概要
GCソフト「ポケモンコロシアム」に登場する敵キャラクター(ポケモントレーナー)で、本作に登場する悪の組織「シャドー」の戦闘員。
ストーリーの前半で訪れる町「パイラタウン」にて、シャドーの幹部の1人であるミラーボを倒して事件を解決した後、再度ミラーボがアジトとしていた「パイラの洞窟」の最奥に進むと、以前はミラーボが踊っていたダンスステージをこの男が占拠しており、話しかけるとバトルを挑んでくる。本人は「ミラーボの後継者」を自称している。
キャラクターのグラフィックデザイン自体は通常のシャドー戦闘員(男)と同じだが、カラーリングはスーツが黄色、ヘルメットが赤と白の混合で、ばっちりコロシアム版のミラーボに合わせた固有グラフィックとなっている。ミラーボ最大のトレードマークである巨大アフロはないが、本人によればアフロになりたいという願望はあるらしく「野望」とまで語っている。
戦闘BGMはミラーボのテーマ曲のアレンジとなっている。元々高音で速いテンポの曲だったが、さらにキーが上がってテンポも速くなったことで中々のパチモン感を感じさせる仕上がりとなっている上に、所々高音過ぎて聴き取りづらくなっている箇所がある。
所持ポケモン
レベルは全員39
ビジュアルこそミラーボを意識したキャラだが戦闘面はまったく異なり、ルンパッパ系列を複数使用した統一パに近い形での雨パ構成が基本だったミラーボとは対照的に、こちらはメンバー被りなしで、全員単タイプではあるもののばらつきを考えればタイプ相性の面では非常にバランスが良い構成となっている。
特筆すべきはポケモンのレベルの高さであり、上記の通り全員39に統一されている。初戦のミラーボがばらつきはありつつも28~35であったのと比べると4~11も高くなっているため、ミラーボ戦を適正レベルでクリアした直後に挑んでしまうとレベル差によりほぼ確実に苦戦を強いられることになるため注意が必要。前述の通りタイプ相性のバランスは頗る優秀であるため、相手全員に有効打を与える対抗手段を見出すこともこの時点では難しい。
ただしメンバーをよく見ればわかる通り、いずれも本編シリーズであれば序盤~中盤辺りで野生出現するか、その辺りの出現ポケモンからの進化で入手できるポケモンばかりで、種族値の水準は低めとなっている。加えて前述の通り全員単タイプなことから如何にバランスは良くともカバーできる範囲については決して広くはない。そのため解禁後に最速で挑むとレベル差の影響で苦戦させられる可能性が高いが、その点にだけ気を付ければお世辞にも強敵とは言えないキャラとなってしまっている。
また、一応はシャドー絡みの中ボス格のキャラであるにもかかわらず、ダークポケモンは所持していない。
一見すると幹部達のようにパーティー全体で動かすような得意コンボの存在は見当たらないが、一応パーティーの後ろ側に配置されているマルマインがだいばくはつ、ウソッキーがじばくを覚えており、一緒に場に出やすいアズマオウも含めた3匹がまもるも持ち合わせているため、「爆発パ」としての傾向を少し感じさせる。
それと意図的なのか否か、マルマイン以外の4匹がじたばたを覚えている。しかし技の真価を発揮する起点として重要となるこらえるは誰も覚えていないため、生かせるかどうかは運任せという残念な状況にも陥っている(第3世代のため当然ウソッキーの特性「がんじょう」にもタスキ効果はない)。
動向
ミラーボ撃破後からラスボスを倒してエンディングを見るまではここに居座り続けるため何度でも再戦することが可能だが、ラスボスを倒して一度エンディングを見た後はいなくなってしまい、以後一切登場しなくなる。
なお彼がミラーボに憧れていたらしいことは分かるが、彼はミラーボにとって直属の部下などの関わりのある人物であったのか、そもそもミラーボ本人は彼の存在を認知していたのかどうかすらも定かではない。
ポケモンについては上記の通りルンパッパ系列こそ連れていないが、コロシアムでミラーボがダークポケモンとして所持していたウソッキーを入れているほか、続編のポケモンXDでは、逆にミラクルボが手持ちに入れていたマルマインの進化前のビリリダマをミラーボが初登場時にダークポケモンとして連れていたりと、微妙な所で類似点があったりする。
なお今更な話だが、これだけ特別感のあるキャラとして登場しながらも、上記の通り彼自身はダークポケモンを所持していないためストーリー的には戦う必要が一切ない。
そもそもミラーボを倒して以降は彼のアジトの中に再度入る必要すらないため、基本的にはプレイヤーに存在を気付かれることもないまま出番を終えてしまうのが普通と言える。
一応本作ではエンディングを見た後は本編に出てこなかったり捕り逃した一部のダークポケモンを探すための探索パートに入るため、攻略情報などを見ずにプレイしていればこの中を探索する人も当然いただろうが、残念ながら上記の通り、そのときにはもうミラクルボがいなくなってしまっている。
完全に制作陣のお遊びで生み出された、文字通りの隠しキャラと言える存在だろう。