アンデッドの王
主に高位吸血鬼、リッチ、あるいは死神を思わせる姿で描写される。
不死者(アンデッド)のなかで最強の存在であり、不死者を支配下に置く能力を有することが多い。
ノーライフキング
『不死王』という漢字には『ノーライフキング』という読みが当てられることが多い。
本来『ノーライフキング』と言う名前は、いとうせいこうによる小説作品、およびこれを原作とする市川準監督の映画作品の題名。
および作中で大ヒットしているRPG『ライフキング』の、非公式に流通していると噂される裏ヴァージョンのタイトル。
ただしこの作品におけるノーライフキングは『無機王』という漢字を英語に意訳したものであり※「無機(機械…と言うかコンピュータープログラム)だから生命体では無い」と言う意味である(機械生命体云々な話は無視する)。つまりアンデッドの王を意味する『不死王』とは異なる。
※「無機」の正しい英語は「オーガニック(有機)」に否定を意味する「イン」をつけた「インオーガニック」。
恐らく、ノーライフキングを最上位のアンデッドと位置付けた初の作品はグループSNEのソードワールドRPGではないかと思われる。
(1990年に発表された追加ルールブックに登場した)
当時のテーブルトークRPG業界では始祖であるD&Dに登場したモンスター名をそのまま使えないことが多く、本作でも苦慮したと思われるものが他にも見られる。
また、本作では独自の世界観フォーセリアが提示されており、各種の設定において他のファンタジー作品とは違う解釈を行いたいという発言もゲームデザイナーである清松みゆきより為されている。
これらの事情の中でリッチに代わるモンスターとして設定されたのが初出であると考えられている。
実際本作ではノーライフキングは最上位の古代語魔術(=魔法使い系の攻撃魔法)を用いて冒険者を壊滅させる存在として描かれることが多かった。
(なお、フォーセリアの展開初期はリッチという名前の存在が居ることが語られた作品も一応あった)
ノーライフキング(LoV)も参照。
NDS『Wizardry ~~生命の楔~~』にも、ボスキャラとして『ノーライフキング』が登場。『ウィザードリィルネサンス公式設定集』の記述によれば、かのヴァンパイアロードすら足元にも及ばない存在とされている。
作品タイトル
ベニー松山による小説作品『不死王』。
Wizardryを題材にした短編。舞台となるのは原作シナリオ#1から千年余り遡り、悪魔王マイルフィックのもたらした大災厄によって壊滅の危機に瀕した世界である。
同作者による『隣り合わせの灰と青春』『風よ。龍に届いているか』とリンクしている。
その他
泉谷一樹による小説作品『ソウル・グラトニー -百代目の不死王-』。
三国陣による小説作品『不死王殺し 英雄はいかにして不死身の王を倒すのか』。
藤乃叶夢による小説作品『不死王の嘆き』。
施設などの名称
大阪府池田市にあるホテル『不死王閣』。名前の由来はこちら(公式サイト)料亭の鮎茶屋を旅館にした際、地元の伏尾の謂れを基にした、由緒ある名前。ちなみにこの不死王とはアンデッドではなく、近衛天皇のこと。