概要
マオ・インダストリー社が開発したヒュッケバインの改良・量産試作機。
ヒュッケバインの名を関してはいるが、エンジンやフレームなどはゲシュペンスト系の物が流用されており、ブラックホールエンジンを搭載していたMk-Iにパワーこそ劣るものの、全体的に信頼性は向上している。
試験的に重力制御装置が装備されており、Gウォールによる防御やGインパクト・キャノンによる攻撃が可能となっている。
コクピットブロックは脱出ポッドを兼ねた小型戦闘機パーソナルファイターとなっており、後継機ヒュッケバインMk-Ⅲとの互換性がある。
主なパイロットはブルックリン・ラックフィールドなど。
ユニットとしての初登場は『スーパーロボット大戦α』のリアル系主人公機(前半)。ただし、名前と設定はαより2年前に発売された『スーパーロボットスピリッツ』攻略本に掲載された前日談小説が初出。
なお『α』および『OG』の設定では、ヒュッケバインMk-Iの1号機(形式番号:RTX-008R)は起動試験中の事故で基地ごと消滅している事になっている(ヒュッケバインシリーズに付き纏う「バニシング・トルーパー」の二つ名はこれが由来)。
試作機は全部で3機が開発され、1号機は汎用機としてヒリュウ改で運用され、2号機は政治的取引でコロニー統合軍に渡り撃破された後、エルザム・V・ブランシュタインの専用機ヒュッケバインMk-Ⅱトロンベへと改修されている。
高性能だが乗り手を選びコストも高いヒュッケバイン系列機の中にあって、本機は比較的低コストで優れた性能を持つことから、後に連邦軍の次期主力期の座を勝ち取り量産化された。
そして、現存が確認されていた1号機と2号機は「第2次OG」にてガリルナガンによって他のシリーズ共々完全に破壊されてしまう。その後の会話でカイ・キタムラの台詞から「3号機」の存在が語られており、現状で唯一惨劇を免れたヒュッケバインとなったが次作の『OGMD』でも登場することは無かった。
ヒュッケバイン問題が収まって以降のスパロボシリーズで初代やMk-Ⅲが登場する中、Mk-Ⅱだけは参戦せず、そのまま第2次OGでの登場を最後に約10年の年月が経ったが遂に「スパロボDD」にて参戦する事が決定した。さらに、問題が収束後に登場した初代やMk-ⅢはOGとは別世界の機体だったのに対し今回登場するMk-Ⅱは第2次OGで語られた「3号機」であることが判明。
「ドライ」のコードネームで呼ばれ、書類の上では「解体済み」とされていた3号機だったが、秘密裏にMk-Ⅲのグラビコンシステムを移植される改修を受けており、グラビトン・ライフルの2丁同時使用とG・テリトリーの展開が可能となっている。
劇中ではヒュッケバインシリーズを屠った直後のガリルナガンの襲撃を受けてしまうが、大破こそしたが踏みとどまり、系列機の仇敵に一矢報いる活躍を見せた。
大破した3号機はクロガネ隊の協力者であるルスラン・マカロフの手で回収された。
なお、ゲームシステム上は移動できないが、2号機(トロンベ仕様)同様、テスラ・ドライブを搭載して飛行可能。残念ながら地形適応はB止まり。
メカニックデザインはカトキハジメ。
スペック
分類:試作型パーソナルトルーパー
形式番号:RTX-010
全高:20.8m
重量:52.0t
動力:核融合炉(αシリーズ)、プラズマ・ジェネレーター(OGシリーズ)
空中浮揚機関:テスラ・ドライブ(トロンベ仕様・3号機のみ)
防御装置:グラビティ・ウォール
補助システム:グラビコン・システム
基本OS:TC-OS
補助MMI:T-LINKシステム
開発者:カーク・ハミル、イングラム・プリスケン
開発元:マオ・インダストリー社
武装
ツインバルカン(α)/バルカン砲(OGシリーズ)
所謂頭部バルカン砲。
ライトソード(α)/ビームソード(OGシリーズ)
非実体剣。サイドアーマー内に収納される。OGシリーズでは換装武器。
フォトン・ライフル
非実体弾ライフル。近距離から長距離まで対応可能。OGシリーズでは換装武器。
チャクラム・シューター
左腕に装備された有線式のチャクラム。念動力による遠隔操作で複雑な軌道を描くことも可能。OGシリーズではGBA版のみ換装武器だった。
Gインパクト・キャノン
重力制御装置で造り出した超高重力結界を発射し、目標を押し潰す重力兵器。Mk-Iの必殺武装ブラックホール・キャノンより威力は劣るが、エネルギー消費などの使用条件が改善されている。
戦艦や基地から射出され、腰にあるジョイントに接続し、両サイドのグリップで保持する……のだが、接続位置がアレなため、とにかくネタにされがちな武器。
グラビトン・ライフルT
試作品の二挺装備のライフル型の重力衝撃砲。それぞれ独立している武装だが、連結させることで高出力の超重力結界を放つことも可能となっている。
元々はMk-Ⅲ用の装備だが、ヒュッケバイン008L用の強化案として改良され、Mk-Ⅱ3号機でテストを行う予定だった。
しかし、ガリルナガンの襲撃により急遽実戦で使用されることとなり、最終的には破壊されてしまったが、最大出力での発射でガリルナガンに一矢を報いた。
シシオウブレード
格闘系最強クラスの換装武器であり、厳密に言えば本機固有の武装ではないが、OGシリーズの展開以降、ブリット機の武器としてこの武装が公式にピックアップされるようになり、OGシリーズでの彼の前期機体ヒュッケバインMk-Ⅱにも徐々に反映されるようになった。OG2では特定条件を満たすと、ブリット機用のシシオウブレードが入手可能。
バリエーション
立体物
古い物ではボークスのフルアクションフィギュア、ユニファイブの究極造形可動などが存在。
近年ではバンダイからHGプラキット化し、話題を呼んだ。