ゴールデンフォックス(F-ZERO)
ごーるでんふぉっくす
金色に輝くボディを持つF-ZEROマシン。
科学者ケビン・スチュワートが設計・製造したマシンで路面へのGを減らして加速力に特化させたため、パワーに比べてボディが軽量となっている。コーナリングにおけるエンジンパワーとのバランスを保つのが難しく、衝撃にも弱いのが欠点。
パイロットはケビンの息子ロバート・スチュワート。
彼は元々優秀な外科医として活躍していた。だがある日、父が亡くなったことを知り、外科医からレーサーになることを決意。父の形見であるこのマシンを駆り活躍している。
F-ZERO
重量 | 1020kg | エンジン | GF-2614×4 |
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最高馬力 | 2950ps | 最高速度 | 438km/h |
※マシンナンバーは無いが、車体側面に『DJCC 2002』というロゴがある。
圧倒的な加速性能を持つエンジンを活かしたコーナーコースからの立ち上がりの早さが特徴。
逆に最高速度、グリップ、惰性、ダートでの減速度合い、ダッシュプレートにS-JETの持続、耐久性、接触時の安定性は全マシン中最低値。
ケビンは本機を【スタートダッシュに特化した先行逃げ切り型】として設計・製造していたのだろう、それ故か加速も400km/hを超えた辺りから急激に低くなってしまう。
最高速度が低めなのが原因でグランプリのマスタークラスは厳しい戦いを強いられる。
中でもオーバルサーキットに近い構成を持つ超高速コースの【デスウインド1】ではダッシュプレートの持続が短いせいで一瞬で速度が戻ってしまう上、最高速度が足りないためどんどん追突され、追い抜かれてしまう。まさに全てが逆風であり、数多のパイロットを絶望させた。
それでも、思わず指に力が入るスリリングな操作性や、スタートと同時に急発進する爽快感は本機ならではの味わい。
乗り続けてマシンの利点・欠点を熟知し、操作技術を育て練度を上げていけば他のマシンでは見えてこなかった新しい世界を体感できるだろう。
F-ZERO X /F-ZERO GX
重量 | 1420kg | エンジン | GF-2614×4 |
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性能評価 | ボディD/ブーストA/グリップD | マシンナンバー | 3 |
車体側面がやや角ばった形状になり、ロゴや塗装も一新された。
また地味に重量が400kg増加しており、加速も最高速も平均的。
ブーストは前作のS-JETから一転しトップクラスの性能に。あまりの弱さにロバートが改修を加えたのだろうか。
加速寄りの設定でドリフトターンを使いこなすことで真価を発揮する。ただしボディが弱いため壁に擦り付けるようなドリフトはしづらい。
カラー変更で紫、水色、白色を基調とした配色を選べるようになった。
『F-ZERO GX』ではさらに初代『F-ZERO』の特性を足したような性能となり、最高速が低く、接触時にバランスを崩しやすくなった。しかし重量の割に加速が優秀で、ブーストの効果も非常に大きい。
カラーはデフォルト、緑、赤、青の4種を選択可能。連動してスチュワートのカラーも変化する。
F-ZERO 99
ボディ強度 | 2.5 | 回復度 | 5.0 |
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グリップ | 2.0 | 最高速度 | 437km/h |
基本的には初代『F-ZERO』準拠だが、グリップの低さが緩和されており、接触時の安定性も増した。
そして体力を一定量消費して発動するターボの仕様が追い風となり、ターボ併用による先行逃げ切り特化のマシンに変貌。
しかし初代での欠点はほぼそのまま。特に耐久力の低さや不安定さのせいでバンパー等のアクシデントに非常に弱い。いくら独走していても一瞬の気の緩みが死を招く。
扱い辛くリスクも大きいが、それに見合ったスピードとスリルを提供してくれる。まさに通向けの一台。
チームバトルでは、どんどん先行しラップポイントを稼ぐ戦法が有効。敵味方問わず集団に揉まれれば走りにくくなるため混戦は避けたい。
クラシックレースでは、ターボが多用できない上初代『F-ZERO』の最強マシンが猛威を振るっており、上位入賞は至難の業。コース次第ではミスのない完璧な走りをしてもランクアウトすることもある。
しかし決して優勝は不可能ではない。そしてこのマシンでの優勝は、クラシックレースにおける最高の名誉である。腕に自信のあるパイロットは是非挑戦してみてほしい。
今回は条件を満たすと様々なカラーやデカールを組み合わせて見た目のカスタマイズが可能。グランプリで優勝すれば、明るい金色に輝く真の『ゴールデンフォックス』がアンロックされる。
デザインは『F-ZERO GX』に近いが、細部の形状やナンバーの位置などが異なる。
「バートのF-ZERO教室」によると、原作同様ケビン・スチュワート製のマシンであるとのこと。性能も原作と同じらしく、ドクター・スチュワートが「ぶつかり合いは得意ではない」「ブーストだけはSクラス」と評している。
彼はあまりレースに出場せず、ピット等で待機していることが多いため出番は控えめ。序盤ではトップの相手をゴール直前に追い越して優勝をさらったり、仲間をサポートして勝利に導くなどの活躍が見られた。
しかし後半になるにつれ、約1名を除いた大クラッシュ事故に巻き込まれたり、パイロット共々爆弾を仕掛けられたり、今度は自分がゴール直前に追い抜かれたり、敵に6秒で出オチさせられたり と不憫な役回りが増えている。
ちなみに同作にはアンソニー・ロプキンというオリジナルキャラがいる。
彼のマシンはどう見ても赤いゴールデンフォックスなのだが、スチュワートはそれを見てもノーリアクションであった。
ゲーム版『F-ZERO ファルコン伝説』、『F-ZERO CLIMAX』にも登場。グラフィックはアニメとは異なり『F-ZERO GX』のものがほぼそのまま使用されている。
一見ドラゴンバードEXの下位互換に見えるが、惰性やジャンプ時の減速のしにくさ等といった点で勝っており、脆さと滑りやすさに気をつければ高いポテンシャルを発揮できる上級者向けマシンと言える。
『F-ZERO ファルコン伝説』の公式タイムアタックでは、本機で最速記録を叩き出すパイロットも見られた。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
『大乱闘スマッシュブラザーズDX』よりF-ZEROモチーフのステージにギミックとして登場し続けている。
『大乱闘スマッシュブラザーズX』では『F-ZERO GX』からの出典でシールに、『大乱闘スマッシュブラザーズ_for_Nintendo_3DS』では『F-ZERO』のドット絵がフィギュアになり、『大乱闘スマッシュブラザーズDX』〜『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』までの作品でドクター・スチュワートとセットになる形でフィギュアやスピリットになっている。
マリオカート8/マリオカート8デラックス
ミュートシティの電光掲示板にドクター・スチュワートと共に登場。
またミュートシティとビッグブルーの背景のあちこちに、ブルーファルコンに似た配色の本機がいる。(ミュートシティのスタート地点から見て左側の道を走っている個体達が分かりやすい)
小説『F-ZERO・・・そしてスピードの神へ』
かつてのF-ZERO大会において、スチュアートは馬を操るかのように本機を華麗に乗りこなしたとされている。
それから10年後、スチュアート邸のシップの発着ポート(いわば駐車場)の横に、透明なボックスに入れられる形で保管されていた。
地の分で「黄色いボディ」と語られている。
直接の出番はそれだけだが、驚異的な軽量化を実現したそのシャーシは後に新たなF-ZEROマシンの設計に活かされることになった。