ハンス・クリスチャン・アンデルセン
はんすくりすちゃんあんでるせん
ハンス・クリスチャン・アンデルセン(丁:Hans Christian Andersen)は、デンマークの代表的な童話作家、詩人である。
1805年4月2日生まれ。
デンマーク語の発音では”ハンス・クレステャン・アナスン”という方が近い。
また、デンマークでは、アンデルセン(Andersen)が非常にありふれた姓であることから、フルネームを略したH. C. Andersen(デンマーク語読みで "ホー・セー・アナスン")と呼ばれる。
両親の強い愛と、母親の盲信によって、想像力豊かな「天才児」として育っていく。
若いころはオペラ歌手を志してコペンハーゲン王立劇場に身を置くも、身長が高くないことがあだとなり、役に恵まれずに挫折することになる。ならばと舞台裏で脚本の執筆に挑戦するも認められなかった。
その後、デンマーク王室バレエ団のバレエ学校に一時身を寄せ、さらにコペンハーゲンの劇場支配人や知人となったデンマーク王の伝手で大学に就学する。ここでも学長に文才を鼻で笑われる屈辱に甘んじ、彼のそれまでの矜持は粉砕されることになる。
劇場支配人ヨナス・コリンに個人授業を施してもらい、なんとか別の大学に合格すると文献学と哲学を学ぶも、最終的には卒業することなく、旅に身を投じてその経験を自身の教養としていくようになる。
『ホルメン運河からアマゲル島東端までの徒歩旅行──1828と1829における』を自費出版すると、またたく間に話題を呼んでドイツ語版が出版される。
これを皮切りにヨーロッパを遍歴しながらの執筆活動を続け、やがて出世作『即興詩人』を刊行。瞬く間に世間の話題をさらった。
その後『子どものための童話集』を出版し、童話作家へと転向。
以後、生涯にわたって童話を書き続け、誰もが知る大作家へと出世することとなる。
晩年は兼ねてからの飲酒過多がたたってか、肝臓ガンを患い、70歳でこの世を去った。
訃報は国中に衝撃を与え、デンマーク王太子や各国の大使、はては縁のない市民や子供、浮浪者までもが弔問に訪れ葬列に参加した。
彼の功績を称える意味も込め、1956年に国際児童図書評議会によって『国際アンデルセン賞』が設立された。
これは絵本作家においてノーベル文学賞に匹敵する栄誉となっている。
天才と称賛されて育ったところから、挫折に次ぐ挫折を経たことから、かなりいびつな性格の人物だったらしい。
厭世家なのだが、欧州遍歴の経験もあって知人・友人は大変に多く、人間への観察力は作品を通してかなり鋭いものだったことが窺える。
若い頃は苦境に次ぐ苦境だったこともあり、「人間は死ぬ以外に幸せになる方法などない」というかなり尖った哲学を持った作品が多く、初期の童話はその色の濃さから当初は不興を買うほどだった。これは同時に「そんな幸せしかない」貧困層の悲痛な叫びに、社会が見て見ぬふりをする状況を批判したものともいわれる。
極度の心配性でもあり、旅先には必ずロープを携帯し、非常時に脱出できるよう備えていた。
また晩年には、「生きているのに埋葬されかけた男の話」を聞き、それ以来自分の枕元に「まだ死んでいません」とわざわざメモを置いて寝ていたという。
グリム兄弟、バルザック、アレクサンドル・デュマ父子など名立たる文筆家と交友を持った。
ちなみにシェイクスピアの大ファンだったことでも知られる。
しかし女性との縁には恵まれず、生涯を独身で通した。容姿があまり良くなかったことに加え、人付き合いの下手さが原因だといわれる。また惚れた女性に自筆の自叙伝を贈ってラブレター代わりにしたという、かなり重たい告白を三度もやらかしたことがある。
死の床では、初恋の女性からのラブレターを握っていたという。
なお、近年では性的マイノリティだった可能性が指摘されており、この事や、若い頃の多くの挫折が悲劇的なオチの作品を作った事と関連が有るのでは?とする説も有る。
アンデルセンをモチーフにしたキャラクター
- 『Fate/EXTRA-CCC』の登場人物。 → キャスター(Fate/EXTRA-CCC)
- 『ラヴヘブン』の登場人物。 → アンデルセン(ラヴヘブン)
- 『グリムノーツ』の登場人物。 → ハンス・アンデルセン
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