概要
イギリスでポピュラーな栄養食品。濃い褐色の水飴状の液体である。
元々イギリスではビール醸造の過程で発生した沈殿物(酵母)を食べる習慣があったが、これがマーマイトの原型と言われている。
こう見えても、
- 顕微鏡が発明される→酵母という存在が明らかになる→「あれ?じゃあこの酵母の中身を煮詰めたらものすごい栄養剤になるんじゃね?」→マーマイト誕生
- ビタミンという物質が発見される→マーマイトはビタミンBの宝庫→「ビタミン摂取にマーマイト」で宣伝
- 工場の機械化による大量生産が当たり前になる→マーマイトを大量・安価に供給できるようになる
というように、科学の発展と密接な関わりを持つ食べ物である。
イギリスにおいてはメジャーな食品であるが、その臭いと味の強烈さからイギリス国外では・・・(類似製品のあるオーストラリアとニュージーランドとスイスを除いて)はっきり言って受けが良くない。というかイギリス国内ですら好みが分かれるくらいである。
イモトアヤコ曰く「クソまずい」。
但しメーカーはこのことを逆手に取り、「マーマイト好き専用サイト」と「マーマイト嫌い専用サイト」を製作しそれぞれの思いをぶつけあうという広告を行っている。
見た目から、外国人とくに留学生がチョコレートと勘違いする場合があり、何も知らずに大量にトーストに塗りたくっての一口目にて痛い目を見る、という光景がぼちぼち発生する。
著名な愛好家にエルトン・ジョンがおり、国外でのライブツアーの際は必ず携行するという。
味
単品ではとても塩辛い。体験者によれば味・香りは「焦がし醤油」や「ものすごく癖の強い八丁味噌に近い」との話。
本国でもバターの上に薄く塗るのが普通であり、厚くベタ塗りする人は初心者扱いされる。
そのため、単品ではなくチーズ、バター、ピーナッツバター、醤油などと合わせると改善される。
また、苦みとうまみを生かしてごく少量を料理の隠し味として使う人もいる。
単品の場合でも、八丁味噌を好む人は受け入れやすいという話もある。
関連タグ
ベジマイト - オーストラリア版マーマイト。少々味が異なる。
ビタマイト - ニュージーランド版マーマイトの輸出時の商品名。イギリス版より少しマイルドな味付け。
アワメイト - イギリス版マーマイトのニュージーランドでの商品名。
セノヴィ - スイス版マーマイト。
ボヴリル - 牛出汁版マーマイト。
エビオス - 日本版マーマイト。他と違い薬(乾燥錠剤)として作られているため飲みやすい。