「愛する男が無残に処刑されるのを見たくなければ、余の女になれ!」
概要
中央大陸南部の小国であるシーローン王国の第七王子。ザノバの弟。
容姿
髪型こそザノバと同じだが、手足が短い肥満体系な上に背も低い。
人物像
他人を顧みない自己中心的な傲慢かつ下劣な性格。自分の欲求のままに他人を傷つけても一切気にせずに恨まれている自覚すらない。
周囲の人間からは頭が良い様に言われており、実際にロキシーを始めお付きの教師の授業を真面目に受けている様子はないが、それなりに努力すれば好成績を収める。しかし、側近のジンジャー曰く「知恵が回るだけで、後先を考えずに自分のしたいことをするだけの、単なる愚か者」で、実際無思慮で浅薄な行動が目立ち、後々の自滅へと繋がっている。
奴隷市場にコネを持ち私兵を雇い、兵士やメイドの家族を人質にして言いなりにしていた。特にメイドに対し思いのままにすることに悦びを見出だし、このため王国内では厄介者扱いされており、国王も見限っているばかりか、兵士たちに暗殺計画すら立てられている。
経歴
ロキシーの教え子の一人だが、当初からセクハラや覗きを繰り返し、ルーデウスと比較されていて嫌気が差し真面目に授業を受けないばかりか、脅迫行為まで行いロキシーの出奔の原因を作っている。
その後、ロキシーをおびき寄せるためにリーリャとアイシャを人質に取って、更に二人を助けに来たルーデウスまで監禁。しかし事がザノバの知ることとなり、王竜王国へ殺されてもいい人質として差し出されて追放されてしまった。
この時、ルーデウスがボレアス・グレイラット家と繋がりがあるため、アスラ王国の上級貴族を敵に回す事を恐れて、リーリャやアイシャの情報を流さなかった。
「いや、情報も流さない、助けも呼ばせないだと、誰もこないと思うのですが」とルーデウスからは呆れられた(ルーデウスはヒトガミの助言でリーリャとアイシャの場所を見つけた)。
追放後にベネディクトと恋仲になり、シーローンの出来損ないが、王竜王国の出来損ないに近づいているという悪評を跳ね返そうと生活態度を改め学問の大会で好成績を残した。
ネタバレ
以下ネタバレ注意。
ヒトガミの使徒として助言を受けたレオナルド王からベネディクトを妻にすることを許されて、さらに七大列強五位死神ランドルフを含む兵士10人を貸し与えられたことで、親兄弟を皆殺しにしてクーデターでシーローン国王の座を手に入れた。
しかし、国内に味方がいないどころか嫌われているパックスが王として認められる訳もなくジェイド将軍によって反乱軍が組織されてランドルフ以外の兵士は死にシーローン兵もパックスを守ろうとしないことに絶望して最期は自殺した。