、少しでも自分の思い通りにならない事があれば癇癪を起こして周囲に当たり散らすうえ、他人から恩恵を受けてもそれに感謝する気持ちは微塵も持たない。
その傍若無人な態度にパーティメンバーからも総スカンで、ゼシカが度々「ホントにおめでたい性格ね。この困ったちゃんの王子様とお別れできる日が待ち遠しいわ」などと毒づいているほか、普段は軽い皮肉を言う程度のククールも「なーにが平民ふぜいは式に招待できないだ!ムカツクぜ」と本気で憤怒し、口が悪いと思われつつ実はあまり不穏当な事を言わないヤンガスにさえ「ラプソーンがサザンビークを滅ぼせばミーティアはチャゴスと結婚せずに済む(要約)」などと言わしめ、エンディングでもヤンガスからの皮肉が聞かれるほどである。
一方、自己評価は異様に高く、城にある自身の肖像画をまるで似ても似つかない位に細身でハンサムに描かせる等、自尊心の強いナルシストとしての一面も見せる。
肖像画
イケメン
実態
周囲に迷惑が及ぶ行動も多々みられ、ストレスが溜まればベルガラックのカジノに入り浸るなど王族にあるまじき破天荒ぶり。
当然ながら城の関係者や国民からの評判も散々で、「下町のダメ親父みたい」などと言われる有様。
ベルガラックについては、彼がカジノに入り浸っていたのが原因で「ギャリングの仇討ちの過程で闇の遺跡の結界を破るのに必要な太陽のカガミを求めてやって来た部下が、門前払いを食らう」という国益を損ねる事態をも招いている。
そしてきわめて臆病な小心者。
中でも、幼少期のある事件のトラウマでトカゲが大の苦手。後述のように、トカゲと相対する必要のある王家の儀式には尋常ではない程の恐怖心を抱き及び腰となっていた。
ドラゴンクエストシリーズに登場する王族や権力者には、人格者ないし実力者でありながら、どこか抜けていたり容姿が滑稽であったりする人物(本作では子育て上手で文武両道であるが性格と容姿にやや難があるトロデ王、チャゴスの実父で名君と謳われるが子育ては杜撰であったクラビウス王、チャゴスの伯父でクラビウスの兄で本来の王位後継者でありながらその責務を捨てて恋人を追って行ったエルトリオ、強大な力を持ちながら最終形態が歴代ボスの中で酷評されているラプソーンが当て嵌まる)が多い中で、容姿も性格も欠点しかない人物は珍しい。
チャゴスに設定の近い王族として『DQ6』のホルス王子がおり、臆病者である、国伝統の儀式に前向きでないなど複数の共通点がある。
しかし、後述の通りあちらは慕う民衆が少なからずおり、また主人公たちとの出会いを通して最終的に大きく成長するのに対し、こちらの方は慕う民衆は皆無で、後述の通り最後まで成長も描かれずエンディングでも醜態をさらしているなど、どこまでも救いようのないヘタレな存在を貫いている稀少な存在である。
このように魔物やそれに与する悪役を除いたDQのサブキャラクターの中でもトップクラスの問題人物であるが、とはいえ未成年であり、誰が一番問題があると言えば甘やかして育てたクラビウス王なのだろう……。
本編での動向
本編中
彼のせいでサザンビーク王家代々の継承の儀式である「アルゴリザード討伐によるアルゴンハートの入手」が停滞してしまっている状況で、主人公一行がクラビウス王から援助の要請を受け彼と関わるようになる。
そして本来は一人で行わなければならない儀式を、主人公たちの協力…というより実質主人公たちの力だけで、チャゴス本人はほぼ何の労力もないまま達成。
それだけでも不正行為であり充分な残念っぷりだが、いざアルゴンハートを手に入れ城へ帰ってくるや否や主人公達と手に入れたものより更に大きいアルゴンハートを闇商人から買うという、更なる不正を重ねる始末。
これには主人公一行の面々も流石にあきれ果て、密かに双眼鏡で一部始終を見ていたクラビウス王も息子のあまりにも不甲斐ない様子に意気消沈してしまった。クラビウス王は形はどうあれチャゴスが自分の力で入手したアルゴンハートを持ち帰りさえすれば大きさに関係なく認めるつもりだったため、チャゴスは結果として自分で自分の首を絞めたと言える。
エンディング
そして彼は本編クリア後のエンディングでも登場。
馬の姿から人間へと戻れた許嫁のミーティア姫を相手に結婚式を挙げることになるが、あれだけ人間の姿に戻りたがっていた、人の悪口など一切言わない彼女をして「あんな王子と結婚するくらいなら、お馬さんのままだった方が良かった」と言わしめ、最終的に式に乱入した主人公と仲間達の手引きにより逃げられる事になる。
挙げ句、前述の通り王家の儀式で不正行為を尽くしていたことを全て把握していた父親から追求され、なおも往生際悪く嘘をついたため、遂に堪忍袋の緒が切れたクラビウスから公衆の面前でこっぴどく咎められる事となった。
真のエンディングでは、なんと主人公とは従兄弟の関係(父親同士が実の兄弟)である事が判明。
土壇場でミーティア姫と婚約の権利を奪われ、「納得出来ません!」と喚き散らすも、見かねた聖堂騎士団員達に取り押さえられた。
また、Nintendo 3DS版で追加されたゼシカとの結婚エンディングでは、先の不正について言及された挙句に、前日に密かに交わされたトロデ王とクラビウス王の会談によってミーティア姫との婚約は破談となり結婚式そのものが「クラビウス王の甥である主人公とその花嫁ゼシカの式」に変えられてしまう。
いずれにしても、エンディングではそれまでの愚行の報いを受ける因果応報な結末となった。
この様子ゆえか、Nintendo 3DS版で追加された写真クエストでは公式に世紀のダメ王子との二つ名を与えられてしまっている。
先述のように、過去作の『ドラゴンクエストⅥ』には、ホルス王子という王家の儀式に消極的で性格や行動に問題のあるよく似た境遇の人物がいた。
しかしあちらは単にとても臆病だったというだけで性根は腐っておらず、もともと年下の子供や老人には慕う者も少なくなく、儀式後にはしっかり王位継承者の自覚を持つようになっており、人間性の芯はしっかりしていることが明らかである。
また見栄っ張りという点では『ドラゴンクエストⅪ』のファーリス王子も近いが、彼もまた臆病ながら性根は腐っておらず、嘘を重ねたり見栄を張り続けていたのは両親や周囲の期待を裏切りたくない故で、彼も後に改心し本格的に鍛錬を積み始めるなどの成長描写もあった。
しかし、対するチャゴスは彼らのように改心することは最後までなかった。
エンディング後にどうなったのか不明だが、以下の様な可能性がある。
- 王位継承地位をはく奪された
- そのまま王になった
- さすがに考えを改めまともな王になった
2.の場合は暴政が予想されるばかりか、エンディングの展開からしてトロデーンに戦争(もしくはリーザス村への侵攻)を仕掛けかねない。ただ、暗黒神とそれを凌駕する竜神王(Nintendo 3DS版では更にその上を行く地獄の帝王)を倒した主人公が身を置くトロデーンやリーザス村に戦争を仕掛けたところで勝敗は火を見るより明らかだし、そもそもその前にそのようなことをチャゴスが言い出した時点で誰も従わず失脚させられるだろうが…。
Nintendo 3DS版での追加エンディングではクラビウス王がチャゴスの性根を叩き直す決心を固めているシーンが追加されており、3.の可能性も見えてきている。
副題の『呪われし姫君』について
DQ8の副題に含まれる『呪われし姫君』の部分は当然、一義的には魔王から馬の姿へと変える呪いをかけられたミーティア姫のことを指している。
一方、馬から戻った彼女の「政略の都合上、許嫁としてチャゴスのようなとんでもない相手と結婚しなければならない」という定めもまた彼女にとって忌むべき境遇の一つであり、エンディングではそこから主人公が改めて救い出す、という展開となっている。
この一連の演出から、『呪われし姫君』とはチャゴスとの結婚の定めの意味も込めたダブルミーニングであることが容易に推察される。
DQ史上でも珍しいどこまでも残念なサブキャラクターとして強烈な存在感を放つチャゴスだったが、副題に干渉しているという意味でもまたDQ史上に類を見ない希少な存在であるとも言える。
担当声優
- 宮田幸季(Nintendo 3DS版『ドラゴンクエストⅧ』)
同氏は後に『ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めてS』にて大物を演じることになる。
トリビア
海外版では名前が「Prince Charmles」になっている。
発音はフランス語風に「シャームレイ」または「シャルムレー」となるのだが、恐らく似たようなスペルである英語の「charmless(愛嬌、魅力が無い)」と引っ掛けたものであると思われる(海外版では、実際に国民に陰でそう呼ばれている)。
パーティとして戦闘にもNPCとして参加する。が、攻撃力は雀の涙でとても頼りにならず、おまけに2ターンで必ず勝手に逃げ出してしまう。
しかし、実はアルゴングレートなどの「つうこんのいちげき」(3桁ダメージ)を食らっても死ぬ事はなく、HPに関して言えばその数値は非常に高い(有志の方々の解析した内部データによると、数値にしてなんと20000ポイントであるらしい。3DS版ではすばやさを含めこれを超える地獄の帝王が現れたが)。「もうどくのきり」といった状態異常にも完全な耐性を持っており、まさに「肉壁」である。
また行動順位(すばやさ)も非常に早く(各戦闘で最初が必ずチャゴス)、これで攻撃力がまともであれば、正規パーティの一員にもなり得る素質を見せた(竜神族の血を引くとは言え、あの主人公の従兄弟だし)。
余談
彼が褒める所が一つもない憎まれ役なのは、「王族の結婚式の妨害」「花嫁の横取り」「第三者の結婚式を執り行う」と言った行為を良展開にするためである。もし、彼に一つでも美点があったら、それらがまとまらなくなってしまう。その為ある種の必要悪とも言える。実際、過去作でも嫁選びがイベントとしてある『ドラゴンクエストⅤ』では、嫁候補の一人のフローラに関連する試練に挑むときにアンディというフローラの幼馴染の青年が登場するのだが、財産目当てではなくフローラに純粋に好意を抱いてる&試練にも臆することなく挑むが大けがを負ってしまう&主人公がフローラを選んでも怨み言ひとつ言わずに祝福するなどの好青年ぶりっだったことから、却って後ろめたさを抱いてフローラを素直にアンディに譲る選択肢を選んでしまうプレイヤーもいた。
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やっていることから当てはまる。
チャゴスを手短にピタリと説明する言葉で、Web小説の人気ジャンル「異世界もの」及び「追放もの」にもチャゴスの同類のようなバカ息子が登場するのがお約束の要素となっている。