カグラザメ
かぐらざめ
学名はHexanchus griseus、英名はBluntnose sixgill shark。
大まかな体型こそ一般的なサメ類と然程変わらないが、鰓孔の数が6対、体の後ろの方に一つだけある背びれという簡単な見分け方が存在し、サメの中では原始的とされる。
ちなみにサメ類・エイ類の鰓孔は5対を基本としており、ジンベエザメでもホホジロザメでも、ツラナガコビトザメでもオニイトマキエイ(マンタ)でもそれは変わらない(例外的に、カグラザメ目のエビスザメ・エドアブラザメは7対ある。サメとつくがギンザメはサメではないので1対のみ)。
鰓孔が6対あるサメは本種以外に同属のシロカグラほか1種類、ラブカ科の2種類、ムツエラノコギリザメ属の3種、計7種。
背びれが1つという特徴を持ち合わせるサメは同じカグラザメ目の6種類、メジロザメ目のペンタンクス(ワンフィンキャットシャーク)と少数。
※キャットシャークという名前だがネコザメではなくトラザメの仲間。トラザメ・ネコザメ類とも背びれは2つ
しかし中谷一宏による『サメー海の王者たちー』には“オオテンジクザメには第二背鰭がない個体がときどき見受けられる”との記述、台湾や八重山海域の個体には雌雄関係なく背鰭が一つだけの個体が過半数を占めるという情報もあり、地域差・個体差程度であればオオテンジクザメも含まれるようだ。
全長は最大5m程、体重は最大500kgとサメの中でも大きな部類。また深海にいるため脂を蓄えた大きな肝臓を持ち、これだけで体重の1/4くらいのウェイトがあるとされる。
それ故にアオザメなど表層で暮らすシャープな連中に比べてポチャっとした体型になった。
昼間は水深200mより深い海に生息し、夜間は水深30m程の浅い海に上がってくる。
食性はヤツメウナギなどの無顎類、大型の硬骨魚類、軟骨魚類、海棲哺乳類、イカやカニなどの無脊椎動物など。
生活の場の多くが深海であるため、未だに解明できないところが多い。
NHKが2013年に放送したNHKスペシャル、「謎の深海サメ王国」では投下されたマッコウクジラの死体の周りを長期間にわたり巡回するなど、クジラの周りを自身の縄張りにするような行動が見られた。
生殖方法は卵黄依存型の胎生で、最大100匹近い数の仔を産む。
出産場所は深海ではなく、浅い海で行うとされている。
コメント
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"S"-Ⅱ Shark
ホラー連作、2作目です。二回目は「鮫」。映画とかではお馴染み過ぎる(そして何故か謎の超進化を果たす)生き物ですが、本作では少し変わったアプローチをしているつもりです。 簡単に言っちゃうと、とある少女と鮫の友情(?)物語です。多分。 今回はグロ少なめ……のハズ。5,524文字pixiv小説作品