マオ(コードギアス)
まお
中華連邦出身のギアス能力者で、人の心を読む(声として感知する)「心魂読解」のギアスを持つ。かつて孤児であった頃にC.C.に拾われ、6歳にしてギアス能力者となる。ちなみに、「マオ」という名前はC.C.が性別を誤認したまま付けたもので、彼自身が改名を拒んだ事からそのままになっている。
その後はまともに教育を受けることなく、人間の生々しい心の内面の声を聞き続けた結果、性格がひどく歪み、幼稚で不安定な独善的な人間に成長してしまった。
彼にとってC.C.は育ての母であり、唯一の精神的なよりどころでもあった。ゆえに、自分の下を突然去ってしまった彼女を自分の下に連れ戻し、彼女を独占しようとエリア11(日本)に襲来し、ルルーシュに牙をむく。
ギアス能力がかなり深化しており、もはや当人にも制御不能な領域に達し、常に周囲の真理がダイレクトに耳に入ってきてしまう。そのため、常にヘッドホンを付けており、そこからC.C.の声を録音した音声を流して精神を安定させている。
第一作におけるルルーシュの天敵の一人。
精神こそ幼いが、その狡猾さと巧みな話術で相手を翻弄し、さらにギアス能力を併用することで心理戦での駆け引きはルルーシュ以上の強さを持つ。
しかしながらその幼稚さと精神の不安定さから、一度目標に狙いを定めると周囲が見えなくなるため、そこを突かれて敗北を喫している。
一度目はルルーシュがゼロであることを突きとめ、同じくその事実を知って混乱していたシャーリーを誑かしてルルーシュと心中させようと目論んだが、C.C.の乱入もあり失敗に終わる。
二度目はC.C.にゼロ=ルルーシュの情報を売らない事と引き換えに夜の遊園地へ呼び出し、同行を要求する。だが、ルルーシュの奇策にはまり、ルルーシュのギアスに操られた警官隊に銃撃される。蜂の巣にされて死亡したと思われたが、次の話では全身包帯尽くめという出で立ちながら、自らの足で立って歩き、五体満足な姿を見せるなど驚異的な生命力を見せている。曰くブリタニアの医学の賜物らしいのだが、「ブリタニアの医学力は世界一ィィィィーーーー!」ということなのだろうか?
そして、ルルーシュに敗北の屈辱を返すべく三度襲撃を仕掛け、ナナリーを誘拐し爆弾で殺害しようとした。
だが、スザクの身体能力とルルーシュの『自分で自分にギアスを掛けて記憶を消す』という奇策にまたも敗北。
この際にスザクの「父殺し」の過去を暴くが、その直後にルルーシュのギアスによって話す事を封じられ、逃走しようとしたところをC.C.の手で射殺された。
彼の登場は、ギアス能力者が複数いることをルルーシュに示し、同時に物語の主要人物たちの様々な秘密や弱点を露見させることに繋がった。
なお、『GRAPHICS ASHFORD』では、C.C.に殺された後Cの世界での独白があり、ルルーシュの策士としての実力とブリタニアを壊そうとする根性については認めていた。
PS2・PSPゲーム『LOSTCOLORS』では、ギアス篇でのみ登場。
同篇における主人公は「ギアス能力者でC.C.とは面識があるものの、ゼロの正体は知らない」という立ち位置のため、ルルーシュと対峙する前後に遭遇する形となっている。
劇場版総集編ではマオに関するエピソードは全てカットされたため登場しなかった。そのため、シャーリーがゼロの正体がルルーシュであることを知ってしまう展開もカットされており、シャーリーは『復活のルルーシュ』まで生存している。
ちなみにマオ本人こそ登場しないものの、その『復活のルルーシュ』でC.C.が魂の無い状態となったルルーシュの面倒を見る献身的な姿を見て、「彼がC.C.に傾倒する気持ちが良く分かった」と感じるファンが多く出た。
ソーシャルゲーム『コードギアスGenesic Re;CODE』ではリリース初期からプレイアブルキャラとして実装。レアリティは☆3。
もっとも、期間限定イベントも含めてさほど出番は無かった。
同じくソーシャルゲーム『ロストストーリーズ』でも登場シーンが全てカットされているが、ストーリーはTVアニメ版準拠のため「彼の関わった出来事は舞台裏で起こっていた」という扱いになっている。
なお、この点についてはインタビューで「彼が主人公(マリオ・マーヤ)に接触すると、ギアスでその過去を暴いてしまうから」と言及されている。
このように扱いが難しいためか、出番に恵まれない。
しかし全くないわけではなくDS版でのifルートや『ナイトメア・オブ・ナナリー』ではまさかの姿で登場している。