ガッツとは――
概説
ゲームにおける自動型のスキルの一種。
体力/生命力(HP)が0になって戦闘不能となった際、特定条件でHPを少量だけ回復させて即復活する効果を指す。
発祥
おそらくトライエース開発のRPG群に登場したパッシブスキル「Guts(ガッツ)」と思われる。
トライエース系RPGでは、習得した時点で自動発動する形式となっており、「HPが0になった瞬間、スキルレベルに応じた確率で復活する」スキルであった。
この一定確率という部分が「瀕死のところを気合と根性で耐えて再起する」ように見立てられたことで、ガッツという名の由来となった。
確率発動なので、運さえ良ければ何度でも甦る。そのためトライエース系RPGでは、終盤のボスキャラや隠しボスに挑む際の必修スキルとなっている。
その上でガッツを発動後の立て直しも戦術に組み込む必要もあり、プレイヤーの判断力も問われる要素でもある。
以後、稀に復活スキルに対して「ガッツ系スキル」の呼称が呼ばれるようになった。
それまでとの違い
自動復活スキル自体は『ファイナルファンタジー』シリーズの魔法「リレイズ」を始め、いくつかのゲームで散見されていた。
しかしこれらは、事前に魔法をかけておくか、もしくは特定のアイテムを所持しておくことで確実に復活するため、ガッツの先輩格ではあるが同類とは看做されていない。
こうしたものは一般的に「リザレクション」(略称:リザレク)と呼ばれ、一度完全に戦闘不能になったという暗黙の了解が存在する場合がほとんどである。
またATLUSの『女神転生』シリーズには、「くいしばり(食いしばり/食い縛り)」と呼ばれる類似スキルが存在する。
こちらも戦闘不能となるダメージを受けると発動するが、効果は「HPをわずかに残して生存する」でありガッツやリザレクションとも違っている。「一度倒れても根性で起き上がる」ガッツに対して「根性で致命的なダメージにも堪えて立ち続ける」という、ガッツとはまた別のシチュエーションを想起させるものとなっている。
近年の例
ターン制コマンドバトルRPG『Fate/Grand Order』では、復活スキルの公式名称に用いられているが、あくまで事前に固有スキルを発動させるタイプなので、どちらかと言えばリレイズに近い。
しかし本作では味方は一度戦闘不能になると、パーティー全滅時にプレイヤースキルの『令呪』を使用して全員を復活させるしかないため、そのギリギリを耐える姿も手伝ってガッツと呼ばれても不自然ではない雰囲気を生み出している。
一方で低確率だが無限に発動する概念礼装(装備アイテム)「死霊魔術」が実装されており、実用性こそ今一つだが即死攻撃を乱発する相手へのジョーカーとして投入されることはある。
また『Fate/Grand Order』と同時期にリリースされた3Dアクション『BLEACH Brave Souls』では「致死ダメージ生存」という名称で、中身はトライエース系と似ており、
・習得していればバトル中に自動発動
・HPが0になった瞬間に確率で復活
・数秒間は無敵状態で動けないが、強攻撃のクールタイムがリセットされる
仕様。大きく異なる点として、何回も発動するわけではないが、代わりに同じスキルを持つ他キャラを装備することで確率上昇が可能。
(100%なら確定で1回、それ以下ならその確率で1回発動。例えば合計230%なら確定で2回、3回目は30%で発動)
さらに最近は「致死ダメージ生存無効」という、とどめを刺した敵キャラのスキル発動を必ず阻害するスキルが登場。他キャラに装備しても引き継がれない種類に設定されているため、所持キャラはプレイヤー同士のバトルモードで必須になりつつある。