メガプテリギウス
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めがぷてりぎうす
白亜紀後期の日本の海に棲息していたモササウルス類の一種である。ワカヤマソウリュウとも。
2006年に和歌山県有田川町にある白亜紀後期(約7200万年前)の地層から発見されたモササウルス科の一種で、2023年に新属新種としてメガプテリギウス・ワカヤマエンシスと命名された。
学名は「和歌山産の大きな翼」を意味するが、これは後述する発達した鰭を翼に見立てたことから。
和名「ワカヤマソウリュウ」は、モササウルスの和名であるソウリュウ(滄竜:青海原のトカゲ)に由来する。
化石は尾椎を除くほぼ全身が発見されており、推定全長は6m程とモササウルス類としては中型。
最大の特徴として、属名の由来通り前肢の鰭が発達しており、ウミガメと同様に前肢で推進力を得ていたと推測されている。後肢の鰭も大きく、こちらは急な潜水や浮上に用いたとされる。
また従来モササウルス類の背鰭は確認されていなかったが、本属は胴椎の形態から背鰭が存在した可能性が示唆されている。鰭があったと想定の上で復元すると、全体的に魚竜に似たシルエットだったとされ、白亜紀中頃に絶滅した魚竜のニッチ(生態的地位)に適応した結果の収斂進化と考えられている。
食性は近縁種同様に肉食だが、小型で華奢な頭骨や細い歯などから主に小魚を餌としていたと考えられる。素早く逃げ回る小魚を捕らえるため、前後や尾の鰭を使って高速、急加速、急旋回、急上昇、急下降と機敏に泳ぎまわったのだろう。
モササウルス類で、魚竜に見た目が似た種類には他にもプロトサウルスやフォスフォロサウルスなどがいる。メガプテリギウスは、タラットアルコンやヒマラヤサウルスなど巨大な種類に見た目が似ている。
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