フリル(角竜)
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ふりる
フリルとは、角竜の後頭部に発達した突起のこと。襟飾りとも呼ばれる。
フリルとは、角竜の後頭部に発達した突起のこと。原始的な角竜であるプシッタコサウルスやインロンなどにはまだないのだが、それ以降の角竜においては発達している。
諸説あるが、角竜のフリル及び角は骨、皮膚、鱗、角質の4層にもなる構造でできており、角は折れたとしてもサイの角のように角質の部分がまた伸び始め、1年以上で元に戻るとする説もある。ただしトカゲの尻尾と同じく骨の部分は再生しないものの、角質のみで骨があったころと同じ長さにまで回復することは可能らしい。
(カスモサウルスの闘争を描いたイラスト)
非常に大きく発達するため、フリルには穴が開いていることが多い。多くの角竜類は、フリルを求愛や同種または天敵への威嚇の用途に使われていたようだ。ステゴサウルスの皮骨板と同じように興奮するとより鮮やかな色になるとも言われ、ガのなかまのように鮮やかな模様が描かれる場合もある。
ただし最末期に出現したトリケラトプスのように一部の種類にはフリルに穴が開いていない。トリケラトプスに関しては先述のような求愛や威嚇の役割に加え、宿敵であるティラノサウルスへの防具として役立っていた可能性が高い。頭部は大きいので後ろなどは見えづらいのだが、それでもなんら影響は出にくかったようだ。いわゆるハンディキャップ理論である。
このほかにも現代のゾウの耳のような体温調節の役割もあったとされ、フリルの役割は1つだけではなかったようだ。
大きく発達したフリルを持つトリケラトプスおよびトロサウルスの頭部は陸上動物史上最大と言われている。その頭部は最大2~3m。体の1/3を占める。
なお時々トサカと間違えられるので注意。
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