概要
和名 | アオドウガネ |
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学名 | Anomala albopilosa |
分類 | 鞘翅目 多食亜目 コガネムシ上科 コガネムシ科 スジコガネ亜科 スジコガネ属 |
体長 | 1.7~2.6cm |
分布域 | 日本(関東以南の本州、四国、九州、沖縄)・台湾・済州島・朝鮮半島 |
背部が緑で腹部は赤の艶が弱く鈍い金属光沢を持つコガネムシ科の甲虫。
腹部の端には赤褐色の長い毛が沢山はえている。
個体数も多く身近な昆虫だが、一般的な知名度はほぼ無いに等しく、よくコガネムシ(ナミコガネ)やカナブンと混同されており、ネット上でもコガネムシやカナブンとして写真が使われている少し不遇な昆虫。
虫に詳しくない人がコガネムシやカナブンと呼んでいる虫は大抵本種かヒメコガネである事が多い。
雑木林から市街地まで幅広く生息し、西日本では最もよく見られるコガネムシ類の一種とされ、混同されるナミコガネよりもはるかに個体数が多い。
元々北限は中部地方で東日本には分布していなかったが、温暖化の影響か分布が北上しており、現在は関東地方でもよく見られる種となっている。
東日本で同様の生態を持つ近縁種のドウガネブイブイやヤマトアオドウガネと競合し、駆逐している。
成虫は5~10月に羽化し、広葉樹などの様々な植物の葉を食べる。
夜行性で昼間は植物の陰に隠れているが、何故か地面に仰向けで転がっている光景がよく見られる。
灯火にも飛来する。
幼虫は地中で植物の根や腐葉土などを食べる。
成虫・幼虫共に野菜や果物も食べる為、農業害虫として嫌われている。
飼育下では人参、キュウリ、キャベツなどの野菜やリンゴ、ブルーベリーなどの果物、昆虫ゼリーなども食べる。
名義タイプ亜種/アオドウガネ(日本本土・種子島・屋久島・朝鮮半島・済州島)、奄美亜種/アマミアオドウガネ(奄美群島・男女島・トカラ列島)、沖縄亜種/オキナワアオドウガネ(沖縄本島・沖永良部島・与論島)、八重山亜種/サキシマアオドウガネ(宮古諸島・八重山諸島)、与那国亜種/ヨナグニアオドウガネ(与那国島)、台湾亜種(台湾)の6亜種に分けられる。