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アビガン

あびがん

富士フィルム富山化学が開発したウイルス感染症の治療薬。正式名称はファビピラビル。本来はインフルエンザの治療薬だが、近年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬としての応用が期待されている。
目次 [非表示]

概要

富士フイルム富山化学が開発したインフルエンザ治療薬。正式名称はファビピラビル


本来はインフルエンザの治療薬だが、後述する重大な副作用のため、新型インフルエンザが流行した際、タミフルなどの既存の抗ウイルス薬が効かないと日本政府が判断した場合に製造を開始するという条件で承認という経緯をたどっている。

近年は新型コロナウイルス感染症COVID-19)の治療薬としての応用が期待されている。

過去にはエボラウイルスSFTSウイルス(マダニが媒介する感染症の病原体)、ノロウイルスに対しての効果も期待されている。


しかし、新型コロナ本来の致死率よりも高いという報告がなされており、劇毒ゆえに使用しないことを求める声が上がっている。

薬理作用

RNAウイルスのRNA依存性RNAポリメラーゼにプリンヌクレオシド(アデノシンおよびグアノシン)と競合して取り込まれ、取り込まれた部位以降のRNA鎖の伸長を阻害する伸長阻止薬として作用することによりウイルスの増殖を抑制する。


5chでは以下のような解説コピペが出回った。

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アビガンは遺伝子材料のグアニンに構造式が似ているのでウイルスが間違って取り込んでしまう


栄養さえあれば自分で増殖する細菌と違いウイルスは自分1人で増えることができないから人間の細胞に自分のコピーを作らせる


例えるならウイルスはゴブリンで人間の細胞が女

アビガンは大量のゴブリンみたいなもんでゴブリンが女だと思ってオナ◯に無駄撃ちしてもオナ◯は妊娠しないからウイルスは増えなくなる


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注意

石田純一をはじめとした芸能人の患者にも投与されたり、欧州の諸外国からも日本側に対して「アビガンを欲しい」という要望があるため一部では「アビガンがあればコロナが治るはず」という誤解も見受けられる。

これにはイタリア人youtuberが「日本人はアビガンの投与を受けているので感染拡大が抑えられている」というデマを撒き散らしたことも一因がある。参照


アビガンはあくまでウイルスの増殖を抑えるための薬であり、ウイルスを殺す役割はない。

また、病気そのもの(肺炎など)の治療をするわけではないため、すでに重症化した場合には目覚しい効果があるわけではない。

一部の陰謀論者には「有力政治家は密かにアビガンを入手して予防している」と主張する者すらいるが、そもそも予防効果はない。


副作用も相応に重く、肝臓腎臓を痛めることもある。

催奇形性があるため妊娠の可能性がある女性に対しては使えない。

精子にも影響があるため、男性も投与した後は性行為を控える必要がある。


この副作用が凄まじく服用することでかえって死にやすくなるという報告も上がっており、安易に求めるのはやめた方がよい。


このように制約が多い薬品であるため、熟知した専門家の元で指示に従って服用する必要がある。

勝手な服用は絶対にしないこと。


もし自分や周囲が罹患した時も「アビガンをくれ!」と喚くのはやめよう。

適した症状の時に、医師が判断して「どうしますか?」と聞くのを待とう。


関連記事

タミフル リレンザ イナビル ゾフルーザ:抗インフルエンザ薬

インターフェロン:抗ウイルス薬

富士フイルム:親会社


ベクルリーアメリカのバイオ製薬企業であるギリアド・サイエンシズエボラ出血熱の治療薬として開発された抗ウイルス薬。正式名称はレムデシビルRNAウイルスへの効果から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬としての応用される経緯がアビガンと類似している。


サリドマイド:睡眠薬として開発されたものの胎児への催奇形性が発覚し、大日本製薬(現:大日本住友製薬)厚生省(現:厚生労働省)に対して薬害事件へと発展した。

後に胎児の手足を奪った薬理作用を抗がん剤として利用することで再評価されるもその利用には厳重な管理が行われている。

これ以降の医薬品の開発には副作用や安全性に注意がより多く払われるようになった。

アビガンにも動物実験での催奇形性が判明し、効果と副作用のバランスの狭間で承認されている。


清肺排毒湯:コロナによる肺炎に効果があると言われている漢方薬。武漢をはじめとする中国各地で効果が発揮された事が報じられているが、漢方薬という性質上、患者に合わせて調合しなければならず、知名度が低い日本では普及が難しいと思われる。


デキサメタゾン:コロナの治療に使われているステロイド薬。


効果が期待されているRNAウイルス類

エボラ出血熱 ノロウイルス SFTSウイルス ウエストナイル熱 黄熱病 COVID-19


外部リンク

KEGGによる解説

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