概要
1960年代の高度経済成長期に三種の神器(白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫) / 新・三種の神器(カラーテレビ・マイカー・エアコン)といった耐久消費財の普及を表す言葉としてよく使われた。
1970年代〜80年代の安定成長期以降も、例えばパソコン、ビデオデッキ、FAX、電子レンジ、デジタルカメラ、家庭用ロボットなどの普及を形容する言葉としてしばしば使われていた。
21世紀の今日では、ライフスタイルの多様化に伴い「一家に一台」という図式は成り立ちにくくなっている。例えばテレビやパソコンなどは一家に一台どころか家族全員が1〜2台持っているといった家庭も珍しくない。一方で、近年はテレビ離れやスマートフォンの普及でテレビやパソコンがない家庭も増えている。マイカーは地方では複数台ある家庭が多い一方、大都市圏では一台も持っていない家庭も多い。洗濯機や電子レンジ、冷蔵庫は今でも「一家に一台」が常識的であるが、2台使っている家庭も皆無ではなく、家電メーカーからは複数台を使い分けるライフスタイルも提案されている。
フィクション、特に近未来を描いた作品では、例えばエアカーやメイドロボなどオーバーテクノロジー的なものが普及していることを指して用い、物語の舞台となる世界の時代像を物語るキーワードとして使われることもある。