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概要

国鉄苗穂工場が1985年にキハ56系を改造して登場させたジョイフルトレインで、のちに続々登場する北海道リゾート列車の第1弾でもある。

名前の由来は改造に関わったリゾートホテル(ホテルアルファトマムと狩勝コンチネンタルホテル)の名前からとられたもの。

登場の経緯

1980年代はバブル景気の真っ只中であり、さらに当時のスキーブームにのっかる形で石勝線沿線のトマム(占冠村)、サホロ(新得町)にリゾートホテルが多数建設された。

当時はまだ道路事情が不便だったため、千歳空港(当時、現新千歳空港)から臨時列車を走らせていたが、使われたのは当時すでにオンボロのキハ56系であり、これではせっかくのリゾート気分も台無しである。

そこでホテル側が「列車を貸し切るからリゾートにふさわしい車両を作ってくれ!」という国鉄に有利な条件を申し入れて、国鉄もそれに応じてタイアップしたリゾート列車の開発がスタートしたのである。

特徴

なるべくコストを削減するために、キハ56系を改造して充てることになった。しかし、いくら魔改造に定評のある苗穂工場でも、このときはまだセンスを問われるような改造はしたことがなかったため、かなり慎重に検討が行われた。まず廃車になった旧型客車をモデルにして、改造個所についてホテル側の提言を受けている。前例のない工事と塗装であるから、スカートの塗装を当初標準のグレーに塗られてしまうなど少なからず現場との齟齬も見られたようである。

しかし、その完成度の高いデザインはその後登場する気動車型のジョイフルトレインにも受け継がれており、西日本のゆぅトピアや東日本のサロンエクスプレスアルカディア(現Kenji)などの改造にも協力している。

当初は3両編成だったが、その人気の高さからのちに1両が増備され、4両編成となった。

先頭車のキハ59-1、2は種車のキハ56形の前側1/4を切断して、そこにハイデッカー構造の構体を接合した。同時に冷房も取り付けられている。

中間車のキハ29-1はグリーン車のキロ26形から改造で、両端の車両の冷房電源を供給するための発電機を取り付けたほか、供食用のカウンターも設置された。

のちに増備されたキハ59-101は出力の関係からキハ56形を中間化して、発電機を積んで冷房化された。

運用

当初の予定通り石勝線系統の臨時列車に使用されたほか、そのデザインと設備の良さで注目を集め、各種団体列車でも運用され、JR北海道初期のイメージリーダーの役目も果たしていた。

ただし、「アルファコンチネンタルエクスプレス」という列車名は契約した列車でのみ使われたため、それ以外の時は「リゾートエクスプレス」などのような別の愛称が使われた。(ヘッドマークなどもわざわざ用意されていた)

また当初は塗装変更のみ施された増結用としてキロ26-202が、予備車としてキハ56-213が用意されたが、接客設備が1960年代レベルの大幅に劣るものであることから不評を買い、追加改造のキハ59-101が用意される契機となった。

さらに、一時期は「フラノエクスプレス」(キハ80系改造車とは別)としても使われていた。

しかし、老朽化と最高速度の遅さ(元が急行型のため95km/h)のために1995年に引退。

その後、片方の先頭車が千歳市の牧場で静態保存されているほか、苗穂工場内の「北海道鉄道技術館」にももう片方の前頭部のみが保存されている。

関連タグ

JR北海道 キハ56系

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