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概要

THEビッグオー』ACT.03に登場した巨大生物。

その正体は元・パラダイム社所属の科学者だった老人、スヴェン・マウリスキが思い出したメモリーに従い産み出した発電用の人造生命体。

電気エネルギーを活動原とし、更に体内で電力を増幅する事で供給量の数倍の電気を生み出し出力する特性を持つ事から、電気による照明で太陽の光を代用するパラダイムシティに大きな革命を起こし得る生物だった。

だが、成長していくと同時に獰猛な気質を持つ様になった事で造り主のスヴェンの手に負えなくなり、彼が隠棲していたパラダイムシティ北の山奥にある水力発電所に併設された街『エレクトリックシティ』の湖(発電施設のダム湖)に放されるも、発電所が生む電力を糧に巨大化。メガデウスを遥かに超える体長を持つ怪獣へと変貌した。

ウナギ目を意味する『イール(Eel)』の名の通り、その見た目は巨大なデンキウナギその物。しかし目は複数あって口はメガデウスを丸呑み出来る位に開く上、口内からは高圧電流を帯びた舌を伸ばせる。縄張り意識が強く、自らが棲む湖に近付く者は小さい人間であっても容赦無く襲い掛かる。

平常時はエコー音の様な鳴き声を上げるが、戦闘時は荒々しい金切り声を出す。

メガデウス相手の戦闘では、噛み付いたり長い体を相手に巻き付ける事で身動きを封じた上で高圧電流を流したり、口から高圧電撃を吐き出す攻撃で戦う。高圧電流はメガデウスの内部構造や操縦者に有効で、相手をジワジワと弱らせながら着実に仕留める。

更に蓄えた電気エネルギーを局所的に集めて電磁バリアを生成する事が可能で、防御力も高い。電気を急速吸収する事でスタミナの回復も出来る。

反面この力は発電施設よりの絶え間ない電力供給で成り立っている為、それを止められると休眠状態に陥るのが弱点。この性質と習性により、発電所を稼働させる度に活性化して暴れ回った事が幾度かあったらしく、エレクトリックシティの住民からは雷を操る神と畏敬された。

作中での動向

発電タービンを停止させられ休眠状態だったが、発電施設再稼働のネゴシエーション依頼を受けたロジャーを囮にして湖内の制御室に侵入した、エンジェルがタービンを回した事で覚醒。その存在を確認して街を去ろうとした彼女の車が自身の縄張り近くを横切った為、口からの電撃で車を故障させた上で車ごとエンジェルを飲み込もうとする。

しかし寸前で、ロジャーの呼び出したビッグオーが割り込み、そのまま交戦。噛み付きや身体を巻き付けてからの電流攻撃や口からの高圧電撃で中のロジャーを苦しめ、ストライク・パイルを使った肘鉄で振り解かれてからのサドン・インパクトも電磁バリアで弾き翻弄。しまいには舌で絡め取ったビッグオーを大口で飲み込み強烈な電撃を浴びせようとする。

だがこの状況を見兼ね、耐電スーツを着たスヴェンがボートで制御室に乗り込みタービンを停止させた事で休眠状態になり動きが止まる。そしてその隙を見逃さなかったビッグオーが放ったクロム・バスターを開いたままの口内に撃ち込まれ、頭部を吹き飛ばされ絶命する。

そして残った身体は、蓄えていた膨大な電気エネルギーを開放しつつ破裂。四方八方へ放たれた電気はエレクトリックシティの建造物へ降り注いで照明を稼働させ、この街がかつて持っていた文明の輝きを一晩だけ取り戻させた。

その後、バラバラになった残骸はパラダイム社によって回収、何処かへと運ばれた。

関連人物

  • スヴェン・マウリスキ

CV:阪脩

イールの産みの親である、元・パラダイム社所属の科学者だった老人。発電施設の制御室と繋がる地下通路の出入り口の上に研究スペースとなる地下室を設けた山小屋を建て、一人自給自足の生活を送っていた。

自分の過去の経歴から他人を信用出来なくなっているらしく、他の住民とは距離を置きつつ老いた身体に手こずりながら日々を過ごしていた様で、ネゴシエーションの手掛かりを求めてやって来たロジャーをパラダイム社の手先と見なし背後から襲撃、気絶させて拘束する過激な手段に出た。しかし老人を大切にするルールを持つロジャーは難無く拘束を抜け出して生活の手伝いを買って出、曲がりなりに泊めて貰った恩代わりか薄味のスクランブルエッグを作りスヴェンへ振る舞った(※味付けは気に入れられず、一口食べた後調味料を足している)。

その後、彼の身体を張った助けでイールを打ち倒したロジャーは発電施設を二度と使えない様に破壊、それを持ってネゴシエーションを決着させた様子。

  • ダーレス

CV:石井康嗣

暴れるイールを恐れ、電気機械を捨てて原始的な生活をしていたエレクトリックシティの住民達の中心的存在。沈黙を続ける住民達へ「言葉が分かる者はいないのか?」と言ったロジャーに対し「我々を原始人扱いするならそれで結構」と返しており、弁舌はそこそこ立つ模様。

イールの身体より放たれた電気でエレクトリックシティがかつての輝きを一時取り戻した光景に感動、「やはりあれは神だった」との呟きを残した。

  • エンジェル

パラダイム社の電力調査員『ケイシー・ジェンキンス』を名乗りロジャー邸に来訪、ネゴシエーションの依頼を持ち掛けロジャーをイールの存在を突き止める為の囮とした。

後の展開を見るに、この時からメモリーより生まれたオーバーテクノロジー等を調査・回収するのを真の目的にし、上役の命令で秘密裏に動いていた物と思われる。

余談

元ネタは『アニメ版エイトマン』第27話に登場する“大怪獣イーラ”から。この作品はTHEビッグオーの作画デザインの模倣元にもなっている。

イールの身体より放たれてエレクトリックシティの建造物に明かりを灯した膨大な電気は、一度空高く上がってドーム状に拡散する妙な動きを見せている。

実はこれ、パラダイムシティのを小規模な形で表現した物でもあった。

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