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「聖女エリミーヌはおっしゃいました。

 この世界をつくりし神は全能です。

 人のために世界を変えることができます。

 争いなど起こす気にならないように人を作り変えることができます。

 しかし 本当にそれでいいのでしょうか?」


解説編集

CV:田中理恵ヒーローズ

人竜戦役の英雄・八神将の一人であり、神将器「至高の光アーリアル」で竜を滅した聖女エリミーヌその人。大陸各地に多くの信者を持つ宗教「エリミーヌ教」の開祖としても知られる。

人竜戦役から1000年が経過した『封印』『烈火』の時代でもエリミーヌが残した数々の教えや逸話が生活規範として根付いており、エリミーヌ教徒にとどまらず庶民や海賊のようなならず者に至るまで広く親しまれている。


童話を通じて「難しい問題もゆっくりと考え、自分自身の考えをもつ」ことの大切さや、「人間は過ちを悔い改めて試練を乗り越えられる」「神はそれを信じているがためにあえて人を救わない」こと等を教訓として説いており、時代を問わず人々に希望を与え前へ進ませる影響力を持った存在である。聖職者としての徳の高さは後の世にも並ぶ者がないほどであり、『地上に降りた最後の女神』という異名で呼ばれることもしばしば。

現在エリミーヌ教団の総本山があるエトルリアには彼女を祭った「聖女の塔」が建てられており、教団や国のシンボルとして名高い。


さらに「人は誕生より七つのうちのいずれか一つの加護を持ち合わせ、人と人は心を通じ合わせることによりその力を得られること」(=完全に本作から実施された支援システムのこと)を理解しているなど、単なる光魔法の使い手ではなくこの世の真理にまで踏み込んだ存在だったことが明らかになっている。また、八神将の公式イラストでもリーダー格であるハルトムートの近くに描かれるなど、八人の中でも特別な存在であったことがわかる。


世界の安定と平和を望んだ彼女の教えは、彼女亡き後も信者たちによって後世まで語り継がれているが、その中で竜の復活を深く恐れており、天へ召される最期の瞬間まで人間の繁栄と未来を案じ、それを脅かすであろう竜の脅威に警鐘を鳴らし続けていた。


そう、竜たちがかつて栄えたベルンで眠り続ける一人の幼い少女の脅威を・・・。


ヒーローズ編集

八神将の聖女 エリミーヌ(神階英雄)編集

「大いなる導きを得て。

 隣人を癒し、魔を滅ぼす光と共に――

 私はエリミーヌ……あなたの心に、輝きを。

属性
兵種杖/飛行
武器聖女の杖(専用)
補助プッシュ
A攻撃魔防の渾身4
B攻撃速さの遠影3
C地上の最後の女神(専用)

2022年1月から天の神階英雄として登場。八神将からはブラミモンドに続いて2人目。また、杖持ちの神階英雄は初。


ステータスは杖ユニットでは思えぬ高い速さの40。その数値は水着ヒルダと同率2位。魔防はクリスマスセフェランを超える41と杖ユニットの中で2位。


聖女の杖は幻惑の杖3とターン開始時に周囲2マス以内の味方に守備魔防+6かつ、十字方向にいる自身より魔防が1以上低い敵にはターン開始時に発動するスキルを無効化する不利な状態異常を付与する。伝承シグルドやアストリア、花嫁カチュアなどの武器、スキル、奥義効果を遮断する。杖ユニットで珍しい妨害能力とサポートを持つ。

この状態異常「ターン開始時スキル不可」は獣ユニットの化身まではさすがに封じる事は出来ず、快癒のスキル等で解除した場合は回復やダメージ等の効果のみ発動する。また英雄決闘でこれの付与とスキルの発動が同時になった場合は回復やダメージ以外は発動する。


専用Cスキルの「地上の最後の女神」は周囲2マスの味方は戦闘中、ダメージを30%軽減と守備魔防+4。同じ兵種のフレンとは味方へのサポートは似ているが、こちらは妨害も熟せるうえ、速さが高いおかげで追撃しやすく、そしてされにくいおかげで上位互換。

弱点も似通っており、紙耐久で飛行特効にも弱い。無属性であるためレイヴン効果持ちには相性不利。神罰の杖が内蔵していない事もあって火力自体低い。そうなると遠影を消して攻撃参加する手もあるが高級スキルなので中々入手しにくいのが難点。


また、他の味方への軽減効果も無の暗闘を持つ相手には潰されてしまう。子どもヒーニアスやオルティナなどの軽減無効にする効果やターン開始時スキル不可を防がれるフロージには要注意。

インフレのせいか魔防が高いユニットの増加、複数の状態異常を付けるスキルがデフォルト化したことで現環境だとエレミーヌが活躍の場が狭まり、使う機会は少なくなっている。


聖女と人ならざるもの編集

イドゥン

『封印』では既に亡くなっている彼女が『ヒーローズ』にて生前の姿で召喚されたため、言い伝えでしか分からなかったエリミーヌの具体的な人となりが明らかになったが……。

一言で言うと過激な竜アンチであり、人の安寧を脅かす竜達を一片の慈悲なく滅ぼす人間至上主義者というキャラ付けがなされた。


かつて対峙した竜族魔竜戦闘竜のことを「破壊が本質」「人とは相容れぬ者たち」「人々に不幸を招く」等と貶めるセリフがやけに多く、恐れるを通り越して「忌み嫌っている」という表現がしっくりくるレベル。人竜戦役における竜族側の事情を鑑みる様子が皆無であり、排斥すべき対象としてしか見ていない雰囲気が強調されている。

その敵意の矛先は竜のみならず、イドゥンを封印することでその命を救った同胞ハルトムートにも思うところがあり、「不安要素を潰さず未来に禍根を残したハルトムートは甘い。"あれ"は殺しておくべきだった」というニュアンスの発言まで飛び出す(ハルトムートの優しさに言及しつつも、その優しさに共感ないし感銘を受けたとは一言も言ってないのがポイント)。


人の強さや手を取り合うことの大切さを説いた指導者としての思想はというと、「人々の心は個々では弱く脆い」「神将器がなければ人は竜に勝てなかった」というシビアな認識に裏打ちされたものだったと判明。聖職者としての建前と戦争経験者としての本音を使い分ける現実主義者としての掘り下げもなされた。

エリミーヌから見れば、弱く儚き人々を導きまとめあげる象徴として、そして何より竜の脅威を彼女に代わって世へ伝え根絶する目的で作られたのがエリミーヌ教、ということになる。


エリミーヌが竜の脅威を伝えたことは周知の事実だったにしても、数々の口伝から連想される慈悲深い聖女然としたイメージの斜め上を行く強烈なキャラクター性が、プレイヤー達に少なからぬ衝撃を与えたことは言うまでもない。原作においてロイエリウッドが理想郷のために奮闘したことや、『ヒーローズ』のイベントにおいてイドゥンが優しい心の持ち主として描写されてきた背景もあり、そこからの落差もひとしおといったところ。


過激な印象を強く受けるものの、実際にゼフィールヤアンネルガルが引き起こした惨禍を考えれば判断としては間違いではない。竜を否定するエリミーヌの価値観は、そのような選択を取らざるを得ないまでに凄惨を極めた人竜戦役および終末の冬の壮絶さや、1000年を経ての竜に対する世論の相違と変化を感じさせるとともに、「人と竜の共存」というテーマに一石を投じる存在であるといえるだろう。


なお英語版では「ハルトムートの優しさが八神将の仲に不和をもたらした」とボロクソに批判している。おそらく公式イラストでエリミーヌが、中央へ描かれたリーダーの彼より他の八神将よりも少し近い右下の部分へ向かい合う形で描かれていることは、未来に魔竜を救う道を求めたハルトムートと、未来で甦る其の脅威を滅ぼすべく後の世へ言葉を残したエリミーヌとの対比か決別を暗示しているものと思われる。



余談編集

かつて任天堂が店頭に設置していた試遊台にて、期間限定でエリミーヌ本人が登場してアイテムを受け取ることができたが、その容姿はどこか『封印の剣』に登場したギネヴィア姫に似ていたことから、両者の関係性がたびたび指摘される。


漫画作品『覇者の剣』では出番こそないが、弓に撃たれて倒れる兵士たちが「エリミーヌは守り給い(まもりたまい)・・・エリミーヌは与え給う(あたえたまう)・・・!」と味方を鼓舞しながら死んでいく様は印象に残る(彼らの願った王国の奪還は他の生き残った者たちの手で見事、叶えられる)


担当声優の田中理恵氏はファイアーエムブレムシリーズ初担当。有名なベテラン声優の採用は召喚師達も驚いた。

FE経験者兼ヒーローズプレイヤーでもあり、暗黒竜と光の剣・紋章の謎と聖戦の系譜はハマったと座談会とTwitterで熱く語っている。因みにプレイヤーネームは中の人繋がりでラクスの模様。


関連タグ編集

封印の剣 ファイアーエムブレム 絶対殺すマン 聖女


八神将編集

ハルトムート ローラン テュルバン バリガン ハノン アトス ブラミモンド


エリミーヌ教関係者編集

ヨーデル サウル ドロシー エレン ルセア セーラ レナート


その他編集

ルキノ:同シリーズの中の人繋がり

ギネヴィア:容姿が酷似

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