概要
ズートピアの副市長を務めるヒツジ。
ただし、副市長就任も、市長がヒツジの得票を目論んだことによる名ばかりで、扱いはライオンハートの秘書同然。
いつもライオンハートにこき使われているため落ち着く暇もなく、肩身の狭い思いをしている。
自身も非常に小柄で気弱なこともあって、ジュディを小さな動物の誇りと考え、何かと気遣う。
ネタバレ注意
行方不明事件でライオンハートが逮捕された後、後任の市長に就任する。
尚、記者会見の際に、肉食動物を非難するような発言をしたジュディに「どうでしたか?」と聞かれた際には、「とても良かったわよ。」と返していたが…?
以下、終盤のネタバレ注意!
「恐怖で支配するのよ!ズートピア中の肉食動物に凶暴になってもらうわ。」
実は今作のディズニーヴィランズで、一連の事件の元凶。
実は彼女は肉食動物(特に大型の、さらにその中でもライオンハート)への恨みを募らせており、
肉食動物をズートピアから排除するため、部下であるヒツジのダグと共に「夜の遠吠え」という植物の毒を使って肉食動物を凶暴化させ、
さらにジュディを唆してライオンハートをまんまと失脚に追い込み自身が市長の座に成り代わった後、世間が肉食動物に恐怖を抱くよう(ズートピアの総人口の9割が草食動物であるため)仕向けていた。
ニックとジュディは、証拠として「夜の遠吠え」の球根を使った毒薬とピストルを手に入れ、証拠をZPDに持って行こうとした時、部下を引き連れたベルウェザーが2人の前に立ち塞がる。
追跡劇の末逃げ場を失った2人を見て、ベルウェザーは自ら毒薬の入ったピストルでニックを撃って凶暴化させ、発見者を装ってZPDに通報、「内輪揉めの事故」に見せ掛けてジュディを殺害しようと目論む。そして追い詰められたジュディは必死の説得もむなしく、凶暴化したニックに首を噛まれてしまう。
………と思いきや、ジュディは生きており、ニックは凶暴化していなかった。
唖然とするベルウェザーの持つピストルの中に入っていたのは毒薬ではなく、ジュディが実家から持ってきたブルーベリーで、中身をすり替えられていたのだった。
そして言動を盗聴ペンに録音されていた上、駆けつけていたボゴ署長及び警察官達にもばっちり聞かれていた事で、そのまま部下共々現行犯逮捕。
やがて毒の成分が判明して毒薬の解毒法も分かり、凶暴化した肉食動物は全て元に戻った。
ライオンハートが、彼女を軽んじて酷い扱いをしてきたのが元凶であり、彼には天罰というか、復讐が一応は成された。ただし、身内からの評判がよろしくなくても、政治家としてはベターな部類だった。
また、ベルウェザー自身も「市民の幸せ」ではなく「己の好悪」の為恐怖政治をすると言い切っていた為、あまり同情の余地はなかったと言える。
なお映画では描かれなかったが、ライオンハートは後に釈放されている。
ただしパワハラの件はしっかり咎められ市長職を失ったため痛み分けに完結した(作中のニュースで「元市長」と呼ばれていた)。
彼女もディズニー映画では珍しく、最初はヴィランズと分かりにくいキャラであり、アナと雪の女王のヴィランズだった、ハンスもその一人だった。
一部の視聴者はダグが登場した時に、彼女が悪役と察した人もいるようだが、ハンスと同じく、最初から最後まで善人と信じてしまった人も少なくはないはず。
いずれにしろ、彼女の行動は弱者側のヘイトクライムという、ディズニーでは珍しい例。
余談
本作の映画で共演したドーン・ベルウェザー副市長役の竹内順子と、
ニック・ワイルド役の森川智之とは『NARUTO』でも親子役で共演している。
名前であるベルウェザーとは、首に鈴を付けられ、大人しくなるように去勢された羊のことを指す。動物の事に多少詳しい人なら名前を見た時点で酷いと思ったのでは。ヒットマンのダグに比べ、彼女の体格が華奢だったのはそういった意味もあるのかもしれない。
しかし一般的な語義は『リーダー、先駆者』であり、上記の羊が仲間の羊をリードする鈴を付けられていたことからこの意味が出来た。ズートピアの頂点を目指す彼女の密かな野心を窺わせもするネーミングである。
ライオンハートにぞんざいに扱われていたことが、悪事の動機、彼女の行動によってジュディにあまり期待していなかったボゴ署長がジュディの実力を認め再評価した事や、詐欺師だったニックが最終的に真っ当な職に就くようになった事などを踏まえると一概に悪とは言い切れない。
関連イラスト
関連タグ
主要:ズートピア / ディズニー / ディズニー映画 / ズートピアの登場人物一覧
関連キャラクター:レオドア・ライオンハート市長 / ジュディ・ホップス
表記ゆれ:ドーン・ベルウェザー / ベルウェザー