概要
てんとう虫コミックス34巻及び、藤子・F・不二雄大全集14巻に収録「『時』はゴウゴウと流れる」に登場。
過去に無駄にした時間を取り戻して、もう一度使うことができる。
ストーリー
のび太は学校で宿題を忘れたことで先生に怒られた上、明日は忘れないよう念を押され、その後スネ夫からこないだ貸した本を早く返すよう催促されたので、こないだママが自分の部屋を掃除した際、物置の奥に紛れたから2,3日待って欲しいとお願いする。だがジャイアンから今度は自分が借りるから早く探すようせかされ、帰宅してからもママから隣町の叔母の家へのお使いを頼まれてしまう。
そしてのび太はドラえもんに訳を話すと昼寝を始め、起きるとタイムマシンで10時間ほど遡ろうとするが、故障のため修理に出されていて、のび太はドラえもんに時門や逆時計、マッド・ウォッチをねだるがどれも既に手放していたため慌て始めてしまう。だがドラえもんはタイムライトで時間の流れを見せ自業自得であることを分からせると、このむだ時間とりもどしポンプを出して、のび太は三日分の約10時間を取り戻すことが出来た。
さっそくのび太は宿題を済ませようとするも問題が分からず昼寝を始めようとするが、すぐに我に返ってしずかの家に行き彼女のノートを見ながら宿題を済ませ、それからスネ夫にも本を返し、お使いも済ませることができた。これを聞いたドラえもんは感動の涙を流しながら、これからも時間を大切にするよう言うが、のび太はそれを否定し今回のような時に使いための時間を残しておくと言って昼寝を始めてしまい、ドラえもんは「まるっきり分かってない！！」と呆れ果てるのだった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1983年11月25日に、水田版は2020年4月4日にそれぞれ放送している。
1983年版
- のび太が先生に怒られた理由は5日連続で宿題を忘れたから。
- ママはのび太が帰ってくると玄関までやって来てお使いを頼んでいる。そしてのび太に宿題があると言われたので、その後でいいと言った。
- のび太が部屋に帰ってきて来た時、ドラえもんは寝転んで本を読んでいた。
- のび太がイメージした皆が怒っている姿は怪獣のような姿になっていた。
- のび太がスネ夫に返した本の表紙には『怪物くん』が描かれていて、のび太がお使いに行った時、ママは居間で茶を入れていた。またのび太がお使いを済ませるまでの下りも描かれており、停止している道路の真ん中を渡ったり、本屋で『オバケのQ太郎』を立ち読みしたりしていた。
- ドラえもんはのび太からやるべき事を全て済ませたと聞いた際、涙は流していない。
2020版
- 扉絵をオマージュしたサブタイトル画面では、ドラえもんは険しい顔をして、のび太は両目を閉じていた。
- 冒頭のび太は授業中ボーっとしていて入って来た蝶を捕まえようとして先生に怒られ、更に居残りでもボーっとしていたため、また先生に怒られることとなった。そして帰り道で、お使いで遅くなりバイオリンのレッスンに遅れそうになっているしずかと会い、そしてこの直後ジャイアンとスネ夫に会っていて、この時2人は虫取り網を持っていた。
- のび太が皆の怒っている姿をイメージした際、ジャイアンと先生は立ち位置が逆になっていた。
- ドラえもんが時間の大切さを説明する下りでは、10年間無駄にした場合の例はカットされている。
- のび太は分からない問題を聞きに行く際は出木杉の家を訪ねており、道中しずかを発見し、転んだ拍子にバイオリンをケースから落ちそうになっていたので助けてあげた。そしてスネ夫の本を捜しに押し入れに入った際、漫画を見つけつい読むのに夢中になってしまったが、すぐに本来の目的を思い出すことができた。
- そしてお使いをしている最中、公園で一休みしていると、色々な昆虫が静止していることに気付きジャイアンに自慢しようとこれらを取り始めたが、こんな取り方しても面白くないとお使いを続行することにした。この後お使いの荷物とおつりは家から出てきたおばさんに直接渡している。
- この帰り道でジャイアンとスネ夫が箸から落ちかけているのを発見し、悪いと思いながらドラえもんを蹴り転がしながらが現場まで運び、同じく持ってきたブルーシートをドラえもんと協力して広げジャイアンとスネ夫を無事助けることができた。そして帰り道でしずかと会い、「今度は転ばないようにね」と言っている。
