概要
てんとう虫コミックス13巻及び、藤子・F・不二雄大全集7巻に収録。
このスーツを身に付けると、そのスーツに溜まり過ぎた静電気を他の場所へ放つことができる。ただし専用のアースを付けないと放電を起こしてしまう。
アニメ化の際のカラーリングは1981年版が紫色、2021年版が金色で、原作及び後者では身に付けるとスーツ自体が透明になっていたが、前者ではそのままだった。
ストーリー
ジャイアンから歌を披露されると、「俺の歌しびれるだろ」と聞かれたため、しずか、スネ夫と供にその通り返答しておだてたが、のび太は部屋に帰ると本ねを言ったらぶん殴られること、あんなインチキじゃなくて本当に痺れさせてやりたいと漏らした。
するとドラえもんは「ちく電スーツ」を出してくれ、静電気についての説明もし始めたが、注意点を聞く前にのび太はこれを持ち出してしまった。そしてのび太が歌を歌いながらしずかとスネ夫の元に現れると、2人はこのジャイアンよりひどい歌に立ち去ろうとしていたが体が痺れて動けなくなってしまい、他の皆も同じく体が痺れて固まってしまい、この感覚を味わいながらのび太のひどい歌を聞くはめになってしまった。
するとそこにジャイアンがやって来て、自分の他にしびれる歌手がいるなんて信じられないと、のび太に歌って見せるよう言い、もし痺れなかったらただじゃおかないと脅迫。一方ドラえもんは、電気が貯まり過ぎないようにするためのアースを取り付けるため、のび太を探していたが、当ののび太は歌でジャイアンを痺れさせていて、ジャイアンの方も必死に痺れに耐えていたが、腕を掴んだ際、ついに感電して真っ黒こげになってしまった。
そしてのび太もついに貯まった電気が1万ボルトを越したため放電を始めてしまい、皆が逃げ惑う中ドラえもんは止めに入ったが、同じく感電し真っ黒こげになってしまった。そこでその後のび太は、貯まった電気を消費すべく、口に電球を咥えたり、両手にコードを持って家電を動かすこととなってしまった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1981年4月21日に、水田版は2021年12月18日にそれぞれ放送している。
1981年版
- 冒頭でスネ夫は父親から買ってもらったカラオケラジオを自慢し、「これで毎日新曲覚えるんだ」と言ったことで、ジャイアンが「俺だってそんなもんなくたって、どんどん新曲覚えてんぞ」と発言。すると更にスネ夫が「ジャイアン覚えが早いもんね」とおだてたため、ジャイアンがまだ聞かせていない新曲を3曲歌うと言い出し、のび太としずかが、どうせきくならちゃんと座って部屋でないとと延期を促したが、ジャイアンの自宅に誘われてしまい、結局聞くことになった。
- のび太から経緯を説明された時ドラえもんは漫画を読んでおらず、のび太は「歌より足が痺れちゃった」「足じゃなくて本当に痺れさせてやりたいよ」と発言していた。
- ドラえもんはのび太にアースを届けようとしたが、1階で洗濯物をしているママから洗剤を買って来てと頼まれ、急いでいることを言うもお駄賃にどら焼きを買ってもいいと言われ買収された。
- しずかとスネ夫の他にのび太の歌を聞いていたのは男子2人で、この2人がジャイアンにのび太の歌のことを話した。また一方この時、ドラえもんも最近よく洗濯機のアースが外れるというママの言葉から、のび太にアースを届けるのを思い出し急いでいた。
- 静電気の球ったのび太はドラえもんに言われて公園のベンチに座っていたが、ここに泥棒と彼を追いかける警官がやって来て、のび太の手前にあった水たまりに足を踏み入れたため感電してしまった。
- ドラえもんが原作でのラストの案を思いついたのは、ママが先月の電気料金の金額の高さに困っていたからで、ラストでは「皆さんも工夫して省エネに協力しましょう」と視聴者に呼びかけていた。ちなみにこの時パパは会社から帰宅ばかりで、のび太は体にイルミネーションも巻き付けていた。
- 本編終了後のショートアニメは、体にアースを巻き付けたドラえもんが自らの発電でテレビを映し、その中にも同じ光景が映っていて、更にその中にも同じ光景が映っているというものだった。
2021年版
- ジャイアンの歌を聞いてスネ夫は「全身に電気が走ったみたい」、しずかは「ビビッと来たわ」とそれぞれ感想を言っていた。
- のび太が皆に歌を披露していたのは空地で、ジャイアンがやって来た後皆はタダ将暉のロケを見に行ってしまい、のび太も行こうとしたがジャイアンに阻まれた。
- のび太がロケ地まで行く途中で電気を放ったことで、これを受けた彼女が彼氏からの婚約を受け入れたり、老人から餌をもらっていた鯉が活発に飛び跳ねたりし、ロケ地でもけがで出られないタダ将暉の代わりに役を演じることになってしまった。そしてこの最中に放電を起こしてしまったが、このことでアイドルのステージを照らす電力源として採用された。