「何も象を襲う必要はねえ 要は象の肉を食えりゃいいんだ」
ＣＶ：加藤正之（旧テレビアニメ版）
江川央生（ＰＳ版）
堂坂晃三（リバイブ）
公式サイトでの解説
狡猾そのものの悪党。トヨの村を襲撃した際、トヨの命を奪ってケンシロウの怒りを買う。その後、ケンシロウにデビルリバースを差し向けるが、最後はケンシロウに敗れたデビルリバースと共に爆死した。
概要
バイク野盗軍団（アニメ版では「ウォリアーズ」の名がある）の首領。
元は超凶悪犯のみを投獄した地底特別獄舎「ピレニィプリズン」の脱獄囚だった。
「神をも欺くことができる」と嘯くハイエナのような狡猾で卑劣な小悪党。「自分より強い人間とは戦わない」を信条とし、ケンシロウに不用意に絡んだ部下を「貴様らに俺の部下の資格はない」と吐き捨ててひねり殺した。
多量のダイナマイトを常に保持しており、体に巻きつけている。旧テレビアニメ版ではダイナマイトを取り出して「南斗爆殺拳（なんとばくさつけん）！！」と叫んでいたが、ケンシロウに「火薬に頼って何が拳法だ」と言われている。また、手の甲に仕込んだ刃物を武器とし、人体を真っ二つにするくらいの腕前は持っている様子。
強敵や卑劣漢を問わず、とりあえず戦いには応じてくれた他の悪党とは違って、ケンシロウの強さを認めた上で直接相対することを全力で避け続け、その逃げに徹したスタイルはケンシロウをそれなりに手こずらせた（だが、ケンシロウからの視点でいえば、「北斗神拳には、万が一にもない！」との言葉があり、「どこへ逃げても無駄だ！」の意味を込めて、敢えて泳がせていた、という解釈もできる。実際、原作ではジャッカル一味に追い詰められる者の恐怖を味合わせると発言している）。
それなりの戦略眼を備えていたとも言えなくもないが、ケンシロウの強さは理解できても自分と違い打算ではなく情で動くケンシロウの本質を理解できず徒に怒りを煽り敵に回してしまった事が身の破滅に繋がった。
原作ではＫＩＮＧとは無縁の独立軍団の親玉だったが、旧テレビアニメ版ではＫＩＮＧ配下の傭兵隊「ウォリアーズ」のリーダーという設定になった。もっともＫＩＮＧに忠誠を誓っている訳ではなく、我が身第一の卑小な性格は原作と変わっていない。
活躍（殆どが悪行）
バットの生まれ故郷の村に水が出ると聞きつけ、ケンシロウが村を離れた隙に乗り込んだ。
村の子供たちを守っていたバットの育ての親・トヨばあさんが自分を銃撃した事に怒り、苦しんで死ぬようわざと急所を外してトヨばあさんを刃物で突き刺した。
銃声を聞いて駆けつけたケンシロウに対し、卑劣にも子供にダイナマイトを背負わせて逆方向に解き放ち、ケンシロウが子供たちを助けている隙にさっさと逃げ出した。
目的達成のためなら手段を選ばず、腹心のフォックスがケンシロウと遭遇する事を部下に告げられても「何を言ってるんだ？ おれの右腕はここ（と言って右肩を指差す）にある」と吐き捨て平然と捨て駒にしておきながら、フォックスがケンシロウに惨殺され死体がビレニィプリズンに送りつけられると「なんでこの場所を喋った！」と身勝手な怒りを爆発させた。
怒りに燃えるケンシロウに次第に追い詰められていき、自分を殺してケンシロウに命乞いをしようとした部下をダイナマイトでまとめて爆殺。
古代インド発祥の殺人拳『羅漢仁王拳（らかんにおうけん）』を使う巨人デビルリバースを地下の収容所から解き放ち、自分が生き別れの兄だと言う猿芝居で騙してけしかけた（旧テレビアニメ版ではジョーカーに入れ知恵されてこの行為に及んでいる）。
デビルリバースは羅漢仁王拳の奥義『風殺金剛拳（ふうさつこんごうけん）』で一度はケンシロウを後方の壁に叩き付けたが致命傷を与えることは出来ず、北斗神拳の奥義『北斗七死星点（ほくとしちしせいてん）』を喰らい、七つの経絡秘孔を突かれて倒されてしまった。
最後は助けを求めて来た瀕死のデビルリバースに掴まれて身動きが取れなくなり、ケンシロウに助けを乞うも「得意の芝居でもう一度説得してみるんだな」と吐き捨てられ、自身のダイナマイトでデビルリバース諸共「あろぉ！！」（旧テレビアニメ版では普通に「うわぁぁぁぁっ！！！」と叫んでいる）という断末魔の悲鳴を発し爆殺された。
派生作品
劇場版
ジャギの配下として登場するが、仮面の下の素顔を見て怯えたために激昂したジャギに惨殺される。
ＤＤ北斗の拳
本編と違って影は薄く、酔っ払いの脇役として登場。
余談
原型は映画「マッドマックス」の悪役の一人・トーカッターで、旧テレビアニメ版での彼の組織名の由来は、「マッドマックス２」の副題「ＴＨＥ ＲＯＡＤ ＷＯＲＲＩＥ」。
