概要
白と緑のカラーリングが施された謎のビーダマン。バイザー部分は西洋甲冑の兜のようになっており、その奥には橙色に光る瞳とマゼンタピンクのホールドパーツが特徴。
ショットコントローラーと呼ばれるビーダマの発射力調整が可能なシステムが組まれているほかにホールドパーツ内に仕込まれたローラーパーツによりビーダマ発射時の摩擦が軽減されるシステムが組み込まれている。
キングビーダーズにとっては切り札的な存在であり、全日本ビーダー選手権決勝までは半ば隠すような形で運用されていた。その性能は伊達ではなく、パワーと弾速はチームガッツのビーダマンとはケタ違いと評されているほか、OSビーダマン最強レベルのパワーを誇るケーニッヒケルベロスのダブルバーストすら難なく撃ち落としている。
その正体はJBAが設計していた試作型PIビーダマン「X-01」の設計図をコピー(後述)し、改造を加えたもの。決勝第一回戦では歴然たる性能差を活かしてスタッグスフィンクスとワイルドワイバーンを圧倒し、瞬く間にサラー、ガンマを失格へ追いやった。しかし、第二回戦では同じPIビーダマンであるバトルフェニックスのパワーに撃ち負けて勝利を逃し、第三回戦では攪乱戦法とガンマの早撃ちに翻弄されて相討ちに持ち込まれてしまった。
長年の誤解
キングビーダーズがPIビーダマンの設計図を持っていたことに対し、Dr.タマノは驚愕しながら「(JBAの)マザーコンピューター内に厳重にしまってあった設計図がコピーされた」と発言している。その為、読者の多くは『キングビーダーズはマザーコンピューターをハッキングし、X-01の設計図を盗み出した』と解釈していた。アイアンサイクロプスの玩具に付属した説明書においても、Dr.タマノの小話という体裁で早乙女がハッキングを行い入手したという扱いとなっていた。
しかし、電子版配信に伴う作者のコメントにより『(予選突破の報酬として)研究室を提供された際、「ここにあるものは何でも使っていい」と説明されたので、資料の中から最新鋭データを見つけて使っただけ』という真相が明かされた。
つまりキングビーダーズが設計図を入手出来たのは不正な手段を使ったからではなく、Dr.タマノ(JBA)のデータ管理が杜撰だったからだと思われる。
X-01(JBAプロト01)
上記の通り、JBAが開発していた試作型PIビーダマン。
コピー機のアイアンサイクロプスと比べるとカラーリングが青いほか、バイザー部分に装飾や瞳が無く、ホールド用の突起部がパッド式になったほか、ホールドパーツもローラーが省略されているなど極めてシンプルなデザインが特徴。
しかし性能はOSギア装備のボンバーマン型ビーダマンとは比べものにならないほど高く、試作品を入手した札月兄弟は実力で大きく上回るビリーに勝利している。
後に「JBAプロト01」に改名した上で量産されたらしく、全日本ビーダー選手権編以降の一般ビーダーは全員これを使用している。シャドウズ、パーフェクトハンターズ、バーグラーズなどの名有りビーダーの場合、全日本ビーダー選手権で使用していた専用パーツを本機で使用している。
色違いのバリエーション機としてプロト02、プロト03、プロト04も存在する。
立体物
タカラ(現:タカラトミー)から販売された。PIビーダマン用オプションパーツを装備することが可能。同様にJBAプロト01~04も発売されている。