「諸君、私は戦争が好きだ。」
「よろしいならば私も問おう、君らの神の正気は、一体どこの誰が保障してくれるのだね?」
「かくして役者は全員演壇へと登り、暁の惨劇(ワルプルギス)は幕を上げる。」
概要
声優:飛田展男
『HELLSING』の登場人物である少佐の本名とされている。
単行本五巻の裏表紙の身分証に書かれているが確認は困難。
『HELLSING』には他の平野耕太作品からの流用が多数見られ、モンティナ・マックスもその一人。
以下、『HELLSING』の「少佐」に関して記述。
「最後の大隊(ラストバタリオン)」ことミレニアムのリーダー。眼鏡を掛けた肥満体の男性。
独特の美学を持つ、戦争を遍く愛する本物の異常者であり、非常に印象に残る名言が多い。中でも、「諸君、私は戦争が好きだ」から始まる「第二次ゼーレヴェ作戦」開始時の彼の演説は、連載一話丸々全部を使って描かれ、作中でも特に印象に残るシーンである。内容はこちらを読んで欲しい。
そのシーンをパロディ化した文章、イラストや動画も多数制作されている。
第2次大戦中は親衛隊(SS)に所属しており、総統の命令の下人造吸血鬼の研究を任されていた。そのときヘルシング機関と一戦交えており、組織を潰されたうえにソ連軍の侵攻に遭って瀕死の重傷を負ってしまった。その後は南米に組織を移し、戦争には間に合わなかった吸血鬼研究をついに完成させ、構成戦闘員全てが吸血鬼の怪物軍団ミレニアムを組織した。
物語の終盤で、60年前から老化していないのは彼が「化物」だからではなく、脳以外を機械に置き換えたからであることが判明する。
かつて死に瀕した際にアーカードと同様に人間を吸血鬼に変える何者かに接触されたものの、
人間は意志の生き物であるという考えを持つ彼は己の意志へのこだわりから、他者の意志を吸収し同一化できる吸血鬼の性質に高度な魅力を感じつつもこれを拒絶し、憧れを抱きつつも相容れない存在である化物を己の思想のもと否定するために機械化して生き延びた。
彼にとっては意志こそが人間の本質であるため、たとえそれが機械にコピーされたデータだけの存在だったとしてもそれは人間だと定義できると考えていることが、
彼の身体の秘密が明かされたシーンのセリフから窺える。
「―たとえガラス瓶に浮かぶ脳髄が私の全てだったとしても きっと巨大な電算機の記憶回路が私の全てだったとしても―」
「一心不乱の大戦争」の目標は、アーカードを人間として倒すことでもあった。
どこまでも人間であることにこだわり続けた、“「人間」という怪物”を体現した人物といえよう。
その圧倒的存在感、先の演説から、作中でも屈指の人気を誇る。
なお、彼の名前は背景に描かれている程度で、さりげなくしか登場していない。
銃の腕は下手で、まともに当たらない。親衛隊に入れたのは奇跡としか言えないほどに。
食べることが好きで、時間があればハンバーガーやステーキなどを美味しそうに頬張っている。(本人曰く、『デブは一食抜いただけで餓死する』との事)
親衛隊の入隊基準からすると、若いころはすらっとした体形だったのかもしれないが。
原型
『COYOTE』に登場するモンティナ・マックスが原型となっている。この時は細身の青年。
その続編である『ANGEL DUST』では、長身の美形キャラクターとして再登場している。
同姓同名だがキャラの造形的にはインテグラの元ネタだろう。
『ANGEL DUST』ではイスカリオテ(第13課)の課長である
作者曰く、マクスウェルは『ANGEL DUST』登場の見た目はインテグラに似すぎてるんで
オールバックにして、眼鏡を外すと・・・あら不思議、やればできる子の完成です。
ただしHELLSING本編でサイボーグ化される以前から、
チビでデブの見慣れた例の少佐であるようなので、ストーリー上の関連はない。
名(迷)台詞集
(↑いずれも、少佐を象徴する演説の中の台詞。)
(↑自らのことを「狂っている」というマクスウェルらに対する強烈な返し。)
- 「うるさいなぁ、静かにしろ。」
「出し物の佳境ぐらい、静かに観賞したまえよ。」
(↑自分のやらせている虐殺行為を見つつ、ハンバーガーをムシャムシャやりながら。)
- 「知らないのか?デブは、一食抜いただけで餓死するんだ。」
「この私が言うんだから間違いないぞ?」
(↑アニメより、自分を狙う敵を前にステーキを頬張りながら。)
関連イラスト
関連タグ
関連作品
帰ってきたヒトラー - DVDにおいてヒトラーの吹き替えを担当しているのは、少佐を演じた飛田展男。
他作品
隊長 - 『ザ・ペンギンズfromマダガスカル』及び『マダガスカル』に登場する秘密部隊ペンギンズのリーダー。飛田展男が吹き替えを担当したテレビ版と劇場版3では少佐をゆるキャラ化したようなキャラクターになっている。
韓信 - 『Fate/GrandOrder』第二部第三章『人智統合真国シン』に登場した軍師で、風貌が似通っている戦争屋。
ムスカ、ガーゴイル - 同様の知能派悪のカリスマ。この2人とモンティナ・マックスの共演絵がある。
草薙素子 - 同じくサイボーグの少佐
ルドル・フォン・シュトロハイム - 此方もサイボーグ少佐(シュトロハイムは本編にサイボーグ化し、大佐に二階級特進)で、ナチス繋がりでもある。また、少佐の中の人はストレイツォも演じている。
ターニャ・デグレチャフ - 顔芸が得意、大隊を率いる少佐であることなど、共通点が多い。また、少佐の中の人は、この作品ではマッドサイエンティストを演じている。