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紫外線の編集履歴2025/01/12 02:28:30 版
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編集内容:混乱や重複、不適切な見出しを整理。赤外線を「紫外線の対極」と表現するのは不正確な言い方

概要

目に見える光線可視光線)よりも波長の短い電磁波。その名の通りよりも波長が短い(400nm未満)。X線よりは長い(10nm以上)。

略称はUVUltraViolet light)。太陽光に含まれ、 からも放たれている。人工的にはブラックライトなどから照射されるほか、蛍光灯の光にも微量の紫外線が含まれる。

紫外線は、可視光線との境界である広領域紫外線(380nm~400nm)、比較的波長の長い近紫外線(波長400nm-200nm)、波長の短い遠紫外線(波長200nm-10nm)に分類され、近紫外線はさらに波長の長い方からUV-A・UV-B、UV-Cに分類される(UV=Aは多くの場合広領域紫外線を含む)。

ちなみに可視光線を挟んで長波長側の目に見えない光線は、赤外線(IR)。

毒性

人体に対して害(毒性)があり、当たりすぎるとなどを痛めることで知られる。地上の日光に含まれ人間の肌を日焼けさせるのはるのはUV-A及びUV-Bである。

UV-Aは紫外線の中では毒性が弱いものの透過性が強く、眼球水晶体を傷め、皮膚老化を促進する。太陽から放射されたUV-Aの9割以上はオゾン層で弾き返されるものの地上に到達した日差しもたっぷりUV-Aを含んでいるため、紫外線の対策については普段から意識しておきたい。UV-Aの中でも、特に広領域紫外線は皮膚の深部まで届くため美容に影響が大きいと言われている。曇り空や冬でもUV-Aはしっかり地上に届いており、冬や曇りの日でも紫外線対策は必要である。最近の日焼け止めクリームはUV-BだけでなくUV-Aの対策もされている。

UV-BはUV-Aほど透過性が強くないものの毒性が強く、浴びすぎると皮膚が火傷のようになり、皮膚がんの原因にもなる。99%以上はオゾン層で遮断されるが、夏の強烈な日差しには多く含まれるため注意が必要。夏場は薄手の長袖の服を着、日焼け止めを塗り、可能ならつば付きの帽子をかぶり眼鏡をかけることが強く推奨される。

UV-Cは近紫外線の中で最も毒性が強いが、透過性が弱いので全て大気で遮断され、地表には届かない。ただしアーク溶接の光にはUV-Cが大量に含まれており、これを直接肉眼で見てしまうと角膜を傷めて最悪白内障を発症するため、通常は溶接遮光面を使用して作業を行う。

人間の垂れ流した塩素ガスが原因でオゾンホールが発生すると、UV-AやUV-Bも地上に到達する量が増えることになる。

遠紫外線は最も高エネルギーであるが極端に透過性が弱いので、真空状態でもなければごく短距離しか伝播せず、人間の日常生活には縁が薄い。しかし、遠紫外線は人体に照射してもその透過性の弱さのため影響がほぼ皮膚表面の角質細胞層にとどまり、実質的に毒性がない。そのため、皮膚に直接照射できる殺菌灯としての応用が研究されている。

有効活用

前述したとおり紫外線は浴び過ぎれば死ぬことすらあるものの、少量の紫外線は人体の免疫機能を活発化させると言われ、またビタミンD(欠乏すればクル病の原因になる)の体内合成に紫外線が必要なため適度に浴びることが推奨されている。(とはいえ一週間に15〜30分程度で充分である。夏場は直射日光でなく曇り空や照り返しの日光を浴びる程度でよい)

蛍光灯は低圧水銀灯が出す紫外線(UV-C)を蛍光塗料で可視光線に変換している。普通の蛍光灯はガラスで紫外線を遮断しているため外界に放出している紫外線は微弱なものでしかないが、紫外線透過ガラスの使用や蛍光塗料の変更によりブラックライト(UV-Aを放つ蛍光塗料を使用)や殺菌灯(UV-Cを直接放つ)になる。

その毒性から殺菌消毒に使われることも多く、布団の天日干しなど古くから経験的に日光消毒が行われてきた。細菌ウイルスカビやその胞子は紫外線に弱く、UV-Cを発する殺菌灯に当てると1分以内にほとんどが死滅する。ただし紫外線の当たらない影にいる微生物には効果はないのが欠点である。

また、UV-Aは紫外線が見える昆虫の光に集まる性質を利用し、誘蛾灯にも使われる。

遠紫外線は、その高エネルギーを生かして物質表面の加工や半導体製造に用いられる。

紫外線を見る

昆虫鳥類は紫外線を見ることができる種が多い。一部のなどは紫外線を視認し人間の目では判別しがたい雄雌を見分けることができる。また、昆虫が訪れるにも紫外線で見える模様が付いていることが多い。カラスをはじめとする鳥類の多くも紫外線領域を含んだ四色型色覚を持っており(ヒトなど霊長類の目は三色型色覚)、特にカラスは半透明のポリ袋の中からエサとなりそうな生ゴミきちんと見分け、町内のゴミステーションを荒らす。決して闇雲に漁っている訳ではないのだ。

人間の眼で紫外線を直接見ることはできないが、紫外線を吸収し可視光線を放つ特殊な蛍光物質を使うことで紫外線により光る印刷ができ、紙幣などの偽造防止に役立つ。

また100円ショップなどでおもちゃとしても同様のペンとUVライトが一部売られており、スパイのように密かに情報伝達を行う遊びや、密かに見えないマーキングをしておくといった手段も可能である。

紫外線で光るものの一覧はブラックライトを参照。

また、特殊なフィルターを使えばカメラで「紫外線色」を見ることもできる。紫外線による写真撮影天文学にも大きく貢献している。

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