概要
スコットランド料理の一つで、羊の内臓(心臓肝臓肺)のミンチにオート麦やたまねぎ、ハーブを包んで牛脂と共に羊の胃袋(或いはビニール製のケーシング)につめて煮るか蒸したフィリング(詰め物料理)のこと。主にスコットランドで伝統的に食べられている。
内臓肉や血液を含んでいるため、味や香りとしてはレバーのそぼろやハンバーグといった感じに近く、非常に好みが分かれる味である。レバニラ炒めなどに抵抗がない人なら、生姜醤油で軽く炒めて臭みを飛ばし、ご飯に乗せると、日本人向けの味になる。
スコットランドのフィッシュアンドチップスのテイクアウト(イギリス英語では take away )の店や屋台では揚げハギスを扱っている店も多い。
ブリティッシュジョーク
フランスのジャック・シラク大統領(当時)はドイツのゲアハルト・シュレーダー首相(当時)との会話の中で、「あんなひどい料理を食べておいしいと言っている国民は信用できない」と発言した。これに対してイギリス国民からは批判が殺到したが、イギリスのストロー外務大臣(当時)は、「シラク大統領の、ハギスに関しての酷評はもっともだ」と発言している。身内(※)にここまで言わせるハギスの味を想像させる言葉と言えるだろう。
※なお、ハギスは前述の通りスコットランド料理だが、ストロー外務大臣は出身・選挙区ともイングランドである。そしてこの両地域は基本的に仲が悪い。