声・谷原章介
概要
『映画 ドキドキ!プリキュア マナ結婚!!?未来につなぐ希望のドレス』に登場するキャラクター。
人々を『オモイデの世界』に閉じ込めて現実世界から人間を消して未来のない世界を作ろうとする。
からくり仕掛けの巨大なクジラ型飛行船を拠点としている。
不思議なクラリネットをもっており、その音色で人々が捨てたり忘れ去ったりしてガラクタとなってしまった物に意志を与えることができる。意志をもったガラクタたちは自由に動くことができるようになり(飛ぶこともできる)、自分たちを見捨てた人間たちへの復讐のためにマシューの忠実な部下となる。
人間を『オモイデの世界』へと閉じ込めるときは、映画撮影用のクラシックなフィルムカメラを操ってそこから出てくる光線を人間に浴びせる。光線を受けた人間たちは映画のフィルムリールの中に閉じ込められてしまう。1人の人間につき一本のフィルムリールが必要。
フィルムリールに閉じ込められた人間たちは、自分の楽しかった過去の思い出を永遠に追体験することになる。そして、それを繰り返すうちに現実のことを忘れて完全に『オモイデの世界』から抜けられなくなる。
なお、マシューはオモイデの世界に自由に干渉でき、本来あったはずの事象をなかったことにしたり、幸福な思い出ではなく不快な記憶を現出させることもできる。ただし、その人間の記憶にない出来事を作り出すことはできない模様。
オモイデの世界へと浚われる人々を救うためにプリキュアたちはマシューの前に立ちはだかるが、逆にプリキュアたちも『オモイデの世界』へと閉じ込められる。
マシューはマナのことを良く知っており、マナに「迎えに来た」と手を差し伸べるが、マナはマシューと出会った記憶がない。
マナが自分の事を忘れていることに憤るが、一方でマナが悲しみに暮れた時は直接語りかけてオモイデの世界で生きることを促し、それが叶った時にはマナが虜になったと喜ぶなど愛憎が入り混じった態度を見せる。
正体
正体はマナの愛犬マロであった。
マナが小学生の頃、散歩につれていこうと鎖を緩めていたところに「祖母のいすずがケガで入院した」という連絡が入り、マナはマロをほったらかしにして大急ぎで病院へ向かった。幸い祖母の怪我は大したことはなかったが、マナが安心して家に帰るとそこにはマロの死体が残されていた。突然走りだしたマナを追おうとして車にはねられて生涯を閉じてしまったのだ。
この事件はマナにとっては深いトラウマとなっており、中学生になった今でもマナはマロのことを話題にするのを意識的に避けている。
そして救われないことに、マロは実際にマナに恨みの感情を持ったまま死んでしまっており、自分の未来を絶たれた無念やマナだけが未来に行けるという嫉妬心を真の黒幕であるクラリネットに付け込まれ、力を吹き込まれて人間の姿で蘇った。
マシューは「中学生になったマナがマロのことを考えないようにしていた」ということ自体に失望しており、マナに気付いて欲しいという気持ちもあったのか、自分の正体を自分から明かすことをしなかった。最終的に、マナは魔獣化したマシューの首輪を見てマロだと気付くことになる。
マナ達が『オモイデの世界』から脱出すると、怒り心頭になって魔獣に変貌し、マナが変身したキュアハートに噛みつく。キュアハートは避けようともせずに攻撃を真正面から受け止め、肩から大量に出血する。
マナの身を挺した行動を目の当たりにしたマシューは憎しみを解き、マナ達に協力することになる。
声優
声を担当する谷原章介は『劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ ビクティニと黒き英雄 ゼクロム・白き英雄 レシラム』でレシラム、『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』で土岐野尚史の声を担当し、その演技と美声は高く評価された。
プライベートでは五児(映画公開当時)の父親で、プリキュアシリーズも『ハートキャッチプリキュア!』から観ており、劇場では子どもと一緒にミラクルライトを振るとか。
ただ、谷原自身は、まさかプリキュア作品からオファーが来るとはまったく思っていなかったらしく、大変に驚いたという。
それと同時に「子供たちに自慢できる」との理由から、出演を快諾した。
関連タグ
黒岩満:同じ俳優が声優として演じた敵役繋がり。ただし、こちらはゲーム作品でのキャラであり、途中で改心したマシューとは異なり最後まで敵である。