概要
薄いパイ生地を何層も重ね、ナッツを挟んだトルコの菓子。バターをたっぷり使うのが特徴。呼び名はオスマン・トルコ語に由来。
トルコや西アジア、マグリブ諸国、ギリシャなどオスマン帝国の旧版図に当たる地域、テュルク系の人々が住む中央アジアなどで食べられている。
作り方
材料は小麦や砂糖、バター、ナッツ類(ピスタチオ、クルミ、松の実、カシューナッツなど)。
長方形や丸形の金属トレーにフィロという薄いパイ生地を何枚も重ね、中間にナッツを挟んで、さらにフィロを重ねる。切れ目を一口サイズに取り、溶かしたバターを入れて、オーブンで焼き上げる。
このとき前述の通り、考えられないほどのバターをぶっかけるのが特徴である。
食べ方
強い甘味にナッツや生地のサクサク食感が味わえる、濃厚な食味が特徴。豪快な甘さとバターのリッチな味わいが感じられる。
一気に食べるのではなく、チャイと一緒に小降りのサイズのものを数個ずつ食する。
歴史
起源は不明だが、トルコで1000年以上前から食べられ、15世紀に書かれたトプカプ宮殿(オスマン帝国のスルタン居住地)の宮廷料理本には、すでにレシピの記載がある。
18世紀後半、マリー・アントワネットの元料理人が、オスマン帝国の宮廷料理として振る舞った際に、現在のドーム型になったと言われる。