グラハム・エーカー「全機、フルブラスト!」
機体データ
概要
劇場版機動戦士ガンダム00『A wakening of the Trailblazer』に登場するモビルスーツ(MS)。
マスラオおよびその改修機スサノオを雛形に旧ユニオン・旧AEUの技術陣が共同開発した、地球連邦軍の次期主力機候補の1機。マスラオ(スサノオ)に似た胴体とユニオンフラッグに似た頭部とAEUイナクトに似た四肢を持つ。
機体名の「ブレイヴ(Brave)」は、「マスラオ(益荒男=勇敢な者)」を似た意味を持つ英語に置き換えた呼称であり、900ナンバー機に与えられた初の正式名称である。
CBの技術を土台とするジンクス系に比べ、こちらは多分に独自色の強い技術が投入されている。
西暦2314年時では性能評価の段階にあり、本機専門の試験運用部隊「ソルブレイヴス隊」に指揮官機1機を含む6機が配備されている。
最大の特徴はフラッグ以来の変形機構の復活であり、格闘戦に特化していた原型機から、再び汎用機としての設計に差し戻された。
変形方式もフラッグを踏襲しているが、剥き出しだった両腕が両脚の間に格納されるなど、進化した面も見られる。
また、戦闘機動中の変形を容易とするため、専用の新型OS「LEIF」を採用している。
一般的なモビルスーツよりも航続距離が長く緊急展開も容易であるため、一般機とは別に特殊部隊で運用する事も想定されている。
戦闘機動中の変形、特にグラハムが行った「グラハム・スペシャル(グラハム・マニューバー)」は、劇場版ではスタンド・マニューバーという名称で使用されている。
両腰には原型機の名残であるサイドバインダーを持ち、大気圏内では内部に格納された主翼を展開する。
原型機およびグラハム・エーカーが搭乗する指揮官用試験機は左右のバインダーに各1基ずつの計2基の擬似太陽炉を搭載したダブルドライヴを採用しているが、一般機は背部に搭載された1基のみとなっており、サイドバインダーには代わりにGNコンデンサーを搭載している。擬似太陽炉が少ない分扱える粒子量も少ないが、その分大きなパワーに振り回される事なく操縦が容易になっている。
長距離移動の際は、飛行形態の後部に増槽型コンデンサーを接続する。
バリエーション
一般用試験機
ソルブレイヴス隊兵士が搭乗する一般機。
指揮官用試験機
ソルブレイヴス隊隊長のグラハム・エーカーが搭乗する指揮官用の上位機種。
機能
元々はオリジナルGNドライヴのブラックボックス内に組み込まれていたシステムで、機体各部のGNコンデンサー内に蓄積している高濃度圧縮粒子を全面開放する事で機体性能を通常の3倍以上に引き上げるというもの。ただし、限界時間がある上、限界まで使用後はしばらく性能が大幅にダウンしてしまうという短所もある。
原型機同様、擬似太陽炉搭載機でありながら使用可能で、途中解除も可能。
武装
ドレイクハウリング
オーバーフラッグの「トライデントストライカー」をビーム兵器として発展させた装備で、同じく飛行形態時の機首を兼ねる。
通常射撃モードから、銃身を横に2分割した最大出力モードに変形する。
更に先端の銃身自体を取り外すことで、より連射性能を高めたショートバレルモードとして使用することも可能。
GNキャノン
左右のサイドバインダーに各1門ずつを内蔵する。最大出力モードでは連射の利かないドレイクハウリングのチャージ時間を稼ぐべく装備された。
一般機は粒子消費を抑えるため、口径が小さめだが、指揮官機は口径が大きく、威力も高い。
指揮官機はバインダー先端部分を左右にスライドさせ、砲身を露出させる方式になっている。
トライパニッシャー
スサノオから継承された装備。
本機の場合は、胸部に接続されたドレイクハウリングと左右のGNキャノンを連動させて照射する方式を採用している。
GNビームサーベル
粒子を収束し、純粋なビームの刃を形成する兵器。
左右のサイドバインダーに各1基ずつを格納する。
マスラオのサーベルと異なり、一般的な直剣型の刀身を形成する。
相手が接触厳禁のELSだったためか、劇中での使用は皆無に等しい。
GNビームマシンガン
左右の前腕に内蔵された小型砲。
他の機体が装備するGNバルカンと同様、ミサイルなどの迎撃に使用される。
チャクラムグレネード
両脚に内蔵された特殊武装。
直接的な打撃を与える物ではなく、粒子撹乱により敵のセンサーを無効化するための電子戦装備。
GNミサイル
両脚内部に装備されているミサイル。
30mm機関砲
胸部の左右に内蔵された固定火器で、本機唯一のNGN(非GN粒子)武装。
GNディフェンスロッド・ブレイド
GNフィールド効果を付与したサイドバインダーの主翼を回転させることで、通常のロッドと同等の防御機能を発揮する。
また、すれ違いざまに敵機を切り裂くブレードとしても使える。
劇中での活躍
指揮官用試験機含めた計6機が登場。
CBがELSとの戦闘で窮地に陥っていたところに颯爽と登場。
機体性能と、パイロット達の高い技量による高機動と射撃を生かした、互いをカバーし合う抜群の連係プレーを披露した(なおグラハムはこの連携を1人で行っている)
最終決戦において、特別に試作機のナンバリングを外され、途中から参加。
GN-XⅣに擬態したELSを中心に相手取り、隊全員でトランザムやパニッシャーを発動するなど、最前線で奮戦した。
地球防衛とCBの進路確保のため奮戦するものの、劇中ではイェーガン機、グラハム機、搭乗者不明の1機の計3機の損失が確認。最終的にパイロット3人(+1人)が生存したものの、機体は画集・設定集「VEDA」の記述では最終的に全機損失となっている。
立体化
ガンプラでは各バリエーションがHGとして発売。
また、指揮官用試験機はROBOT魂にもラインナップしている。
関連タグ
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