概要
クローンウォーズ
マスター・ヨーダ(と恐らくオビ=ワン・ケノービ)の指示により無理やりアナキン・スカイウォーカーのパダワン(弟子)につけられた少女。種族はトグルータ。作中初期は14歳。「クローン・ウォーズ ファイナルシーズン」時点では17歳となっている。
性格は女性版アナキンという表現がぴったりである。すなわち無鉄砲かつ生意気。
しかし師匠と同様に荒削りながらも腕は確かであり、映画ではバトルドロイドの上位種を三体同時に相手にして(しかもジャバ・ザ・ハットの息子をかばいながら)無事に全員倒して生還したり、アサージ・ヴェントレスやグリーヴァス将軍と互角に戦ったりしている。
ジェダイになったのはプロ・クーンに見出された事がきっかけであり、このためプロ・クーンを尊敬している。
独立星系連合(分離主義者)のオンダロン出身の青年ラックス・ボンテリに淡い恋愛感情を持っている。ラックスはパドメの友人ミーナ・ボンテリの息子であり、アソーカはパドメのお供としてオンダロンに赴いてからは、彼とは腐れ縁のような関係であった(芝居だったがディープキスをしたことがある)。ラックスへの想いに心を乱した事もあったが、前述の通り彼は共和国に属しておらず、その後の進展は作中では描かれていない(アソーカは共和国に加わって欲しいと願っていたが、ラックスの父はクローントルーパーに殺されていた)。
クローン戦争を通じて師アナキンと良いコンビとして行動し、アナキンを救ったことも一度や二度ではなかった。
しかしクローン・ウォーズ シーズン5でジェダイ聖堂爆破事件を捜査している時に友人のジェダイバリス・オフィーによりレッタ・ターモンドという人間女性を殺害したという冤罪をかけられてしまう。これによりアソーカはジェダイ騎士団から除名され、裁判にかけられる。最終的にはアナキンによりバリスが犯人であることが突き止められるのだが、アソーカはジェダイ騎士団が自分を犯人だと決めつけて判断を下したことから強い不信感を抱いてしまい、事件解決後に一部例外を除いて騎士団からの謝罪もなくフォースの試練だと美化されてしまい、同時に復帰の要請、更にはジェダイ・ナイトへの昇格の打診を受けるも、唯一彼女を信じていたアナキンの誘いも断ってジェダイ騎士団から去っていった。
その後を描いた小説「アソーカ」やアニメ「クローン・ウォーズ ファイナルシーズン」では、ジェダイ騎士団を去ったアソーカは、惑星マンダロアを占領したダース・モールを捕まえるためにクローントルーパー第501大隊の軍事アドバイザーとして彼らに助力する事になる。
クローンたちと共にいたアナキンとオビ=ワンはグリーヴァス将軍によって拉致されたパルパティーンの救出のため、第501大隊の一部部隊をクローン・サージェント改めコマンダー・アポー率いる本隊として共にコルサントに帰還する必要に迫られ別行動を取る事になり、アソーカはクローン・コマンダーとなったレックス率いる第332中隊を第501大隊の別動隊として共にダース・モールとの直接対決を迫られる。戦争を通して並のジェダイを超える技量を身に着けていた彼女はダース・モール逮捕に成功するが、モール護送中の船内でオーダー66が発令。味方であったはずのクローン達から攻撃を受ける。
そしてクローントルーパーにオーダー66を実行させるための行動抑制チップの情報をレックスが最後の力を振り絞りアソーカに伝えたことで彼女はレックスの脳からチップを除去。レックスとアソーカは互いの命を守りながら第501大隊の部下たちの殺害を避けて戦い続けたが、同じ船内にいたダース・モールが船を破壊し逃亡。レックスとアソーカは船の墜落からギリギリで脱出し、自分たちが3年間命を預け合った千を超えるクローンたちの命を犠牲にすることで死を装いオーダー66を切り抜けた。これはレックスとアソーカにとって苦渋の決断であり、部下たちが死んだ後、アソーカとレックスは死なせてしまった第501大隊全員をその場に埋葬しライトセーバーを供えて、墜落現場を去っていった。この墜落はダース・ベイダーことアナキン・スカイウォーカーがジェダイだった頃にクローン戦争の3年間を共に戦い、心を許していた数少ない相手である元パダワンや、部下たちの大部分を失ったことを意味した。数年後、墜落現場の調査に訪れたダース・ベイダーはこのライトセーバーを回収している。
スターウォーズ 反乱者たち
シーズン2より登場。
オルデランの総督ベイル・オーガナやその娘であるレイア・オーガナ元老院議員に協力し、「フルクラム」という偽名で銀河系各地の反抗活動を密かに支援していたことが語られる。
そして同じくオーダー66を生き延びたジェダイの1人であるケイナン・ジャラスが加わっていた惑星ロザルの反乱グループと合流する。その後、レックスとも合流し反乱グループ内でも表立った活動を開始するようになる。
精神面においてかつてのおてんばさは鳴りを潜め、かつてジェダイであった者としてケイナンやその弟子エズラ・ブリッジャーらを導いていく。
新たに作成した白いライトセーバーを使った二刀流の剣技を駆使し、ダース・ベイダーの送り込んだ刺客である尋問官達に対して2対1の不利な状況にもかかわらず圧倒するなど、フォースの技に更なる磨きをかけている。この2本の白いライトセーバーも、元は尋問官の1人を倒して入手したライトセーバーを元に作成したとされている。
ライトセーバーを失った状態で尋問官の1人を倒した経緯は、映像作品としては後にアニメ「テイルズ・オブ・ジェダイ」で描かれた。
パドメの葬儀に密かに参列したアソーカは、その後戦いを厭いある辺境惑星の農村に流れ着いたが、そこで農民の1人を救うため止む無くフォースを使う事になってしまい、助けた相手の弟から帝国軍に通報されてしまう。
派遣された尋問官によって村が焼き討ちに遭い、通報した当人も尋問官に殺害されそうになるがライトセーバーを装備した相手に対しこちらは丸腰という圧倒的不利な状況から次々と繰り出される攻撃を瞬時に見切って回避し、逆に僅かな隙を突いてライトセーバーを奪い取るという離れ業を見せ尋問官を打倒。農村の生き残りを救うためベイル・オーガナと合流し、「フルクラム」として帝国打倒のため再び戦いに身を投じる事を決意した。
- ちなみにこれ以前にも小説「アソーカ」ではアソーカがライトセーバーを失った状態で尋問官の1人であるシックス・ブラザーを倒すというエピソードが描かれていたのだが、コミックで描かれたシックス・ブラザーの姿はテイルズ・オブ・ジェダイでアソーカが倒した尋問官とは似ても似つかない姿であり、後に後者はイレヴンス・ブラザーであるとして両者は別人であることが公式に示された。
中の人
英語版のCVはアシュリー・エクスタイン。
日本語吹き替え版のCVは伊藤静女史。
言動や容姿から中々人気が高く、Pixivにも熱心なファンがいるようだ。なおキャラクターのモチーフとしてもののけ姫がモデルになっており、特に上述の逆手に構えるスタイルや顔の模様などはサンのオマージュといわれる。
関連項目
ここから先「反乱者たち」Season2以降の時系列のネタバレ注意
「反乱者たち」
Season2の中盤、反乱勢力を追撃する謎の暗黒卿の正体を探るべく、元パダワンのケイナンとともにフォースでの接触を図った結果、その正体がかつての自分の師であることを察しショックで昏倒。一方のベイダーも死んだと思っていたアソーカが生きていたことを感じ取った。
最終的に両者は古代シスの聖域である惑星マラコアのシス寺院の遺跡で相対し、実に16年ぶりの師弟再会を果たす...敵同士として。
アソーカはベイダーにアナキンとしての「善の心」が残っていることを感じ、漆黒のマスクの下で「アナキン」が苦しんでいることを見通していたが、ベイダーは「アナキン・スカイウォーカーは弱虫だった。だから殺した。」と返答。それを聞いたアソーカは「仇を討つ」とライトセーバーを起動。「復讐はジェダイの道に外れる行為」と皮肉るベイダーに対し。「もうジェダイじゃないわ」と答え斬りかかった。
決闘は拮抗していたが、わずかな隙を突きアソーカがベイダーのヘルメットの一部を破壊(この時、ベイダーの右目が露出している)。同行していたエズラの呼びかけに応じ崩壊していく寺院を脱出しようとしたが...
「アソーカ...」
破損したマスクから露出していた「アナキン」の顔、そして自分を呼びかける「彼」の声に歩みを止めてしまう。(この際、ベイダーの声もいつもの威圧的な音声ではなく、サイボーグ化前のアナキンのものになっている)
俯き加減にアソーカを見つめているベイダー/「アナキン」に対して、様々な想いが去来したようで(これはベイダー側も同じだったようで、目つきが穏やかになっている)、しばらく無言で対峙したあと「もう一人にしない」と答え、それに対し再び険しい目つきとなったベイダーが「ならば死ね」と答え再び斬り結ぶ。それを見たエズラは彼女を助け出そうと駆け寄るが、アソーカのテレキネシスで吹き飛ばされ、そのまま寺院は崩壊してしまう。
崩壊した寺院から脱出したのはベイダーのみで、アソーカは生死不明。寺院崩壊時の爆発から見て生還は絶望的と見られたが...
Season4でエズラが惑星ロザルのジェダイ寺院に「狭間の世界」というあらゆる時空につながる「門」が立ち並ぶ神秘的な空間に迷い込んだ際、ちょうど寺院崩壊の直前につながる「門」が出現。エズラはその「門」に手を差し伸べ、爆炎の中から彼女を「狭間の世界」に引っ張り込んだ。この結果、マラコアのシス寺院におけるアソーカの生存が確定した。なお、助けられる直前アソーカは崩壊する寺院の爆発からベイダーを救うため、意図的に寺院の床を破壊し彼を爆発範囲の外へ突き落としている。
その後、「狭間の世界」でのパルパティーン皇帝の追撃を振り払い、アソーカはエズラとの再会の約束をしてマラコアに帰還。そこでしばらく潜伏するのだった。
※一応アソーカの生存自体はSeason2からの決定事項だったようで、Season2の最後のシーン(マラコアの寺院の通路にズームしていくカット)をよく見ると、彼女と思われる後ろ姿が通路に向かって歩んでいくのが確認できる。
※「『狭間の世界』の『門』を使えば、なんでもできるのでは?」と思うかもしれないが、作中に語られたことによると、「あるべき姿」から外れることはできないらしく、実際自らの命を犠牲にすることで仲間を救った人物を救うと救われた人物が代わりに犠牲にならなければならないため、この「門」も万能ではない。また、「門」そのものの所在自体、ダース・シディアスが密使を派遣して捜索させているにもかかわらずほぼ発見されていない代物であり、作中で唯一発見されたロザルの寺院の「門」も発見直後に崩壊してしまっている。
しかし、エズラは惑星ロザルを帝国から解放させる戦いの最中で行方不明に。
生き延びたアソーカは、エンドアの戦い後、エズラに代わり彼の故郷であるロザルを守り続けているサビーヌ・レンと合流し、エズラを探す旅に出る。
そして...
ついに実写作品に登場。演者はロザリオ・ドーソン。
本作はエンドアの戦い終了後しばらく経っているため、エズラを探している旅の途中。
フォースとのつながりを持つザ・チャイルドをジェダイに預けたいと考えたマンドーから接触を受け、森林惑星コルヴァスのある街を帝国残存勢力から解放するため共同戦線を立てている。彼女がこの街に執着しているのは、街を支配する勢力のボスがスローン大提督の配下であったから。未だにどこかで生きているスローンの足取りがつかめればエズラの消息を掴めるのだ。
なお、ザ・チャイルドについてはマンドーとの間に強い絆があることを理由に身柄を引き受ける事を断り、代わりにジェダイ騎士団の最初期の拠点の1つとされる惑星タイソンの所在を伝えて立ち去った。
また、「マンダロリアン」の実質的な続編にあたる「ボバ・フェット」にも登場。なんと本作でルーク・スカイウォーカーと面識があることが判明した。加えて、彼の父についてもそれとなく言及するなど、「クローンウォーズ」ファンにとっては嬉しい演出も見られた。
これらに加え、今後彼女を主人公とした実写ドラマ「アソーカ」も配信された。サビーヌも登場するとのことで、彼女の旅がどのような結末を見せるか、今後に期待。
余談ながら、マンダロリアンSeason2とクローンウォーズFinalSeasonが日本ではほぼ同時期に公開しているため、吹き替えを担当した伊藤静女史は短期間で17歳のアソーカと40代のアソーカを見事演じ分けたことになる。
数多くのクローントルーパーに加えて、通常のクローンとは大きく異なる声色や言動を見せるバッド・バッチの面々の吹き替えまでも1人で演じ分ける金田明夫氏と併せ、多くの視聴者がプロの声優の演技力の凄まじさを見せつけられることになった。
エピソード9「スカイウォーカーの夜明け」でも終盤にレイに呼び掛けるジェダイの一人として登場している。
このためこの時点では既に故人である可能性があるが、彼女の生みの親とも言えるデイヴ・フィローニは彼のInstagramにて、一度死んで蘇ったガンダルフに例えており、彼女がまだ生きている可能性を示唆している。
関連タグ(ネタバレ)
ナンダ:『Star Wars: The High Republic: Path of Vengeance』の登場人物であり、アソーカとはある意味で似た者同士。