概要
解説
アフリカ大陸南部に生息するウシ科の動物。和名:ウシカモシカ。別名:オグロヌー。
アンテロープの中でもヤギに近い種で、肩高125~145cm、体重200~250kgと痩せ形の体形をしている。
特徴的なのはモヒカン状の鬣(たてがみ)と、やや後ろに向かって湾曲しながら生える角で、特に角はヌーが属する「ハーテビースト類」の動物の特徴でもある。また首にひげ状の体毛を備えている。
体毛は灰褐色で、縦縞が入っている。
警戒心が強く、臆病で獰猛な性格をしており、下手に刺激すると小型の肉食獣よりも危険である。また一度混乱が群れの内部に伝播すると、群れ全体が暴走を始める危険性を持っている。
100頭単位の大規模な群れを形成して生活し、雨の少なくなる小雨期(2月~3月前後)にオスとメスで群れを分けて子供を出産したあと、4月前後に草の生い茂る場所を求めて大移動を始める。
一年の内の約半年を移動に費やし、出産と育児で場所を変えつつ生活をする。
その大移動は「黒い川」と形容されるほどに大きく、最終的には数万~数十万という尋常でない数の一群となって、目的地を目指していく。
特にケニア・タンザニアの国境に近いマラ川での決死の渡河は有名。
これほどの数で移動するのは、中型から大型の肉食獣の多くを天敵とするため、たとえどれだけの犠牲をもってしても、自らの種を絶やさないためだと考えられている。
ここで死んだ個体の骨は、川底で7年かけて動植物の生育に必要なリンを放出し、骨に付着した微生物の膜は魚の餌となる。
関連タグ
ハーテビースト類 アフリカ サバンナ オグロヌー(けものフレンズ) 群れ 누 wildebeest
KingGnu:本種から名前をとった日本のバンド。
ライオンキング:劇中で奥仙俣のヌーの大群が暴走するシーンが存在。その圧倒的な頭数に、ディズニー史上初めて生き物をCGで描くという異例の事態に見舞われた。ミュージカル版では最初に機械仕掛けのヌーの模型が迫り、シーンの中盤になってヌーに扮したダンサーが舞台を埋め尽くすことで、遠近感を感じさせながら大群のヌーを表現している。