「あずきたっぷり、まろやか」
概要
名前の通り小豆色の外見と、甘さ控えめの餡子のような風味が特徴で、「あずき本来の味」を売りにしている。
2017年には、夏のアイス売上第一位という快挙を6年連続で達成した人気商品である。
「ぜんざいをアイス化する」といった発想から企画開発が進められたが、炊いた小豆をそのままアイス化する過程で、小豆が沈殿してかたよる、冷却液が温くなってしまうなど、商品化に至るまでかなり苦労を要したらしい。
現在それらの問題点は完全に解決されており、小豆はアイス全体に満遍なく含まれている。製造時間も大幅に短縮された。
あずき入り製品を多く扱っていた井村屋は「毎月一日は、あずきの日」というキャンペーンを打っていたのだが、2008年には、日本記念日協会によって7月1日が「井村屋あずきバーの日」に認定されている。
一本個包装のものがスーパーマーケットや駄菓子屋のアイスコーナーでよく売られているほか、複数入りの箱売りタイプ「BOXあずきバー」があり、味もミルク、抹茶、オーガニック、北海道あずきバーのほか、限定商品としてあずきが入っていない部分だけを抽出した「こしあんバー」も販売された。
硬い
日本の夏の定番アイスとして知られていると同時に、噛り付いた際の食感が非常に硬いことでも有名。
これは、なめらかさの元でもある乳製品を材料に使っていないことや、アイスクリームほど空気を含ませない作り方なのが原因。しかも、お客の意見に合わせて砂糖を減らすなど味を調整していった結果、昔より今の方が硬いというパワーアップを遂げている。
「あずきバー硬いネタ」は井村屋も公式に認め、キャンペーンに利用する強力な個性の一つとして確立されていった。
参考:https://imuraya-cp.jp/azuki-bar/
井村屋同意のもと、関市のナイフメーカーが工業用の硬度測定器にかけるという企画を打ったこともあり、カチカチに冷やして取り出したばかりの状態なら、なんとサファイアをも上回る硬度9を誇るという結果が得られた。
ただし、これは本来金属などを測る器具を使った結果の不安定な数値変動の中で一瞬だけそんな数値が出たという話であり、動画配信者による別の機材での測定では銅板以下の硬度しかないという結果になっている。
また、硬度は傷の付きにくさを示す数字で、砕けにくさである靭性(じん性)を示す数字ではない。硬度9が出たという検査の際も、靭性は測っていない。
流石に子供が前歯などで無思慮に噛み付くとやや危険だが、そもそも健康なヒトの歯は鉄やガラスより硬度が高いので、嚙み砕くにあたって過剰な警戒はしなくてよい。冷蔵庫から出したてで硬いなと感じた時は、無理せず時間をおいて柔らかくするか、犬歯や奥歯の尖った所を一点に突き刺すように噛めば、さしものあずきバーも割れて食べやすくなる。
あずきバーが元ネタのあれこれ
あずさバー
そっち系な人達の間では、けいおん!の中野梓と掛け合わせたあずさバーというネタが知られている。
理由は
そのためtwitterでは、頻繁にあずさバーネタが取り上げられてはペロペロされている。
あずらバー
硬いことが広く知られネタにされるようになり、MOD(後付け可能な仕様変更プログラムのようなもの)が盛んなあるRPGでは「あずきバー風鈍器」を登場させるMODが作成されるに至った。
公開にあたって井村屋に使用許可を打診したところ「食べ物であれば」使用していいという条件が付いたため、鈍器の方は「アズラの加護を受けた武器」という体裁で「あずらバー」と違う名前になった。しかし同時期に作られた「食べる回復アイテム」をあずきバー化するMODは条件に適合していたため、公式認定のうえ「井村屋 あずきバー」を名乗ることができた。
伝統的な技法により鍛え上げられた「あずきバー」はドラゴンをも倒す!
日本刀
刃物の町として知られる岐阜県関市とのコラボにより、「日本刀アイス『あずきバー』」が製作され、第50回刃物まつりにて展示される。
同イベントではあずきバーでない日本刀アイスも販売される。
「あずきバー」固すぎてついに日本刀になる「刃物まつり」で展示 - ライブドアニュース
あずきバーロボ
かの鉄の城を筆頭に、空想科学の世界で「硬い」と言えば超合金。そして硬いと言えばあずきバー。
2024年5月10日に謎多き第一報がアナウンスされ、同年8月29日、何とあずきバーが超合金変型ロボットになることが発表された。
あずきバーそのものの形状から戦国武将っぽさを併せ持つロボに変型するメカデザイン、必殺の「井村一豆流赤搗氷河斬」、公開された動画などなど、公式が病気と言わんばかりの内容、第一報からは予想もつかない展開に衝撃を受けた人は数知れず。公式ポストいわく「やっぱりロボになっちゃいました」。
プレミアムバンダイでの予約販売となるが、お値段は13,750円と、リアルあずきバー数十本分に及ぶ。なお予約は満了した。
余談
- 第二次大戦下のイギリスでは、ハボクックという「氷で巨大な船を作る」計画が検討されたことがある。船体素材になると目された「パイクリート」は繊維状の材質を混ぜて強度を高めた氷であり、実態がどうかはともかく「あずきバーと原理が似ている」と言われることもある。
- 硬さに定評がある氷菓として、シンカンセンスゴイカタイアイスも知られている。
- タカラトミーは、あずきバーを削る玩具「おかしなかき氷」を商品化したことがある。
- 小説『日本国召喚』がパロディ品を登場させている。日本の食品メーカー井戸村屋の製品で、商品名は「スーパー小豆入りバー」。ファンタジーな世界でも人気のアイスらしく、グラ・バルカス帝国に占領されたアルーの町でも流通していた。作中日本の敵国の某要人を負傷させた実績から、作品wikiでは「兵器」の一覧内に個別ページへのリンクが存在する。