概要
西アフリカに伝承される吸血鬼で、ササボンサムとも呼ばれる。
この項では両者について説明する。
アサンボサム(Asanbosam)
西アフリカガーナのアシャンティやトーゴ、コートジボワールで伝承される吸血鬼。
深い森に棲んでいて、人に似ているが髪は長い赤毛で毛深く、ピンク色の肌と鉄の歯を持ち、樹上から鈎がついた足で人を引っかけて殺す。血を吸う際は親指からもしくは鉄の歯で喉を食い破るといわれ、男、女、子供の姿のものがいるという。
妻はシャマンティンと呼ばれる精霊で、こちらは温厚な性格で森の知識を人々に教えてくれるとの伝承もある。
ササボンサム(Sasabonsam)
アサンボサムと同様の伝承だが、1928年に目撃されたUMAもこう呼ばれる。
翼長6mもある蝙蝠のような羽根があり、白黒の斑模様で頭には小さな角と顎髭を持つといわれる。
1920年代頃からカメルーンなどで目撃したと欧米人によって報告がある、コンガマトーやオリチアウと呼ばれる翼竜型のUMAと同一視されることもある。
また現代のタンザニアには、鉤爪がある人間に化けるポポバワという魔物の目撃例がある。
創作での扱い
ゲゲゲの鬼太郎
吸血南方妖怪の一員でアササボンサンという名で登場。
姿はマオリ族の木彫りをモチーフとしており、敵に対し口の中で噛んでいる粘度が高い樹液を吐きかけて身動きをとれなくさせてしまう。
アニメでも同様の設定で登場したが、5期では南方妖怪の一員としてセミレギュラーとなり、頭は悪いがとても頑丈であるというコミカルな設定になった。
ファイナルファンタジー11
アビセア-ミザレオに出現する赤い蝙蝠の姿をしたコウモリ族のノートリアスモンスター。倒すと「血染めのコウモリの毛」が戦利品として得られることがある。
あにめたまえ!天声の巫女
先述にある特徴の大きな差異から、アサンボサムとササボンサムがそれぞれ別種の妖怪として解釈されている。どちらも爆乳・爆尻のアフリカ系褐色美少女ギャルとしてデザインされているが、アサンボサムは古くから民話に登場するためかアメスク風の格好に民族風の装飾品を多く見に着けており、ササボンサムは比較的近代になってからUMAとして再定義された妖怪であるためかアサンボサムよりも現代的な服装をしている。
本編には未登場だが、スマートフォン用公式アプリ『あにめたまえ!-集めて繁盛 妖怪神社-』では、言吹神社へ参拝しにやって来た妖怪の一人として登場している。