概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場エピソードはTC27巻収録「コンチュウ飛行機にのろう」。
昆虫を自家用飛行機のように乗り回すことが出来る道具であり、タラップと専用操縦桿「操虫かん」で構成されている。
タラップの上に立ち、乗りたい昆虫が近くに来た時にボタンを押すと、昆虫が格納庫に誘い込まれる。
同時に使用者がタラップからガリバーユニットを通じて、身体が小さくなった状態で昆虫に乗る形になり、操虫かんを昆虫に取り付け、その昆虫を動かす。昆虫から降りると、自動的に身体も元の大きさに戻る。
作中での活躍
ハワイで自家用飛行機に乗ったスネ夫の自慢話を羨ましがったのび太。彼から自家用飛行機を強請られたドラえもんは、昆虫を飛行機代わりに出来るひみつ道具「コンチュウ飛行機のりこみ用タラップ」を取り出す。
トンボを選択したドラえもんとのび太はしずかにも声をかけ、彼女は蝶を選択する。一緒に飛び回る最中、しずかが蜘蛛の巣に引っかかってしまう。ドラえもんは急いでしずかを助け出すが、のび太がジャイアンとスネ夫に捕まってしまい、2人にもコンチュウ飛行機を使わせてあげることになった。
ジャイアンはハエを選択してしまいながらも飛行を楽しみ、そのままで自宅に帰宅。彼の母親がスイカを食べていたことから、自分にも分けてくれるように頼み込む。しかし彼女はジャイアンがハエに乗っていることに気づかず、そのままジャイアン諸共ハエ叩きで潰してしまい、ジャイアンはボロボロになってしまうのだった。
余談
上記の「コンチュウ飛行機のりこみ用タラップ」が登場するエピソードは、水田わさび版アニメでも映像化されている。
サブタイトルは原作版と同じだが、内容には大幅なアレンジが施されている。コンチュウ飛行機のりこみ用タラップは操縦桿型の「ムシムシ操縦ハンドル」に変更されており、縮小化も「ガリバートンネル」を併用する形になっている。
ドラえもんはシオカラトンボ、のび太はムギワラトンボ、しずかはアゲハチョウ、ジャイアンはオニヤンマ、スネ夫はギンヤンマで飛行を楽しむ中、ジャイアンの提案により、裏山まで競争することになり、負けた者は明日の掃除当番をすることになった。
裏山において、ジャイアンとスネ夫がトップを争う中、スネ夫はクモの巣に引っかかってしまう。ジャイアンはそのことに気づかずに行ってしまい、絶体絶命のスネ夫だったが、ドラえもん達が駆け付け、のび太が「空気砲」でクモの注意を惹きつけている間、ドラえもんがハサミでクモの糸を切断し、スネ夫の救出に成功した。
ジャイアンの後を追うドラえもん達は、彼がキイロスズメバチに捕らわれたことを知る。空き地に戻って、元の大きさに戻ってから助けに行く時間がない為、そのままで救出に向かうことにするが、ムシムシ操縦ハンドルを外した状態で降りた為にトンボに逃げられてしまう。
新たにトノサマバッタで移動することにするものび太だけはバッタが見つからず、カタツムリで移動することになりかけた為、ドラえもんがのび太と2人でバッタに乗ることで移動を開始する。
バッタで移動中にカマキリに襲われ、全員バッタから飛び降りて逃げ出した後、水たまりにて、ドラえもんはアメンボを呼び出し、そのまま水上を移動する。ジャイアンを発見するも彼はキイロスズメバチの巣に入ってしまう。
ドラえもん達は今度はオケラを使って、巣に突入し、ジャイアンを救出。巣から脱出するもののムシムシ操縦ハンドルが壊れてしまった為、自分達の足でキイロスズメバチから逃げることになる。
川に落ちかけながらものび太以外は植物を掴んで助かり、のび太も最初に乗ったムギワラトンボに助けられた。ムギワラトンボは羽の怪我をした時、ドラえもんとのび太が「お医者さんカバン」で怪我を治療してくれたことの恩返しをする為に戻ってきてくれたのだ。
キイロスズメバチも去り、空き地に戻ったドラえもん達はムギワラトンボを見送るのだった。