ポング・クレル
ぽんぐくれる
STARWARSシリーズにおけるクローン大戦を描いたアニメクローンウォーズにおいて登場したジェダイ・マスター。ベサリスクと呼ばれる大柄で4本の腕を持つ多腕型種族であり、柄の両端から光刃を発するダブル・ブレード・ライトセーバーを2本使用した二刀流という極めて珍しいスタイルで戦う。
分離主義勢力に寝返った惑星アンバラへの侵攻作戦にアナキン・スカイウォーカー、オビ=ワン・ケノービと共に参加していたが、アナキンがパルパティーン議長による召還命令を受けたことで彼が率いていた501軍団を一時的に指揮する。
12時間も休憩なしで行軍させたり、敵が待ち伏せていると目される場所に偵察もせずに正面突破を挑んだりと無謀な作戦指揮が目立ち、501軍団にかつてないほどの大損害を被らせた。さらに何かとクローントルーパーを見下した態度を取り、他のジェダイがクローントルーパー達を(ジェダイ等の上官から与えられたり、クローン同士で付け合った)人間的な通称で呼ぶ事が多かったのに対し、クレルは彼らを通称で呼ぶ事を頑なに拒み、クローントルーパーがカミーノで製造された時に各個体に付けられた「製造番号」でのみ呼びかける等していた。
こうした事からクローントルーパー達からも不信感を抱かれるようになる。同じく無謀な作戦を度々立案実行しているアナキンがクローントルーパーだけに危険を負わせるような事だけは決して行わず、自ら先頭で敵の矢面に立って戦っていたのに対し、クレルは後方から指揮を執っていた事も、クローントルーパー達の間で彼に対する不信感を増大させていた。
一方でクレルの立案する作戦は主にクローン達への犠牲や負担こそ大きいものの一定の戦果を挙げていたこともまた事実であり、これを根拠にクレルを支持するクローンも現れ、彼らの間にも対立や不和を生じさせた。
「最前線でズタボロになっている実務者達に後方でラクをしながら無理難題を命じ、失敗すれば頭ごなしに責め立てる」という嫌な上司の典型のような人物であり、クレルと部下の板挟みになった501軍団の指揮官であるレックスやアポーが苦悩する場面もあった。
共和国とジェダイへの裏切り
実はクレルはジェダイと共和国を裏切り、ドゥークー伯爵に取り入ろうとしていた。クレルはジェダイがクローン戦争に敗れ、共和国が内部から崩壊することを予見したのである。つまり徒らに損害を積み上げた無謀な作戦指揮も意図的なものだったのであった。
クレルのもたらした嘘の情報とそれに基づく命令によってクローントルーパー同士の大規模な同士討ちが発生したことがきっかけとなってクローンたちはクレルの逮捕を決断し、彼を取り囲んだが、クレルはそれを難なく突破し、ジャングルに逃走。巨体とパワー、そして手数を活かした凄まじい対集団戦能力を披露した。
追っ手のクローンを次々に虐殺していったクレルだったがサーラックに似た巨大な野生動物ヴィクサスを使った罠にかかってついに捕らえられる。
営倉の中で裏切った理由を語ったクレルはアンバラ軍が自分を奪還して自由になれると思っていたが、情報漏洩防止のためクローントルーパーによる処刑が決定される。拘束された状態でレックスを初めとするクローントルーパーの銃殺隊によりブラスターを突きつけられたクレルは、それでも尚彼らの恐怖を煽り、レックスはクレルの処刑を躊躇する。しかしその直後、クローントルーパーの1人であり、クレルの裏切りが発覚するまで彼を上官として信頼し続けていたドグマが銃殺隊の1人であったファイヴスからブラスターを奪い、クレルを射殺した。