スペック
形式番号 PTX‐007‐UN
製造 アインスト
生産形態 エクセレン・ブロウニング専用機
全高 21.9 m
重量 65.5 t
概要
ヴァイスリッターがアインストの力によって変異させられた異形の機体。
「rein」はドイツ語で「純粋な」という意味なので、意訳すると「純白の騎士」という名となる。
パイロットはエクセレン・ブロウニング。
機体全体が生体パーツに置き換えられており、アインストグリートに似た植物の蔓のような部位が随所に見られ、ペルゼイン・リヒカイトに似た構造となっている。全体的に禍々しい形状と化しているが、操縦系統やセンサー類、一部の武装など、さほど変化せず原形を留めている部位もある。額部にアインスト思念受信機と思念波攻撃用の赤い半球状のパーツが内蔵されており、アインスト支配下時はカメラアイ部の色が赤く点灯しているが、額の受信機が破壊されてからはヴァイスと同様の緑色に戻っている。
その誕生経緯ゆえ、エクセレン以外のパイロットは搭乗できない。
性能は機動力が圧倒的に向上しており、その重力制御・時空制御によって支えられた速度は残像を超えて物理的に分身を生み出すほど。また主兵装であるハウリング・ランチャーは従来のオクスタン・ランチャーを遥かに凌駕する可変性と出力を誇り、威力も以前とは段違いである。
またアインストの生体パーツを使用しているために機体構造が一部を除いて完全にブラックボックス化しており、人類の技術では解析不能となっている。それだと整備面で問題が起きそうだが、本機はアインストシリーズ同様に自己再生・自己調節機能を有しており、放置しておけば勝手に修復・調整・補給を行うメンテナンスフリー機体となっている。
その機体特性は軍部にも注目されており、OGなどではそのコンセプトを踏襲する形でフリッケライ・ガイストが開発されたとされている。
ちなみに「OGs」ではエクセレンから「(ヴァイスリッターの設計者である)マリオン博士も真っ青の超絶マ改造」と呼ばれている)
当のマリオン博士は、得体の知れない変貌を遂げた本機を解体したいとすら語っているが、一方で「未知の技術が使われているとはいえ、自分の考えたヴァイスリッターのコンセプトに則ったうえで強化されている」「搭乗者のエクセレンが乗っても問題ないとコメントしている」点を評価し、渋々ながら運用を許している模様。
武装
スプリットミサイル
3連ビームキャノン
以上の武装はヴァイスリッターと同じ。
ハウリング・ランチャー
オクスタン・ランチャーが変化したものと思われる主武装。
長射程ビームを撃つEモード、高威力実体弾を撃つBモードと、基本的なモードは以前とほぼ同じだが、Wモードに相当するXモードでは銃身先端が変形、獣の顎の中に3本の口径の異なる砲身が出現し高出力ビームを撃つ。最強武器がビームである関係上、海の適性が大幅に下がっており、場所によっては最大火力が下がる。また、ビーム兵器であるが故にビームコート、Iフィールド、ディストーション・フィールドなどのバリア系能力の影響を受けやすいのも欠点。
一方、OGMD以降のカスタムボーナスはビーム兵器の威力を底上げするため、Xモードの威力も向上する。
「IMPACT」から使用可能になった合体攻撃。詳細はリンク先を参照。
ゲーム中での性能
性能面では相変わらず高い機動力と空中飛行能力が特徴。特に機動力は大きく上昇しているほか、その他のスペックも軒並み上がっている。また、特殊能力としてビームコートやHP回復(小)が追加されているが、回避を得意とする機体特性の関係上、ほぼ無意味。武装の中には分身しながら攻撃する演出も見られるが、意外にも特殊能力としての「分身」が実装されたことは無い。
武装の性能はヴァイスリッターの癖を尖らせる傾向に伸びており、「COMPACT2」以外では格闘武器を持たない(切り払いもできなくなってしまう)。3連ビームキャノン以外に接近戦、移動後使用が可能な武器が無く、ハウリングランチャーは遠くの敵にしか使用できない。特に「IMPACT」のXモードは射程5~9という異様な使いづらさだった。
「スーパーロボット大戦OG」シリーズでは汎用武器で接近戦にも対応可能だが、「IMPACT」では敵を近寄らせないことが重要。遠距離攻撃がメインのνガンダムやガンダムF91などと組ませると良い。アイテムスロット数が3と多めなので、スロット数に合わせて武器威力が増す強化パーツ「V-UPユニットW」との相性が良く、援護でのダメージ向上が見込める。
「OG2」ではカスタムボーナスがヴァイスリッターから引き継ぎのため、強化されるとミスマッチな欠点があったが、素のヴァイスリッターの出ない「OGs」や「OGMD」、「30」では機体特性に合うよう見直された。
敵としてのライン・ヴァイスリッターとも交戦する機会があるが、やはり機動力が高く、精神コマンドを使わなければ攻撃を当てることすら困難。おまけにHPも数万と非常に高く、装甲やENも味方時より高いので、基礎性能面では隙のない機体となっている。
特に「COMPACT」「IMPACT」では「聖戦士ダンバイン」系勢力との決戦シナリオで敵増援として現れるので非常に厄介。倒せば貴重な強化パーツを落とすが、撤退HPも高めに設定されている。ただし、接近戦が苦手という弱点は味方時と同じなので、精神コマンド「必中」を使えるスーパーロボットなら対処しやすい。
作中における活躍
「COMPACT2」、「IMPACT」ではアインストに操られたヴァイスリッターがゲシュペンストを引き連れて早乙女研究所に出現した際、研究所内へのアインスト侵入を阻止したうえでエクセレンを説得すると入手できる。入手は真ゲッターロボと択一となっている上、「IMPACT」では入手すると合体攻撃が使えない為、デモを登録するとき以外は真ゲッターを選んだ方がいいだろう。
「OG2」ではアインストに連れ去られてから数ステージ後に登場する。必ず入手でき、合体攻撃が出せるようになり、火力が上がったので使いやすくなった。
どの作品でも数回に渡って自軍部隊と交戦したが、恐ろしい強敵というよりもエクセレン救出を妨げる障害といった立ち位置で扱われている。最終的にはキョウスケ・ナンブが本機に対抗するため(OGではそれに加えてアクセル・アルマーに勝利するため)に用意したアルトアイゼン・リーゼとの交戦の末、アインスト思念受信機を破壊されたことでエクセレンの洗脳が解除。以降は自軍で運用されることになった。
「COMPACT」「IMPACT」では上記の入手フラグを満たさなかった場合、エクセレンの洗脳を解除した時点で元のヴァイスリッターに戻ってしまう。入手した場合はアインストの全滅後もライン・ヴァイスリッターのまま稼働しており、シャアの反乱の際にも本機で出撃し、「IMPACT」の後日談にあたる「30」の頃にはランページ・ゴーストも使用可能になっていた。
OG2ではアインストが全滅した影響で、変質した機体が元のヴァイスリッターに戻る描写がある。その為、OG2の続編にあたるOVA版ではライン・ヴァイスリッターが登場しない。
しかし、OGsでは設定が変更され、アインストが滅んだ後も機体は元に戻ることなく、ライン・ヴァイスリッターのまま運用され続けている。