概要
1960年12月26日生。熊本県小国町生まれ、埼玉県育ち。
生前の所属はオフィス庄屋。余興芸人としてはアネットに所属(休業まで)。
本名は伊東万寿男(いとう ますお)で、芸人として活動を始めた初期は本名で『投稿!特ホウ王国』にも出演していた。身長165cm。
自身を「高能力(超能力)者」「高能力パフォーマー」と称し「スプーンねじ切り」「ボストンバッグ入り」などの身体を張った無茶な芸を披露している。実際には超能力などではなく身体能力を活かした「力技」であり、うまくいかなかった時も「ハイー!」と大きな声で流そうとすることが多い。
バラエティ番組などで主に活動。結婚式の余興芸人としての仕事量がかなり多く、一時期は年に2000万円ほどを稼いだ。
絵が得意。若い頃は漫画家志望で、井上泰樹(少年ジャンプに『ジャストACE』を連載)などのアシスタントをしていたことがある。画才を活かして画家としても活動し、作品が公式サイトなどに掲載されていたほか、2018年には第44回国際美術大賞展で都議会議長賞を受賞している。
休業発表と死去まで
2018年12月22日、公式サイト内の自身のブログ(※現在は閉鎖)で芸能界引退を発表。その後25日に記者会見を開き、引退を撤回。同年いっぱいをもっての芸能界休業を改めて報告した。なお、最初に「引退」としたのは、「ブログ制作の協力者に、引退と間違って伝わってしまった」ためとしている。
休業の理由は、股関節を痛めていたのが悪化してきて芸に支障をきたすようになり、売りだった無茶芸だけでなくトークにさえ影響が出てきたため。「右変形性股関節症」と突然眠気が襲って来る原因不明の症状が原因と公表した。
関節症については中学生の頃に既に診断されていたようだが、様々な芸を行い身体を酷使したことが原因で軟骨が大きくすり減り、とうとう自分で立てない状態にまで悪化している。また、何かにつかまっていないとうまく立てず、頭をぶつけることが心配であると発言した。
会見では話すのも辛い様子で、かなり衰弱しきった痛々しい姿だった。
なお、2017年の時点で体調不良やそれに伴う引退説が東スポで報じられており、事務所関係者からの話には「(もともと酒癖が悪かったが)酒に弱くなっており、酒を飲んでいない時でも、神経に問題があるのか酔っているような雰囲気があり、10メートル歩くのに1分かかることがある」などのコメントが出されている。
この時は本人が「アートの方に活動の軸を移していくつもりだが、芸能界を引退するわけではない」と否定した。
所属事務所の社長で、マネージャーを務めるビトタケシ(ビートたけしのものまね芸人、以下「ビト」)が、休業中もサポートすることを説明している。
手術が必要なこと、(眠気などの原因についても)詳しく検査をしていきたいと報告している。また、ブログでは実家の埼玉に戻り休養するとしていた。
その後、後述するように芸能活動を完全休止・ビトが身元保証人となる形で長期療養に入っていたが、2023年1月16日に南部虎弾(電撃ネットワーク)によって訃報が伝えられた。同月19日に所属事務所であるオフィス庄屋から「てんかん重積」により16日に亡くなったことが公表された(※てんかんの発作が通常より長く続く、もしくは発作が短期間に繰り返される状態。多発性脳梗塞を発症していることから、脳梗塞を原因とする症候性てんかんと見られる)。享年64歳(数え年)。
死去にあたっては長井秀和や狩野英孝ら複数の芸人が哀悼の意を示している。
休業後の動向など
2019年9月に、『グッド!モーニング』の取材で、脳梗塞を発症し入院中であることをビトが明かしている。
また、現状について「お医者さんからは、二度とバッグの中に入ることはできないと言われた」としており、リハビリ中で収入がなく、体調から1人での生活も難しいため、ビトが金銭面を含めて面倒を見ていると報告した。
2020年2月に、『爆報!THE フライデー』の取材で、多発性脳梗塞により現在も入院中であること、収入がなく生活保護を受けていることを公表した。また、番組内で芸能界復帰の意思があることを明確にしている。
所属事務所には2020年時点ではタレントとして名前が残っており、ビトも「本を出したい、絵が得意なので、そういうのをやりながらやっていきたいと話している」と復帰についてコメントしている。
2021年12月に、ビトが自身のYouTubeチャンネルで伊東の最初の入院から現在に至るまでの経緯を詳しく説明している。
2019年2月に、まず股関節の手術を行い、歩けるようになるためのリハビリを開始する。しかし、検査で脳梗塞の可能性を指摘され転院。転院先で「薬である程度治療ができる」と判断され、しばらく入院治療を受けた。
その後、リハビリに通う都合もあって別の病院に移るが、退院の時期となったため、介護施設に入所することになったと説明している。
また、この動画ではビト本人の活動や、現在ビトが実母を在宅介護している状況もあって全ての面倒を見ることはできず、施設の方にある程度任せていることなどに触れている。
2022年1月、共演も多くかねてから親交が深かった南部虎弾(電撃ネットワーク)が自身のTwitterやFacebookで「エスパーと連絡が取れない。ビトに聞いても連絡を取っていないと言われるし、介護施設に入居しているらしいがその施設の場所も教えてくれない。事件性まで感じてしまう」と情報提供を呼びかけ、話題となった。
これを受けてビトが東スポWebの取材に答える形で以下のように説明している。
- 伊東は一年以上前から老人ホームに入居している。老人ホームの場所については、公表するとホームに行ってしまう人もいるかもしれないし、他の入居者に迷惑がかかるので言えない。(南部の連絡に対し「施設の場所は答えられない」としたのもこのためと推測される)
- 別の老人ホームに伊東の実父が入居しており、この父から頼まれてビトが身元引き受け人となっている。しかし、現在コロナ禍の影響もあって面会もままならず、また伊東はすでに個人の携帯電話を解約していることもあって、入居以来話せずにいる状況である。
- 伊東は認知症を発症し、半分寝たきりの状態になっている。施設からは2021年のうちに「頭のCTを撮る」と言われていたが、その後の連絡はない。ただ、今すぐ命に関わるような状況ではないようである。
2023年5月に『女性自身』がビトに取材を行い、コロナ禍が落ち着いて4月にやっと面会したが、言葉が出ないなど体調が芳しくない様子であること、治療費を捻出するためクラウドファンディングなども検討していることを言及していた。
晩年は入退院を繰り返し、身体的にも経済的にも苦しい闘病生活を送っていた。
2023年4月に連絡を取った南部曰く「容体が良くなって年末に病院から施設に戻ると聞いていた」、「まさかこんなに早く亡くなってしまうとは残念で仕方がない」と、その死にショックを受けたことをコメントしている。
また南部は伊東の処遇や死去にあたってのビト(事務所)側の対応についても批判しているが、上記のように施設側の事情や伊東の体調もあって面会が難しい状態が続いており、17日の時点では「急なことで死亡診断書の確認もできておらず、死因もわかっていない」とビトがコメントしており、ビトの対応に一方的な問題があるわけではないと考えられる。
そして、追悼ツイートから僅か4日後の1月20日、伊東の後を追うかのように、南部も脳卒中で急死した。
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江頭2:50…上半身裸に黒いタイツ、身体を張った芸やめちゃイケ出演など類似点が多い。