機体スペック
形式番号:PTX-007-03C
全高:21.7m
重量:60.3t
開発者:マリオン・ラドム
エクセレン・ブロウニングの搭乗機。
PTX-007-03ゲシュペンストMk-Ⅱ・タイプTをATX計画に基づいて改造した砲戦用パーソナルトルーパーで、量産機としての採用を目指して「ゲシュペンストMk-Ⅱカスタム」の名を冠する予定だった(「向こう側」の世界ではプランとして存在し、ゲシュペンストMk-IVと呼ばれていた)。
ビルトラプターのように変形することなく、人型のままで飛行可能なのが特徴。
高い機動力と空中飛行能力、中長距離からの砲撃戦を特長とする機体であり、同じATX計画で誕生した近接戦用PTアルトアイゼンとのセット運用を前提としている。同機との連携による合体攻撃『ランページ・ゴースト(エクセレン曰く「ラブラブアタック」)』も使用できる。
空中浮揚機関テスラ・ドライブ採用することにはったものの、元々はバーニアで飛行させるつもりであったため、軽量化により一撃の被弾が致命傷になりかねない低装甲となっていて、高度な操縦テクニックを要求される機体となってしまった。漫画『Record of ATX』では装甲は空力カウルのようなものと解説されていて、当たらなければどうということはないとコメントされている。
状況に応じた使い分けを強いられる主武装(オクスタン・ランチャー)などのピーキーな仕様が仇となり、量産化は見送られた。
エクセレンがアインストの手に堕ちた際は、見た目こそ以前のままだが耐久力が向上するなど、異常な変質を遂げていた。アインストは本機から「始まりの機体」であるゲシュペンストを模倣・再生産したほか、本機自体の姿も大きく変異していき……
武装
スプリットミサイル
中射程多弾頭ミサイル。なお、ゲーム版では使える一方で、発射位置は不明。
プラズマカッター
ゲシュペンストのものと同じ。OGSでは装備していないが、換装で持たせることができる。
3連ビームキャノン
左腕にある中射程ビーム砲。移動後にも使用できるので汎用性の高い武器。
オクスタン・ランチャー
「オクスタンって「槍」って意味なの、勉強になるでしょ?」
本機の主武装。銃身が上下に2本ついているライフル銃で、上段から高威力の実体弾を放つBモード、下段から長射程のビームを放つEモード、両方を同時に撃つWモードの3種類のモードがある。
同様の武器には、R-GUNのツイン・マグナライフル、ビルトファルケンのオクスタン・ライフル、ラピエサージュやヴァイスセイヴァーのオーバー・オクスタン・ライフルなどがある。
ゲーム中での性能
設定通り運動性が高めで、HPと装甲が低いという典型的なリアルロボットの性能である。エクセレンが援護を得意とすることや高威力の長射程武器が揃うため遠距離支援役として活躍できるが、援護のキャンセルのできない『COMPACT2』では紙装甲なのに援護防御に入って被害を拡大させがち。エクセレンの援護が高レベルなのもそれに拍車をかけている。
実のところ上記の設定に反して回避率はそこまで高くなく、地形適性も宇宙はSだが、空はA止まりという問題を抱えている。その一方で紙装甲なのは事実なので、作品によってかなり厳しい戦いを強いられる。一応、特殊能力としてビームコートは備えているが焼け石に水程度の効果しかない。
合体攻撃の実装は『IMPACT』から、オクスタン・ランチャーWの実装は『OG』からなので、特に『COMPACT2』の終盤には火力の面で息切れしてくる。ましてや終盤でこの機体を使っているという事は真ゲッターとの二択でライン・ヴァイスリッターへの強化をしなかったという事なので息切れもむべなるかな。3つあるパーツスロットと相性の良いV-UPユニットを持たせるなどしてテコ入れしたい。また同様に回避の面でも終盤の敵相手にはツラいので、やはり強化パーツで運動性の補強もしたいところ。
なお『COMPACT2』ではテスラ・ドライブの設定がなく空を飛べない(OG1でもスラスターで無理やり飛ばす予定だったが、テスラ・ドライブの搭載で無理なく飛べるようになった)が、大半が宇宙空間マップの第2部ではあまり気にならない。第3部でも復帰後は大半が宇宙マップなのでわざわざスロットを潰して飛ばすメリットは希薄。
また、アルトアイゼンと相性が良いという設定だが、実際には武器射程等の問題により小隊(ツインユニット)としての相性は悪い。エクセレンとキョウスケの間には愛情補正(与ダメージ上昇)が発生するが、小隊は別機体と組み、合体攻撃の使用時など必要に応じて隣接した方が良い。
ゲーム中での活躍
『COMPACT2』や『IMPACT』第2部では主人公機、『OG』シリーズでもヒロイン機なので活躍の機会は多い。特に漫画版『Record of ATX』では開発経緯やその性能を活かした初陣の様子もしっかり描かれている。
ただし、登場当初は重宝するものの、上記のように性能面では頼りないので、強力なユニットが揃ってきたゲーム後半では息切れしがち。そのうえ主人公機・ヒロイン機なので強制出撃が多いというジレンマを抱えている。エクセレン自身のステータスは高く、高い援護能力や脱力を筆頭とした優秀な精神コマンドを使用できるので、うまく活用したい。
また、搭乗者のエクセレンに囚われヒロイン属性があるので、洗脳され敵対することもある。敵対時はHPが大幅に増すものの、機動力など他のスペックはあまり変化しない。
関連機体
立体化
プラモ、ガレージキット、スーパーロボット超合金などで立体化されている。
デザインは斉藤氏が担当したバージョン、大張正己氏が担当したテレビアニメ版OG基準の物が存在し、コトブキヤプラモやボークスのアクションフィギュアが斉藤氏、スーパーロボット超合金が大張氏と言った具合で立体化された。
リリース予定のHGシリーズでは、ある意味でも折衷案としてプラモ化される予定で、大張氏デザインでキット化される一方、斉藤氏のデザインも取り入れられる。
大張氏の担当したヴァイスリッターは、別名「バリスリッター」とも呼ばれている。
また、2025年3月にHG スーパーロボット大戦 ヴァイスリッターが発売ラインナップに登場した。
後にスプリットミサイルに関して言えば、発射位置不明だったものが、HG版では同じくHG版のゲシュペンストに付属するものを取り付け可能な形で再現されることとなった。