概要
1984年公開のアメリカ映画。
警察学校を舞台にした、登場人物ほぼ全員馬鹿という凄まじいコメディ映画。
イカれた登場人物、馬鹿すぎる展開、下ネタ満載で、一定の世代では抱腹絶倒の笑いを経験した大ヒット映画である。シリーズ展開され、全部で7作品が製作された。
またアニメも放映されていたこともある。
(アニメは日本語吹き替えで全3巻ある物のVHSのため、現在の視聴は困難。)
そのほか、スピンオフでドラマも放映されていたほどの大人気シリーズである。
8作目も予定はあった物の公開時期は未定のまま2024年現在まで公開されていない。
1作目から40年以上がたっており、レギュラーとして登場していたキャストも大半が鬼籍に入っているため、恐らく企画が流れた可能性が高い。
「ポリアカ」と略される事もある。
あらすじ
新任の女性市長、ビール女史は市警察の警官採用方式を一新する決定を下す。
身長、体重、性別、学歴と言った採用基準を撤廃し、誰もが警官になれる方策を打ち出した。
これにより、各地からとんでもない奴らが警官に応募してくる事になってしまった。
この改革に市警察は慌てる物の、警官学校のラサード校長は柔軟な対応を示す。しかし、教官であるハリス警部補は有象無象の奴らが警官になるのは大反対のため、厳しい訓練で苛め抜き大半を脱落させようと目論む。
いたずら者のマホーニーや、声帯模写が得意なジョーンズ、ガンマニアでミリタリーオタクのタックルベリーと言った癖の強い奴らが続々と集まり、警官学校で大騒動を巻き起こす。
登場人物(1作目)
ケーリー・マホーニー(演:スティーヴ・グッテンバーグ)
お調子者かつ、いたずら者。コミュニケーション能力は抜群で大抵の人間とは仲良くなれてしまう。一方で、商売で強引に駐車しようとする客の車を無茶な角度で駐車したりと警察にお世話になった事は数知れない。治安妨害や私物破壊などのトラブルを起こしまくったため、刑務所に入る代わりに人生の修行として警察学校へ入らされた。
本人はさっさと出ようとしたが、契約書の内容的に無理と知って絶望する。
警官学校の中では、ハリス教官やラサード校長をおちょくったりする一方、ハリスの指令によってコープランドやブランクスに苛められることもある。(ただし、仕返しはきっちりする。)
適当そうに見えて仲間思いでもあり、時には体を張って仲間を助ける勇気もある。
字幕だと「マホニー」になってる事がある。
ラーヴェル・ジョーンズ(演:マイケル・ウィンスロー)
声帯模写が得意な黒人男性で、猛獣や銃声、無線やヘリコプターの飛行音、コンピューターゲームの音も再現できる芸の持ち主。マホーニーの口車にのせられて警官学校に入った。
マホーニーと結託して教官たちにイタズラを仕掛けたり、おちょくったりする。
その声帯模写で仲間を助けることもしばしば。
なお、声帯模写は演者のマイケル・ウィンスロー自前の芸である。
ユージン・タックルベリー(演:デヴィッド・グラフ)
元警備員で、重度のガンマニアかつミリタリーオタク。
貸与された銃の口径が小さいことに不満を持ったため、勝手にS&W M29を持ち出して標的を吹っ飛ばした他、規定のコースに出る犯人の的を撃つ試験でも勝手に建物の裏側に侵入し犯人の的を撃ったり、泥棒を見かけた時の教練では即座に犯人役である教官の頭に銃(を模した指)を突きつけ「その金玉をぶち抜くぞ!」と警告するなどの暴走を繰り返す。
ハリス警官からは「重症」(日本語吹き替えだと病院に行け。)と言われている。
一方で純情な面もあり、1作目のダンスパーティーでは露出の多い女性に見とれていた他、おっぱいを放り出した女性に対し目が釘付けになっていた。
なお、2作目の途中まで童貞であることが判明しているが、2作目で結婚し息子も出来た。
実はサックスが吹けるという特技がある。
モーゼス・ハイタワー(演:ババ・スミス)
長身の黒人男性で元花屋。
地味な商売に嫌気がさして警察学校に入った。
見た目通りの怪力をほこるが、基本的に気は優しいが寡黙なため、黙っていると迫力がある。
また人種差別的な発言には怒りを露わにする事が多い。
カレン・トンプソン(演:キム・キャトラル)
白人の女性で、良いとこのお嬢様。1作目のヒロイン。
刺激のある生活を志して警官学校に入ったが母親からは良い顔をされていない。
マホーニーにおちょくられてから、彼からのアプローチもあり、マホーニーの事を意識するようになっていく。
ラヴァーン・フックス(演:マリオン・ラムジー)
小柄な黒人女性。声が小さく、上品な言葉遣いなため迫力が無いとハリス警部補に詰め寄られる事も多かった。しかし、厳しい訓練の賜物で以前は超えられなかった壁を悠々と超えるようになり、タックルベリーに影響を受けたのか、いざと言う時には大声かつド汚い言葉で警告出来るまでに成長した。
ジョージ・マルティン(演:アンドリュー・ルービン)
サングラスをかけた白人男性。女癖が悪く、女性連れで警官学校に登場したほか、女装をして女子寮に行っては女遊びを繰り返していた。
しかし、ある時に部屋を間違えて女性鬼教官であるキャラハンの部屋に入ってしまったために……。
レスリー・バーバラ(演:ドノヴァン・スコット)
元フィルム屋の店員だが、気弱で太っていたために、不良からいじめの標的にされていた。
一念発起して警官学校に入るも、気弱な性格は治らず、コープランド達にいじめられる事になる。
しかし、物語後半には不良たちと堂々と相対し、警官学校で習った技術で不良たちを鎮圧した。
なお、母親思いで休暇には自宅に帰るため、ダンスパーティーには参加していない。
ダグラス・ファックラー(演:ブルース・マーラー)
所帯持ちだったが、何故か警官になるために思い立ったかの様に警察学校に入る。
丸眼鏡が特徴。奥さんは非常にアグレッシブで、車のボンネットにはりついたりしている。
意図せずにトラブルを巻き起こすトラブルメーカー体質であり、1作目最後の事件は彼がやってしまった些細な事で大事件に発展してしまった。(が、本人含めてそのことは誰も知らない。)
なお、騒動に巻き込まれても本人は要領良くやり過ごしたりしている。
3作目からは奥さんも警察学校に入ることに。
エリック・ラサード(演:ジョージ・ゲインズ)
温和な警官学校の校長。
意図しない指示で現場に混乱を巻き起こしたりするものの、実は格闘技術が高く作中でも屈指の実力者。大抵の事には笑って済ませるが、マホーニーのいたずら(実際はブランクス達に仕掛けられたいたずらを回避するために校長が犠牲になってしまった。)を受けた時は「あいつはとんでもない奴だ……。」と呟いたりもしている。
なお、字幕では「ラサール校長」になっている事がある。
サデウス・ハリス(演:G・W・ベイリー)
警官採用のハードルを下げた事に不満を持つ警部補で、警官学校の教官。
警官の質を落とすわけにはいかないと、有象無象の奴らを脱落させるために厳しいメニューを組んだほか、生真面目で理想の警官の卵(だと思ってしまった)コープランドやブランクスたちを班長に任命し、他の生徒たちを苛め抜く事を指示した。
そのため、作中では仕返しも含めて散々な目にあっており、マホーニーのいたずらもあるが、中には自身の腕前を過剰評価するあまりに酷い目にあったり、つい女子風呂を覗いてしまった犯人になったため、マホーニーに対する八つ当たりをする事もある。
手に持った指揮棒を良く磨くのが癖。
実は無能では無いのだが、周囲から足を引っ張られる事が多い上に、生真面目さが災いしているためコメディの被害を被っている。
コミカルなキャラのため、結構人気が高い。
デビー・キャラハン(演:レスリー・イースターブルック)
警官学校の教官で、ハリス教官の助教。
逮捕術などの格闘術に優れ、クールな雰囲気だが、巨乳でスタイル抜群のため逮捕術の対象になりたがる男は多い。夜中はダンベルで筋トレをしている。
また、恋愛には積極的で、間違えて忍び込んだマルティンを押し倒したりしている。
カイル・ブランクス(演:ブラント・フォン・ホフマン)
コープランドと友人の白人男性。
知恵が回る他、真面目にするフリなどが得意だったため、ハリス警部補から「生徒を振るい落とす」と言う役目の任命を受ける。
一方で悪い意味でのチンピラでもあり、バーバラを苛めたりしたほか、その態度からマホーニーとは度々対立をする。
警官学校での休暇の際、生徒たちが開くダンスパーティーに忍び込もうとしたが、マホーニーの策略でブルーオイスターと言うゲイバーに誘導され、そこで夜通し踊る羽目になってしまう。
また、最後の事件では調子にのったあまりに拳銃を暴徒に奪われた挙句……。
チャド・コープランド(演:スコット・トムソン)
ブランクスと友人の白人男性。
警官学校に黒人が多い事に愚痴る人種差別主義者。(ただし、ハイタワーに凄まれて「警官は平等第一、良い事だよね!」とごまかした。)ブランクスより迂闊な面が目立つチンピラ。
ブランクスと共に、班長として生徒たちをいじめ抜くが、マホーニーたちに度々仕返しを受ける。
ハイタワーの車の運転特訓のために、愛車をぶち壊されたりするシーンは語り草。
最後の事件では暴徒に銃を奪われて、ブランクスと運命を共にした。色々な意味で。
シリーズ一覧
- ポリスアカデミー
- ポリスアカデミー2 全員出動!
- ポリスアカデミー3 全員再訓練!
- ポリスアカデミー4 市民パトロール
- ポリスアカデミー5 マイアミ特別勤務
- ポリスアカデミー6 バトルロイヤル(新ポリスアカデミー バトルロイヤル)
- ポリスアカデミー777(ラッキーセブン) モスクワ大作戦!!(ポリスアカデミー'94/モスクワ大作戦!!)
余談
ブルーオイスターと言うゲイバーで、オリーブの首飾りが流れるシーンが有名で1作目以降は屈強なゲイたちと共にお約束の様に登場する。
一定の年齢層の方は、オリーブの首飾りを聞くとトランプマンの他、ポリスアカデミーを思い浮かべる人も多いはず。
当時、衣装担当にゲイがおり、彼に声を集めて演者を集めてもらったという。
(なおコープランドやブランクスが躍った相手は社交ダンスのプロである。)