cv:西村朋紘
概要
スーパーかびだんだんとは『それいけ!アンパンマン』の映画作品『いのちの星のドーリィ』に登場する巨大なバイキンメカで、映画のラスボスであり、数多くいるバイキンメカの中で唯一アンパンマンを完全に倒したロボット兵器である。
特徴
元々はかびるんるんを模して開発したロボット・かびだんだんをばいきんまんが発明し、彼の誕生時のようにバイキン星の雷を照射する(奇しくもバイキンUFOも雷のエネルギーで起動している)ことで強化しようとした。しかしなぜか雷を誘導出来ないばかりか、本作品のゲストキャラであるドーリィの様な生きた人形を要求していたのが違っていたことの腹いせで(依頼した時、打倒アンパンマンの熱意でばいきんまんは聞き流していた)完成したばかりのかびだんだんをドキンちゃんに捨てられてしまう。
彼女の要求でバイキン城に拉致してきたドーリィのいのちの星の力がアクシデントから放出され、それに導かれるかのようにかびだんだんにバイキン星の雷が落ち、命と圧倒的な強化を得た巨大なスーパーかびだんだんとして復活した。
その後、カバオくんたちの町の星祭りのジャマをする為に制御メカのアメンボバイキンロボと共にアンパンマンワールドにきたが、アンパンマンたちとの戦いの途中、ドキンちゃんが制御メカのアメンボバイキンロボの操縦システムを壊してしまったことにより、制御不能となってしまい暴走を始める。
戦法
口から発射するカビのエキスで建物や人物、乗り物をオブジェのように固める(公式では「かびだらけにする」と表現されている)。
制御不能になった際は、辺り構わず物体を侵食するように変化したカビのエキスを乱射し、恨みからか執拗にドーリィを狙い攻撃してきた。
また、頭部が分離し、飛行して別行動が可能。そしてバイキン星の雷が注がれたことによりトリプルパンチすら耐える防御力も備えている。
トラウマメーカー
ネタバレ注意
映画『いのちの星のドーリィ』では、主題歌の『アンパンマンのマーチ』の歌詞を言及したストーリーであり、アンパンマンシリーズで初めて「死」を明確に表現している。
スーパーかびだんだんの攻撃をドーリィが喰らいそうになったとき、アンパンマンがその身を呈してかばった。スーパーかびだんだんの攻撃でどんどん固まっていくアンパンマンにドーリィが「どうしてこんな自分を助けようとするの!?」と訪ねると、アンパンマンはドーリィの方を向き、笑顔を見せた。その直後、スーパーかびだんだんの攻撃でアンパンマンはついについに固まってしまった。その体からはいのちの星が全て漏れ出して消えてしまう。
いつものお約束であれば、その後ジャムおじさんが焼く新しい顔でアンパンマンが元気100倍になり、バイキンメカをアンパンチで倒すのだが、今度はバタコさんが投げた新しい顔が前の顔と入れ替わらず、そのまま固まり、地面に落ちて乾いた泥団子のように崩れてしまった。ジャムおじさん曰く「アンパンマンからいのちの星が抜けてしまった。いくら新しい顔を焼いても、もうアンパンマンは元には戻れない」とのこと。
この時点で、アンパンマンからいのちの星が抜けるということはアンパンマンの死を意味するということが分かる。実際に制作側も「(作中で)アンパンマンが死亡した」という旨のコメントをしている。こうなってくると実質的に完全敗北になるため多くの視聴者にトラウマを植え付けられた。
その後、アンパンマンのマーチの歌詞「なんのために生まれて、なにをして生きるのか 答えられないなんて そんなのはいやだ」の意味をようやく理解したドーリィが、自身に溶け込んでくれず消滅しようとしていたいのちの星をアンパンマンに注いだことで、アンパンマンは完全復活し、パワーアップした。
スーパーかびだんだんの最期
復活したアンパンマンを再び襲うが、パワーアップしたアンパンマンに圧倒される。頭の部分が分離し、アンパンマンを追いかけ胴体部と挟み撃ちにしようとするがアンパンマンに避けられ、自分の頭部を殴り潰してしまい爆散・暴発したカビのエキスが胴体に当たり、固まってしまった。
そして、止めのアンパンチで倒された。倒すと、固められた町やアメンボバイキンロボでかびるんるんにされていた仲間たちも元の姿に戻った。
余談
ばいきんまん達は暴走したスーパーかびだんだんにアメンボバイキンロボを踏み潰されて帰っているので、自分の造ったメカがアンパンマンを倒した瞬間を見ていない。
関連タグ
劇場版アンパンマン いのちの星のドーリィ(初登場回)
ゼットン…アンパンマンと同じ国民的特撮ヒーローを敗北させた悪役、完全なる死には追いやってはいないが、ヒーローを敗北させ多く視聴者にトラウマを植え付けたことに共通点があり、逆転した方法にも類似点がある。 ちなみに当時放送されていた『ウルトラマンメビウス』でも映画公開の3ヶ月後に(本物ではないが)ゼットンが登場している。