ネレディア・リッケ
ねれでぃありっけ
「相変わらず、馬鹿な男ね」
- 声優:園崎未恵
- 所属:大ガミラス帝星、警務艦隊
- 肩書:第8警務艦隊司令官・兼任・『ミランガル』艦長
- 階級:大佐
- 乗艦:ゲルバデス級航宙戦闘母艦『ミランガル』⇒ガイペロン級多層式航宙母艦『ランベア』
- 年齢:地球換算27歳
劇場版『宇宙戦艦ヤマト 星巡る方舟』に登場した、ガミラスの新規キャラクター。容貌は、所々跳ねた紫色または赤紫色のショートヘアに、ファッションモデルでも通用する美貌の持ち主である。また耳にはピアスをしている。
服装はエルク・ドメル上級大将が着ている野戦服の様なスーツタイプと同じものであるが、多少の使用が異なっている。マントを着用している他、左胸の赤い四角マークが3つしかないなど、大佐クラスに合わせていると思われる。また、公式HPの設定画では、軍服ではなく太ももまでスリットの入った、赤いドレスに身を纏っている。
ガミラス軍の中では、女性軍人は決して珍しいものではないが、彼女の場合は佐官クラスという珍しい高官の女性軍人で、27歳という若さにして大ガミラス帝星の第8警務艦隊の指揮官と、旗艦ミランガル艦長を兼任している。これは「チタベレーの戦い」において挙げた功績によるもので、若さとは裏腹に異例の昇進を果たしたと言われている。
因みに、この第8警務艦隊は治安維持が目的の為、艦隊の戦力は少なめで編成(12隻前後)されている。功績に比して、国内における反乱の防止、パトロール、といったあまり華々しい任務に就いているわけではないが、補足説明はない。考えられるのは、華々しい戦果を挙げた人間を、戦地で失うことによる国民の戦意低下を恐れた故の処置とも推測できる。
劇場版
家族として、妹のメリア・リッケがおり、旧知の仲としてフォムト・バーガーがいる。しかし、妹とバーガーが同じ配属先になった矢先、ガトランティスとの戦闘により妹が戦死してしまった。この妹を救えなかった事に関して、当時はバーガーを責め立てていた模様(回想シーンで台詞が入っていないため予測するしかないが、ネレディアの様子から責めていると思われる)。
現在に関してはそこまで険悪な雰囲気ではなく、寧ろ彼女の方が精神的にも完全に立ち直っていると思われ、バーガーと再会したときも大人な対応を見せている。また彼の事を「フォムト」とファーストネームで呼んでいるなど、親密さを窺わせる一面もある。
また、ヴァンス・バーレンとも昔から面識はあるようで、昔のネレディアやバーガーを知っていることからも窺える。
小説版
小説版では、これが原因で確執が生まれてしまったとされるが、今現在は無いようである。その為、概ね良好な間柄と思われる。またバーガーの事を愛していた事が判明した。
劇中では特に古代進との面識は無いものの、小説版では通信越しで会話をやり取りしている。また巧みな艦隊指揮を執った古代に対して、素直な賞賛の言葉を送っていることから、ドメル同様に賞賛すべき相手には敬意を払う様子が窺える。
劇場版では、彼女の軍事的才能を拝むことは出来なかった。しかし、小説版ではバーガーではなくネレディアが艦隊の指揮を受け継いでいるため、彼女の艦隊手腕が拝見できた。
まず彼女は、チタベレーでの戦いで昇進した、珍しい女性士官であり、それだけの才能を有している。しかし、しばしの間は領土内における警務についていた故、実戦経験は圧倒的に少なかったと言えよう。対してバーガーの方が、少佐ながらも駆逐戦隊を率いての実戦経験は豊富である。
シャンブロウでの決戦時、彼女は総指揮を古代に一任した。その代りに、彼が出す指示をネレディアに伝え、彼女が改めて第8警務艦隊全艦に指示すると言う方式を取っていた。これは指示と行動へのタイムラグが心配されるが、今回は十数隻規模と数の少ないため、左程の心配は無かったと思われる。
彼女はヤマトを中心に横列陣を形成し、そこからさらにU字型陣形へと素早く陣形再編を行うなど、実戦経験の少ない部隊とは思えない一糸乱れぬ艦隊運動を見せつけた。その後も一点集中射撃からの一点突破と言う流れるような艦隊戦術を披露。古代の指揮とはいえ彼女のフォローも巧みである事が窺える。ヤマトが離れた後は半円陣を組んで防御戦を展開し、1隻ずつ確実に撃破するなど、軍事のお手本とも言える戦術を見せた。
バーガーとの再会
「チタベレーの戦い」で若くして昇進を果たし、女性でありながらも大佐まで上り詰めてた模様。その後、第8警務艦隊を指揮して、宙域の安全確保と軍隊の秩序違反を取り締まる仕事に従事する事となった。
この第8警務艦隊に関して詳しい戦力数は明確にされていない。ゲルバデス級戦闘航宙母艦ミランガルとニルバレスを主力とし、デストリア級航宙重巡洋艦、ケルカピア級航宙高速巡洋艦、クリピテラ級航宙駆逐艦が合計して12隻いる模様。
デスラー政権崩壊後、復権したガル・ディッツ提督の停戦命令を発したが、完全に伝わっている訳ではない為、近隣にいる警務艦隊等に伝令を頼んでいた。ネレディアもその1人で、旧知の仲であるバーガーが乗ったランベアに合流し、ディッツの停戦命令の意志を伝えた。
惑星シャンブロウにて
謎の惑星シャンブロウにおいて、バーガーらと共に惑星へ降下し異空間のホテルに閉じ込められていた・・・・・・筈であったが、どういう訳か彼女はランベアからまったく動いていなかった。これについての経緯は不明である。可能性としては、レーレライ・レールによって幻覚を見せられたことで、ネレディアも一緒に同行していたと錯覚していたのかもしれない。
決戦時
彼女はバーガーが帰還してくると同時に、自分の乗艦ミランガルに戻る予定であった。しかし、バーガーが独断で内架艇をミランガルへ向けてしまった事で、彼女はランベアに置き去りにされてしまう。バーガーなりの配慮であったと思われるが、彼女は半ば呆れた様な、複雑な心境であった。
ネレディアはランベアの艦長代わりとして指揮、とは言うものの、ランベアは艦載機も無く、老兵や少年兵ばかりで戦力には成り得ない為に退避するしかなかった。それ以降は、彼らの戦いぶりを拝見するしかなかった。
しかし、突如にシャンブロウが変化を始めた。ランベアは退避するために惑星付近にいたが、それが思わぬ事態を引き起こしてしまう。惑星が変化したと共に、ランベアは回避することが出来ずに座礁してしまったのである。金網状の複雑な地形に飲み込まれてしまったランベアは、重力バランサー等の処置を施して脱出を試みるも失敗。
さらにガトランティス艦隊の旗艦メガルーダが、単独で降下してくる。それに驚いたバーガーが、ヤマトに救援要請を発した。ネレディアは自力で脱出できると言うが、どう見ても脱出できそうにはなく、バーガーからは「なぁ、偶には俺の言う事を聞けって」と言われてしまう。
ネレディアと古代の共同戦
なお小説版では、ネレディアがミランガルに戻り、ガミラス艦隊の指揮を執っている。バーガーは艦載機隊の指揮を執り、練度の低いパイロットを先導していった。ネレディアはガミラス艦隊の指揮を受け持つが、総指揮官は古代進に任せていた。
これは、若いながらも実戦経験を豊富に積んできた古代のほうが良いだろうと言う決断であった。事実、彼女はチタベレーの戦いで武勲を挙げて以降、警務艦隊として領土内における行動が大半であり、司令官となって以降の実戦経験は決して豊富ではなかったと言われている。
決戦時、彼女は古代の指示を受けて艦隊の陣形を横形陣に展開。さらにガトランティス前衛艦隊の進撃速度に合わせて後退させると共に、U字型陣形へ再編させた。警務艦隊とはいえ並み以上の練度を有している事が窺える一面である。
そこからは、古代の指示を受けながらの戦闘が始まった。U字型からの一点集中砲撃や、タイミングを見ての中央突破という、某紅茶提督ばりな軍事の基本形とも言える艦隊戦術を披露した。古代のみならず、彼の指示を受けて動いていた、ネレディアや第8警務艦隊諸兵の練度の高さを見せつけている。
ネレディアの奮戦
中央突破後は、丸裸同然のメガルーダを叩くべく、ヤマトにその任務を依頼。ネレディアは残った残存艦で足止めをしてみせると宣言する。古代はガミラス艦隊の数の少なさと、倍近いガトランティス艦隊を相手にすることへの不安を示したが、「これでもガミラス軍人の端くれ。2倍程度の艦隊を相手に延滞戦もできないのでは、他の提督達に笑われる」と、劇場版にはない一面を見せて答えた。
ネレディアは素早く艦隊を反転させ、半円陣を組んで防御の態勢を取った。その際にヤマトからの爆雷攻撃という支援攻撃を受けてもらった事で、少しでも戦力の少なさをカバーできた。第8警務艦隊は、爆雷攻撃で足並み崩れたガトランティス艦隊に対し、再び集中射撃を開始。1隻1隻を確実に撃破していくガミラス艦隊だったが、もとより数の少ない警務艦隊であるため、爆雷原を抜けてきたガトランティス艦隊の反撃を受け、数を減らしていった。
10隻未満な第8警務艦隊に対して、20隻前後(と思われる)を相手にするには、流石に荷が重かった。ネレディアも撃ち負けそうな状況に悔やんだが、自分が死んでもヤマトへ近づかせない、と覚悟を決めていた。そこへミサイルが飛翔し、あわや艦橋へ直撃するかと思われた・・・・・・が、そこへバーガーの機が割り込んで身代わりに爆散してしまった。
ネレディアは驚愕したが、事前に脱出していたことを知って安堵した。それからは、反転してきたヤマトの艦載機隊とガミラスの艦隊機隊が到着し、ガトランティス艦隊を徹底して撃退する事に成功する。
結果として第8警務艦隊はミランガル他数隻が残ったのみ(ランベアも生存)。それでも劇場版よりは大分奮闘したと言えよう。
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