概要
1950年代、ソ連軍では重戦車としてT-10(IS-8)が配備されていたが
- T-10の改良型(オブイェークト266)
- IS-7とT-10の長所を掛け合わせた重戦車(オブイェークト277)
- 130mm砲とハイドロマティック自動変速機を備えた高速重戦車(オブイェークト770)
- 核戦争下での活動を考慮した重戦車
など、新型戦車の開発プランが進行していた。これらのうち「核戦争下での活動を考慮した重戦車」として開発されたのがオブイェークト279である。
ロシア語のОбъект(アブイェークト)は英語のObject(オブジェクト)にあたり、試作兵器の仮名称である。
複雑な構造と高すぎるコストがネックとなり採用には至らなかったが、試作車1輌がモスクワ郊外のクビンカ戦車博物館に保存されている。
構造
T28重戦車同様、履帯を左右に2本ずつ、計4本備えている。四本の履帯により接地圧が分散され、エンジン出力の大きさとあいまって悪路での機動性も高く、記録映像では泥沼化した道にはまり込んだT-10を牽引する姿が残っている。
車体は円盤のような流体曲面で、核爆発時の爆風や衝撃波を受け流して車体が横転しないようにした設計となっている。
砲塔は普通の鋳造製だが、車体は鋳造製の本体の上に、薄手の増加装甲を被せた作りとなっている。
車高変更可能な油圧式サスペンションや、H型16気筒ディーゼルエンジンを搭載するなど従来のソ連製戦車に比べ高度な作りになっていた。
登場作品
PS2「新コンバットチョロQ」のみ登場。英字表記の「Obiekt279」。
最終ステージ「Qシュタイン帝国」をクリアすると使用可能となる。
実装されている戦車の中では3番目に防御力が高い(1番は当然ながらアレ)。
本車のほか超重戦車マウスと架空戦車BHEタンクは旋回砲塔型ながらも自走砲専用の「H」カテゴリーの武装を装備できる。
作中での表記は英語の「オブジェクト279」。グロズニィグラード要塞に多数配備されている。
プレイヤーが使用、魔改造できる。