概要
DMM GAMES配信の育成型シミュレーションゲーム『艦隊これくしょん-艦これ-』と、映画監督・アニメーター・漫画家の宮崎駿が関与した作品とのコラボ・クロスオーバー作品や、艦これのキャラクターを宮崎駿の画風で描いた作品に付されるタグ。
「パヤオ」は宮崎駿のファンからの通称・愛称であり、これに『艦これ』の鎮守府(サーバー)のひとつである「パラオ泊地」の名を引っかけた名称である。
宮崎駿自身が筋金入りのミリオタであり、実在・架空を問わず多種多様な兵器が宮崎作品には登場する。
特に「空」は宮崎作品における重要なテーマのひとつであり、九六艦戦・零戦・雷電・烈風などの設計開発に携わった航空技師堀越二郎を主人公とする『風立ちぬ』や、元イタリア空軍エースパイロットの賞金稼ぎポルコ・ロッソの活躍を描く『紅の豚』など、艦これとモチーフが近い作品も多いため親和性は高い。
海に関しては、模型雑誌「モデルグラフィックス」不定期連載の『宮崎駿の雑想ノート』(前出『紅の豚』も含む)で「全ての軍艦の始祖」、南北戦争時北軍が作った、世界初の回転砲塔で装甲も有する軍艦モニター対南軍の甲鉄艦メリマックとの砲撃戦を描いた『甲鉄の意気地』、日清戦争の黄海海戦で清朝海軍が出した定遠・鎮遠の姉妹艦対帝国海軍の「三景艦」の砲撃戦『竜の甲鉄』、さらにはあきつ丸にヒントを得た、インド洋沖で通商破壊戦を行う商船改造特設空母安松丸の『安松丸物語』、「泣ける艦これ 史実編」間違いなしの、遠洋漁船改造の特設監視艇第399号吉祥丸の任務と「戦い」を描いた『最貧前線』などがある。
帝国海軍を題材にした2作以外は「艦娘前史」になるうえ、『最貧前線』に至っては「艇」である。『艦これ』有名どころはわき役で、「オリジナル艦娘」や「艦娘前史」の二次創作になってしまうだろう。(別の平行世界観では出せなくもないだろうが…。)
また、作者の生年や時期から「自虐史観」「海軍性善説」も顔を覗かしており、「龍の甲鉄」では帝国海軍の艦をけなす描写があり、「安松丸物語」で、あきつ丸を意識した陸軍の商船改造空母「安松丸」を、「高速貨物船に飛行甲板を張れば空母にできると思った陸軍の浅はかな計画」とするなど、旧陸軍を一方的にけなす発言も見られる。「宮崎・大塚コンビ」と称される二人だが、趣味を丸出しにした作品だからか、思想面での偏頗がなくはない。
なお、あくまで宮崎駿作品とのコラボであるため、『風の谷のナウシカ』や『ルパン三世 カリオストロの城』など、スタジオジブリ設立以前の宮崎作品とのコラボにも用いられる一方、ジブリ作品でも別の監督による作品に対しては用いられない。
(例えば火垂るの墓には摩耶(重巡洋艦)が登場するが、この作品は宮崎作品ではないので用いられない)
関連イラスト
関連項目
榊原良子:共通出演者。宮崎作品では『風の谷のナウシカ』のクシャナ役で、艦これではアニメ第一作のナレーション及び飛行場姫・中間棲姫役として出演。