ミニカトッポ
三菱自動車がかつて生産していた 軽自動車である ミニカの6代目及び7代目の軽トールワゴン仕様。 エンジンやバルクヘッド以前の ボンネットはミニカと共通で、「シートのヒップポイント(着座位置)はベースのミニカそのままに、キャビン部分を背の高い形状として広々とした車内空間を作る」というのが売りであった。
標準車両よりも車高が70mm高いスーパーハイルーフも設定された。特にスーパーハイルーフは、今日の「軽スーパーハイトワゴン」の先駆けとなった。
2代目は7代目ミニカ同様、丸っこくかわいらしいスタイリングとなる。
この頃流行りだったレトロ風路線に乗る形で、タウンビーというグレードが設定された。
トッポBJ
ミニカシリーズから独立したモデルとなり、スズキ・ワゴンRのヒットにより、他社でも類似車種(ダイハツ・ムーヴ、ホンダ・ライフ)を発売するに至った。1998年の軽自動車規格改正に際して、三菱からも軽トールワゴンをラインナップすることになった。
ボディは5ドアのみで5ナンバーの乗用と4ナンバーの商用の2タイプ。バックドアは右に開き、前期型と中期型では一部のグレードにリアガラスハッチが装備されたグレードも存在する。先代のミニカトッポのオプションで存在した 、かなりの荷物が入るオーバーヘッドネットは小さく2組に分かれる形になってしまったが、代わりに中級グレード以上に小物程度の物が入れられるオーバーヘッドコンソールが装備された。
先代のミニカトッポ同様、室内のフロア高と全席の座面高が元となったミニカと全く同じで、室内高のみが高い設定。全高は最大で1,790mmと、ミニカトッポ同様、今日の「軽スーパーハイトワゴン」の雛型でも知られる。
ミニカに代わるメイン車種としてターボ付きグレード「R」もラインナップされた。当時FFターボ車としては廃れつつあった5速MTも選択出来た。
車名のBJは、英語のBig Joyの頭文字B.Jを取った物。
トッポ
2004年のトッポBJ生産終了から4年の時を経て2008年に生産開始。三菱自動車としてはトッポBJ以来4年ぶりの軽トールワゴンとなった。
当時の三菱には新規に車種を開発する資金がなく、また同カテゴリーのスズキ・ワゴンR・ホンダ・ライフのモデルチェンジも迫っており、三菱としても対抗馬を送り込む必要があった。また、ミニカトッポやトッポBJに乗るユーザーの代替時期にもさしかかっており、ユーザーの他社流出を防ぐ意味合いもあり、eKスポーツのプラットフォームにトッポBJのリヤ外板を組み合わせ、eKワゴンをベースとしたトールワゴンとして復活させた。全体のパーツの約60パーセントが既存車種からの流用であり、これにより大幅なコストダウンを達成しているが、各部設計の見直しやボディの板厚向上により、安全性やボディ剛性、静粛性は向上している。
変速機はAT に一本化され、ミニカトッポやトッポBJに設定されていたMT車、リヤハッチガラス開閉機構はワイパーがガラスから伸びているにもかかわらず今回のトッポでは全車未設定となっている。
2013年、eKワゴンのフルモデルチェンジに伴う軽自動車のラインアップ集約に伴い、iと共に製造終了。後継モデルは2014年発売のeKスペース。
車名の由来
イタリア語でネズミを指す「トッポ」から。また、「ノッポ」からも転じている。