「世の中に飛び交っている情報ってものには、必ずベクトルがかかっているんだ。つまり誘導しようとしていたり、願望が含まれていたり、その情報の発信者の利益をはかる方向性が付加されている。それを差し引いてみれば、より本当の事実関係に近いものが見えてくる」
概要
CV:神谷明(石黒版) 牛山茂(Die Neue These)
初登場時はドワイト・グリーンヒル大将が主導する「救国軍事会議」のメンバーである軍情報部員であり、クーデター決行直前、アンドリュー・フォーク准将の提案により計画の障害となりうるイゼルローン要塞駐留艦隊司令・ヤン・ウェンリー大将の監視、情報操作のためヤン艦隊に潜入、ヤンが明確に敵対するなら彼を殺害するよう命じられていた。
本来はヤン艦隊を味方につけることが主任務であったが、ヤンがクーデターに反対する意思を見せたため彼の殺害へと任務を移行、しかし、「救国軍事会議」の作戦を見抜いていたシェーンコップ准将はヤン艦隊が反乱軍を鎮圧するまでの間、バクダッシュを眠らせてしまう事で任務遂行を不可能にさせてしまった(この行為は功を奏し、ヤン艦隊はドーリア宙域で反乱軍唯一の実働部隊・第11艦隊を壊滅に追い込んでいる)。なお、シェーンコップはバグダッシュを眠らせる手段として原作・Die Neue Theseでは特殊な睡眠薬を、OVA版や藤崎版ではタンクベッドの冷凍睡眠モードを使用している。
起床後に作戦失敗を悟ったバグダッシュは、直後にヤンの元へ赴いて彼の下につくことを表明、「救国軍事会議」が起こしたクーデターの不当さを訴える映像にも出演し、どちらにつくことがいいかを考えていた要人たちがヤン支持へと雪崩を打つきっかけになった。
第8次イゼルローン要塞攻防戦では、ヤンの立案に従ったとはいえ情報戦で帝国軍の名将コルネリアス・ルッツをペテンにかけ、要塞奪取に貢献した(藤崎版ではヤンのイゼルローン撤退時に要塞に残る形で貢献している)。
ヤン死後、多くのメンバーがイゼルローンを去った後にも残留し、物語の終了までイゼルローン軍の情報主任幕僚として支え続けた。
人物
『利に聡い』人物。
救国軍事会議に参加したのは政治体制への不満も一因ではあるが、それはそれとして生きるためにはそうした思想や信念を無視して活動することができる。
これについてユリアンからは強く警戒され、シェーンコップからも皮肉を言われている。また、割と厚かましい態度を取ることが多かったこともあり一部の面々から好意的に見られていなかったが、「主義主張は生きるための方便に過ぎない」という哲学を有しており、ヤンの優勢を見極める鋭さを有している。ヤン曰く「計算のできる」「自分が勝ち続けている間は裏切らない」男。
何より情報戦については卓越した手腕を有しており、イゼルローン再奪取やジョアン・レベロ誘拐などでその実力を垣間見ることができる。