意味
カシムとカタカナ表記されるアラビア語由来の男性名は2通りあり、قاسم(Qāsim, カースィム, 「分け与える者」「美男」の意)とقسيم(Qasīm, カスィーム, 「共有者」「分け前」「美男」の意)とに分かれる。
原語ではカーシム、カシームとは発音しないが外国語人名のカタカナ化におけるスィ音のシ置き換えによって日本ではカーシム、カシームさらには文字数削減などの理由から長母音を省いたカシムが慣用表記として広く用いられている。
このうちカースィムは預言者ムハンマドの早逝した息子の名前としても知られ、アラブ諸国だけでなくイスラーム教徒家庭の男児名としてしばしば命名されている。アラビア語の口語や非アラビア語における発音バリエーションはガースィム、ガーセム、ジャースィム、ジャーセムなど。
誘導分岐
- 『千夜一夜物語』の説話の一つ、『アリババと40人の盗賊』の登場人物。本項で解説。
- 『マギ』の登場人物。→カシム(マギ)
- 『ファイアーエムブレム』シリーズの登場人物。→カシム(ファイアーエムブレム)
- 『太陽の牙ダグラム』の登場人物。→クリン・カシム
- 『幻想水滸伝』の登場人物。→カシム・ハジル
- 『フルメタル・パニック!』の登場人物。→相良宗介
- 『イナズマイレブンオリオンの刻印』の登場人物。→ルース・カシム
- 『廻らぬ星のステラリウム』の登場人物。→カシム・アダレット
千夜一夜物語
弟が、盗賊の隠し財産を収めた宝物庫を見つけたことを知ると、その在処と出入り口を開くに必要な呪文を言葉巧みに聞き出し、こっそり独り占めしようとする。宝物庫の中に入ることには成功するも、帰るときになって呪文を忘れてしまい、そうこうしているうちに戻ってきた盗賊に惨殺されてしまう。その死体は後にアリババによって埋葬された。